マンチカン

文字数 493文字

「この猫、かわいいなあ。足短いし、よく跳ねるし」

 石田三成はガラスケースの中にいる短足の猫を見つめていた。

「三成、それ、マンチカンだよ。値札見てみろ」

 島左近が値札を指差した。

「25万8千円だと! 買えない事もないけど、どうしたもんじゃろなあ」

 ISISのリゾートバイトで原油を売りさばいたお陰で貯金が1000億円ぐらいある二人であるから、買えない値段ではない。
 安土城地下要塞での宴会を終え、豊臣秀吉、徳川家康の到着を待つ間の久々の休暇であった。

「こっちの足が長いやつだと8万円だよ、どういうこと?」

 三成は色々と物色し始めた。

「足が短いのが売りだからな。こっちのかわいいやつは35万8千円だよ」

 左近は一番かわいいやつを勧めてくる。

「欲しいなあ。どうしたもんじゃろなあ」

 三成はため息をついた。

「……あれ、真田さんから連絡が」

 左近はスマホのメッセージアプリに視線を落す。

「真田さん、何だって?」

 三成も気になって尋ねる。

「上海ディズニーランドに来いってさ」

 ということで、急遽、機上の人となったふたりであった。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

神様

織田信長の神霊説もある。

神様の助手

黒髪の童子。

石田三成(いしだみつなり)

某戦国武将と同姓同名の男。
チートなスキルをもつ非正規社員である。

島左近(しまさこん)

某戦国武将と同姓同名の男。
三成のコンビニバイトの副店長だった。

婚活の女神アリサ


三成と関わりを持つようになる。

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み