本能寺の変の真相

文字数 669文字

「あ、光秀さん、本能寺の変って、どうして起こしたんですか?」

 真田幸村のぎくりとする質問に、帰ろうとしていた明智光秀は思わず振り返る。
 そこは東京目黒の石田三成の風呂なし安アパートである。
 光秀は安土城地下要塞から信長の文を届けに来ていた。
 ちょっと、メールすればいいのに。いじめじゃないかと思う。

「……それは」

 光秀は口ごもる。

「最近、光秀さんが大事にしていた西洋人形を信長様が勝手に処分したという噂を聞いたんだが」

 幸村は鋭く切り込んだ。

「はて、何のことでしょう? 確かに最近、外来魚駆逐のために琵琶湖の水を全部、抜いたら、粉々に砕けた西洋人形が見つかったらしいですが、それが私のコレクションだとおっしゃる?」

 そういいながら、光秀はとぼとぼと歩き出した。
 動転し過ぎて、思わず真相を言ってしまうタイプだったようだ。 
 後を追おうとする幸村を三成が押しととどめる。

「幸村、武士の情けだよ」

 三成の優しい声が響いた。





(あとがき)

日曜ビッグ 「緊急 SOS!危険生物から日本を守れ!全国一斉大調査」 1月15日 170115 YouTube
https://youtu.be/nYyRcniwPrc

「琵琶湖の水ぜんぶ抜く」 外来魚駆除に「排水」の陣 (虚構新聞)
http://kyoko-np.net/2017082301.html

 僕はそんな説を唱えてないというか、虚構新聞の記事なので、察して下さい。
 「池の水ぜんぶ抜く」(テレビ東京)はなかなか面白いですね。
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登場人物紹介

神様

織田信長の神霊説もある。

神様の助手

黒髪の童子。

石田三成(いしだみつなり)

某戦国武将と同姓同名の男。
チートなスキルをもつ非正規社員である。

島左近(しまさこん)

某戦国武将と同姓同名の男。
三成のコンビニバイトの副店長だった。

婚活の女神アリサ


三成と関わりを持つようになる。

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