6時の鐘 

文字数 579文字

 僕が住んでる町の防災無線から流れる6時の鐘が、好きだ。「ゆうやけこやけ」。切なくて、胸がぎゅっと絞られる。ノスタルジーに浸ってる訳じゃない。今の僕を取り巻く「孤独」が、肉薄してくるのだ。僕の陣地を押し破ってまでして。とにかく好きだ。ソリチュードをわからせられるだけでなく、寄り添ってもくれるから。あと2日行ったらお休み! でも何をしよう? 勉強しかないな。僕は一応大学生だからね。金は一銭もないから、遊びに行くこともできない。あと1ヶ月の辛抱だ。そうそう、本当に僕は他人に過度な期待を寄せる癖がある。漫画やアニメのような都合のいい展開を予想してはそうはならず、いつも鬱になる。漫画やアニメはほとんど嗜まないがw 「こうだったらいいな」だけど現実は「こうだよね」とすんなり受け入れられるようになるといいのだが。現実ってのは、大抵、あちらが立てばこちらが立たずといった感じで願望が叶うことはほとんどない。もちろん、身の丈に合った結果ならえられるけどね。僕は離婚する前、会う約束をしていた男性クリエイターがいたのだが、元夫に……とまぁこの話はよそう。書くだけでダルい気分になる。まあとにかく孤独ってわりかし辛いものがある。愛妻弁当、作ってあげればよかったな。毎朝6時に起きるなんてなんてことないじゃないか、今では。皮肉だ。まさに、あちらが立てば、こちらが立たず。
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