豊洲市場の水銀とセレン

文字数 747文字

「あの、マグロが泳いでますが、これは一体?」

 そこは豊洲市場の謎の地下空間であった。
 謎の地下水の水位がかなり上がっていた。秋の長雨で地下水排水システムが追いついてないのだろうが、わざとかもしれない。
 ふたりの都庁職員が会話していた。

「この前、地下空間の空気から国の基準値の7倍の水銀がでちゃいましたよね。その対策です。マグロに水銀を蓄積させて、それを体内のセレンで中和するんですよ」

「セレンというのは何なんですか?」

「水銀を中和する毒というか、毒を持って毒を制すというやつです。重金属全般を体内から排出すると言われています。デトックスにいいとか。水銀は自閉症、認知症の原因だという説もあります」
「なるほど、魚食べ過ぎても水銀中毒にならないのは、そのお陰ですかね?」

「とはいえ、妊婦などは食べないほうがいい魚もあります」

「なるほど」

 というような小説をヒトラーが書いていたが、石田三成はいつになったらこのUボートは<シャンバラ>に着くのか心配になってきた。

 たぶん、当分、この調子なんだろうなと思いつつ、ヒトラー小説を愛読していた。





(あとがき)

都専門家会議 豊洲市場「安全性確保」 開場認可申請へ
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201807/CK2018073102000123.html

■深刻な健康被害をもたらす水銀の害■~有機水銀はもちろん、無機水銀でも有害です~
http://ecobody.jp/dental/library/amalgam.html

セレンを積極的に摂取
http://life-ddefense.com/life/archives/126
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登場人物紹介

神様

織田信長の神霊説もある。

神様の助手

黒髪の童子。

石田三成(いしだみつなり)

某戦国武将と同姓同名の男。
チートなスキルをもつ非正規社員である。

島左近(しまさこん)

某戦国武将と同姓同名の男。
三成のコンビニバイトの副店長だった。

婚活の女神アリサ


三成と関わりを持つようになる。

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