神様はサイコロをふっている

文字数 409文字

「しかし、正月は願い事が多くて忙しいわい」

 白髪の老人は愚痴をこぼす。

「神様、おいらも忙しかったです」

 黒髪の童子もつられて嘆きはじめた。

「初詣、確かにわしらにとってはありがたい習慣じゃが」

 ありがた迷惑というような表情である。

「暇になる1月末ぐらいが狙い目ですよね」

 助手の童子もうなづいた。

「まあ、1月は願い事の成否はパソコンのサイコロプログラムで決めるようになったので楽になったがの。ふぁふぁふぁふぁ」

 昨今では神界も自動化が進んでいる。

「しかし、毎年、あの男は絶妙な時期にお参りに来ますね」

 黒髪の童子は珍しく感心している。

「確かに、2月に入ると節分の準備に忙しいし、タイミングを図ったようにいつも1月末ぐらいにくるのお。ついつい大吉の運勢をあげたくなるわい」

 神様も同意する。 

「空気を読む力と忍耐力はいつの世も大事ですね」

 童子はつぶやいた。

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登場人物紹介

神様

織田信長の神霊説もある。

神様の助手

黒髪の童子。

石田三成(いしだみつなり)

某戦国武将と同姓同名の男。
チートなスキルをもつ非正規社員である。

島左近(しまさこん)

某戦国武将と同姓同名の男。
三成のコンビニバイトの副店長だった。

婚活の女神アリサ


三成と関わりを持つようになる。

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