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文字数 447文字



コンビニの帰り道
ドラマのような出会いが
いつもの街角にあった
雨の中でびしょ濡れの
君をそのままに出来なかったから
自分の部屋には連れていくのは
なんか違う気がして
ホテルへ行く事にした
やましい気持ちなんてないから
君の濡れた服を乾かす間に
シャワーを浴びてもらった
無防備な姿には困ったけど
備え付けのを着てもらって
何とか心を落ち着かせる
こういう時は同性でも
ドキドキするのは
君の容姿がモデルのようだったから
だけじゃなくて
普段にはないシチュエーションだから
だったからかもしれない
温かい飲み物が設置されてて
こういう時はありがたい
たまたまコンビニで買い漁った
食べ物もあるから
少しゆっくり休むといいよ
寧ろ変なやつに遭遇しなくて
良かったねと心で呟く
君は美しいのに悲しい横顔だね
お互い名乗らずにいよう
心の雨が止むまで待つよ
愛してあげることはできないけど
寂しいなら抱きしめてあげるよ
君の気が済むまで
心の晴れ間が見えたなら
また知らない者同士に戻るけど
それまでの間この部屋で
偽りの優しさで君を包もう
あなたが愛しく思う誰かの代わりに



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