第15話

文字数 4,716文字

 我が郷土の知事が全国に先駆け、GO TOキャンペーン大賛成と言ったのもつかの間。コロナ患者が急増し、県下一斉に飲み屋に休業要請、飲食店に時間制限や自粛等のおふれを出した。曰く、県外の観光客は控えていただき、県内者は積極的に経済活動をと言う。
ほお、なかなかの迷走ぶりである。
 テレビではコロナで給料減には絶対ならない気楽な公務員が密状態で知事と会議中。
なかなか楽しませてくれる方々だ。
我が郷土の行政はセンスがないのか? 徹底的に運がないのか? 七〇〇億つぎ込んだシーガイヤは破綻し、第三セクターなどで肩入れしていた安愚楽牧場は口蹄疫をばら撒いた上、詐欺商法のレッテルを貼られ破綻。
 郊外のイオンに客を取られた中心街店舗に二〇〇万の補助を出すと言い出した時には役所を爆破してやろうかと思ったものだ。
そもそも中心街の地主連中は金を一切出さないくせに大学生にイベントをさせたりしているが、家賃は下げない。街の発展など屁とも思っていない輩である。
やる事なす事失敗だらけ。というか何か成功した事例があったかな? 行政。

全国放送では依然、お祭り騒ぎであるが、地方局も待ってましたとばかりに大騒ぎを始めた。
イオンモールに偶々行くと、玄関真正面に検温装置なるものが置いてある。熱を測ってどうなるのだろう? と思っていると、夕方の地方ニュースでは観光用の海岸で老人ボランティアが車で来る客の検温をしていた。
おいおい、コロナ風邪が伝染るぞ。なかなかの混迷具合である。そもそもPCR検査など自覚症状のある県外流入者位しかしてはいなかったのだ。それが地方のスナックや散髪屋で病人が出て追ってみた所、多数発覚しただけだろうに。
医療崩壊するからPCR検査をしないと宣言されれば「そうですか」と納得していた日本人。検査前提で実態を明かす気がなかったのは最初から間違いである事は明白であったはず。オリンピックもあったので老人たちは騒ぎたくなかったってのもある。スポーツを平和の象徴、正義と美化するのであれば無観客でやれば良い。そもそもアメリカの元植民地くらいしかやる国のない野球やソフトを競技認定した大運動会である。アスリートと特別視するが、ほとんどが高校や大学の授業料も払わずに運動ばかりしていた特権階級だろう。利権を無視してやるがいい。

一人の感染者が出れば対応した医者三〇人が待機させられていた。崩壊以前の話である。最初から不足している検査医師確保と専門病院を設置すべきであった。今頃、専門病院などと言っているが、小さい頭故の出来事ではある。医者なら腐る程いるのだが、整理が出来てはいない。元々、サラリーマン医師でも一〇〇万の収入は下らなかった人種である。それが生活レベルを落とせずに右往左往するのは勝手だが、餓死する事はまずない。コロナに直接対応している医療機関は大変なのは間違いないが「客が来ねえな」とボヤいている町医者は数知れない。
地方の医者は地方医科大所属の先輩後輩だらけのポンコツなのだが、上納金を貯めている医師会は膨大な金もある。このチャンスに整理すべきであった。(地方医科大に所属せねば地方で医者になれない原則がある。注、特例はある)

あるホームセンターに仕事の用事で行った際の事。倉庫の段ボール置き場にパートの老女がいた。何か暗そうな感じで掃除をしているのだが、私は持って来た段ボールを台車に乗せようとした。すると台車の上に帽子が置いてある。
「この帽子は…… 」
「触らないで! 」
 と叫びを上げる老婆。
なんだよ、このババア。邪魔なので拾い上げた瞬間だった。

コロナ・ヒステリーだろう。あまりに脆弱な国民はマスコミの煽るまま、信じ込んでいる。樟脳の臭いがしそうな尿漏れババアに関わる気はないので、無視。

 八月もお盆が近づくと戦争時代の報道が増える。この国において七〇年以上伝えられているのは戦争の悲惨さ。
先日もテレビで広島の被爆者老人の男女がアメリカの老人一人に対して「原爆を落とした事を謝れ」と詰め寄っていた。
アメリカの老人は「謝らない。それどころかパールハーバーを忘れない」と言っている。日本人老婆は「謝って貰わないとあの世に言った戦没者に説明できない」と言う。アメリカの老人は「絶対、謝らない」と言う。
なかなか、シュールな報道であったが、ボケ始めた老人同士が議論したってな…… 。それ以前にアメリカ老人には、あの世に昔の知人がいるって発想自体ないだろうし。
実際、戦争に行ったうちの爺さん世代は欧米を憎む気持ちが無くなる事はなかった。世の中の風潮で復讐してやるなんて事は絶対言わなかったが。その証明がプロレスブームであろう。昭和の時期、プロレスが流行ったのはヒール役の外人レスラーが反則を駆使し、最後は日本人レスラーに負けるという構図だった。婆さんなどは見ているといつの間にか激情し「このやろう! 」「殺せ! 」などと叫んでいた。ウルサイから向こうに行けと言うと「見ない方がいい」と去るのだが、去り際振り向き「この野郎! いけ! 」と抑え切れないのだ。
復讐を考えた日本人も多かったと思うのだが、絶対的に太刀打ち出来ないから諦めざるを得なかったってのが実情だろう。
そもそも、あの時代は国が先導し、国民一団となって鬼畜米英を滅ぼすと謳い、国民も「欧米の奴らを皆殺し」を明日の活力にしていた時代。間違いなく日本が核を持っていたら、撃ち込んでいたのは間違いない。
戦争に負けた日本は一挙に手の平を返し、アメリカの属国化していく。
ちなみに戦前生まれまだ小学生であった私の父は終戦直後、教科書に一斉に墨入れした話をしていた。それまで言っていた教師の言動が滑稽な程、一瞬で手の平返しした様子も克明に覚えていた。
戦後、一〇年する頃には「日本の言う事信じていても愚だな」という事で当時、花形だった外国航路の船乗りになる事にしたようだ。
私の罵倒雑言は、その父の影響である事は明白だろう。
白人に対し、黄色人種は知的恩恵を受けてはいないと以前書いたが、戦後間もなくは日本人にもその自覚はあったようだ。
まず、生活レベルが違い過ぎた。日本ではタライに洗濯板で洗濯していた時代にアメリカ映画では洗濯機で洗っていた。台所にシステムキッチン、オーブンまで付いている。
背も高く、体力的にも明らかに日本人は不利であった。鼻は高いし、スタイル自体全然違う。恐らく食い物自体違うのだろうと思い知る。おまけに戦争映画では冗談を言いながら戦っていやがる。日本の映画、音楽、文化全てがそのレベルに到達しなかった。
それからは憧れと嫉妬に満ちた羨望の眼差し。それ以上考えると日本人は彼らより劣民であるという現実であった。
その後、急激な経済成長を果たした日本人は「俺たち優秀」と啓蒙を始める。数だけは多い頭の弱い団塊世代はベトナム戦争など対岸の火事を良い事に学生運動や右か左しかないというお祭りを始めるが、元々、ヒッピームーブメントやフラワームーブメントといったアメリカ風邪をひいたような軽薄な思想であった為、みるみる尻すぼみした。後に中国で起きた天安門も似たような空気だったが。
香港での民主化運動? も「指導者なき革命」などと謳い、ジョンレノンの壁らしきものまで映っていたが、最初からダメだと分かり切っていた。(ジョンレノンは二〇代で億万長者になり、後は趣味がてら生きた人である)
そもそも革命を本気でするなら人殺しが平気でなければならぬ。敵を皆殺しにする武器も必要であろうし、綿密な計画と残虐性がなければならない。それはある意味、白人的な思想である。
話し合いで解決できるような問題はそもそも革命には発展せぬわ。世論で社会を変える? 世論を作っているのはマスコミや脆弱者のSNSである。それは知性なき故に普遍性を持たない。結局、簡単に法に逃げられるのだ。(もしパクられても日当五〇〇〇円貰えて三食、衣食住保証じゃねえかと思える人でないと難しい)
今の時代、混沌としたものの中から真実を探すしかないって事だろう。
まあ、マスコミのいい加減さは日本に限った事ではないし、商売目的のものに正義を求めるのは愚の骨頂だろうし。
最近、日本人一人がおにぎり一個捨てているというCMがある。私が最も捨てている場所はコンビニだと思っている。
コンビニの弁当や腐りやすい食品は四時間経つと廃棄せねばならない。仮に店のオーナーがケチで知らぬ顔してもレジに通らないのだから仕方ない。
その廃棄が心置きなく出来るのはコンビニ本部の補助があるからだが、廃棄で引き揚げた弁当や食品は持って帰ってはならぬが、バイトで食っても良い。バイト店長にデブが多いのはそれが理由である。
一回の廃棄の量たるや巨大な厚手のビニール袋三個分である。金額で三万円分位の量が簡単に捨てられる。入ったばかりのバイトだと罪悪感を必ず覚える量。
昔、コンビニ人間って小説があった。客自体、店員を自動販売機位にしか思っていないし、パジャマで行けるコンビニはスーパーにさえ行けない脆弱者にはパラダイス。よって奇人変人、サイコパスの坩堝である。店員が人格を感じてもらえない情景があの小説の根底だが、朱に交われば赤くなるもので、結局、似た者同士馴染んでしまう構図。
ローソンの店開くのに三〇〇万と土地があれば出来ると頑張るバイト店長がいる。
彼は国立大在学中にバイトに入ったところ、自分に向いていたのか、卒業後、本職になり雇われ店長になってしまった。
仕入れた商品が売れると楽しいらしく、今も色んな時間帯で働いている。仕事自体、覚えれば単純な作業の繰り返しである。そもそもバイト同士長話をする職場ではないので、人とのコミュニケーションが苦手な人間には良いのかもしれない。
原価を見せて貰ったが、殆どの商品が倍以上で売れる。店舗が小さくとも回転さえすれば儲かるのだ。要は立地の問題だけだろう。競合店が隣近所ある立地ではなかなか儲からない。
コンビニ出始めの頃開店したオーナーは儲かってしょうがなかったので、すぐに二店舗オープンした。しかし、最近では三店舗で最初の一店舗分の利益らしい。まあ、今更、サラリーマンには絶対戻らないだろうが。

日本の報道やマスコミ、国の言う事を信じてはいけない。戦時下の愚行を繰り返すのに等しい。幸いな事に黄色人種はあまり死なないコロナ。八〇超えればコロナでなくとも死ぬ。大した事をしていない上この国を廃れさせた年寄り世代は生憎、元気である。死にたくなかったら自分で注意しろよって事だ。ましてやヒステリーなんぞ起こされたら…… 。こんな国になったのも、若者に才能がないのも六〇年~七〇年には実は分かっていた気もする。のんきな戦後であった事は間違いないようだ。

さすがにコロナが流行っても不特定多数のセックスは控えましょうって話は聞かない。まあ、ボッサリした青少年は優しさが女にモテる秘訣だと勘違いし、男にモテる理由がセックスに終決する事に向き合わず目元に特化する愚かな女達。モテる男はエゴイストでナルシストの自覚のない男。モテる女は距離をつめ、セックスを匂わせる女ってシンプルな結論なのだが、ご苦労様。
楽しもうぜ、日本人。

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