(十三)ハルナッツとサウダ

文字数 7,239文字

 窓を開けっ放しにしているせいか、盛んに虫が入って来て、家の中を我が者顔で飛び回っている。顔、頭、首、腕、足、いたる箇所に留まって来るから堪らない。果ては下着の中に侵入して、おっぱいにまで。くう、鬱陶しい。ミサはいちいち手で払い除け、少し苛々しながら会話した。比べてチポの方は一向に気にする気配がなく、終始涼しい顔。くーっ、流石。わたしも慣れるかしら。ミサは羨ましくてならなかった。
 主に大小の蝿と蚊であるが、時より日本では見たこともない綺麗な羽虫も飛んで来た。それに民家の窓辺にすら、野鳥が訪れ羽根を休めることも。事実ミサの目の前の窓辺に小鳥が憩い、しばしば二人の会話を中断させた。
青い鳥、赤い鳥、ホワイトバード、ブラックバード……。人間様が会話をしているその横で、お構いなしに鳴いている。
 鳥と言えば、何処からか鶏の声もしていた。集落の中で何軒か、動物を養う家があると言う。鶏、山羊、牛、豚。自分とこの収穫物であるトウモロコシやトマト等と物々交換で、エンデ家はそれらの家から卵や鶏肉を手に入れているそうである。
 とりとめのない世間話のうちに、気が付けばもうお昼になっていた。朝食を取らないチポのお腹が元気にグーーッと鳴いて、チポは豪快に苦笑い。
「あらあら、まあ、わたしとしたことが」
 釣られてミサも、大笑い。
「ランチにしましょう」
「はーい」
 早速調理に取り掛かるチポの様子を、ミサはしっかりと観察。メニューはアシスエデンの主食、ハルナッツである。
 大きめの鍋に二人分トウモロコシの粉を入れ、水を少々加え、電気コンロの弱火で時間を掛けて温める。大きめのスプーンで丁寧にこねながら、とろりとろりと煮込むと言うか、炊くと言うのか。甘い香りを漂わせながら、トウモロコシの粉はいつしかこってりと粘っこく固形化していった。
「美味しそう」
 ミサが声を上げると、悪戯っぽくチポがウィンク。心もとろけゆくような至福のひと時である。
 さあ、これで主食の出来上がり。延々三十分の時を要した。大きな皿ふたつに、出来上がったハルナッツをミサが盛っていると、早くもチポは別の鍋を用いて、トマトを煮込んでいた。それにシティの市場で購入したルーを溶かし、トマトベースのシチューを作るという訳。具にはトウモロコシ、大豆、それにチキンを少々。いもは軟らかくなるのに時間が掛かるから、今日のところは省略。これまたとろとろと時間を掛けて煮込みたいところだが、待っていたら折角のハルナッツが冷めてしまう。適当なところでコンロを切って、大きめのマグカップ様のコップに注いで出来上がり。
「さあ、召し上がれ」
 わあ、なんか感激。
「いただきまーす」
 ミサは子どもに帰った気分で、掌を合わせた。ミサのお腹もグーッと鳴いた。
 風がチポとミサの食卓へと吹いて来る。熱風である。ふーっ、やっぱり暑い。ちょうどショートカットで良かったとミサは思う。人生何が幸いするか、分かったもんじゃないわ。
 へー、そうなんだ。ほんと、嘘みたい。もぐもぐとご馳走を頬張りながら、ミサはチポが話すカポや子どもたち、近所のみんなのことに耳を傾けた。それから時間があったら行ってみましょうねと、昨夜行ったエデンの森から三キロメートル離れたハルカ砂漠や、畑地帯の方角にある五キロメートル先のアシタ湖のことなど。
 うん、うん、そうなんだ。なーるほど。ミサは頷き、大人しく相づちを打つだけ。チポってきっと、お喋り好きなんだろうなあ。そんなチポの話を聴いているだけで、ミサは充分に楽しかった。
 ハルナッツをスプーンですくい、シチューのコップに沈め、たっぷりとトマトの味を吸い込ませたら、そのまま口に持って来る。じわーっと広がる素朴な味。美味しい……。なんて美味しいんだろ。それだけで、涙が溢れそうになる自分がミサは可笑しかった。必死で涙を堪えた。何してんだろ、わたし。昨日からほんと、泣いてばっかり。気になっていた家の中のにおいも、もう気にならないし、おっぱいの中を未だうろちょろする羽虫のことも許せそうな気がした。滴り落ちる汗、野鳥と鶏の鳴き声、静かに置かれた収穫物たち。藁製の天井から吊り下げられたはだか電球が、幽かに風に揺れていた。遠くに聴こえる人々の、グリラ語のざわめきがしていた。ありがとうが、ミスュ。夢は、トモロウ。トモロウ、何もかもがやさしくてならなかった。
「ミサは、泣き虫なのね」
 チポが笑っていた。チポの頬に小さな蝿が留まっていた。その蝿は今、チポの笑みをどんなふうに受け止めているんだろう。チポの頬を、やさしい大地、故郷だと思っていてくれたらいいのに。ミサはそう願った。それまではだか電球を揺らしていた風が、ふっとチポの頬を撫でていった。チポの頬に付着した埃を払うかのように。驚いた蝿は、何処かへ飛んでいった。こそばゆいのか目を擦ると、チポは掌を合わせた。
「ご馳走さま、でした」
 続けてミサも、掌を合わせた。
「ご馳走さまでした」
「それじゃ、食後のお茶にしませんこと」
 チポは立ち上がり、お茶の準備を始めた。
 甕に貯めた貴重な水をポットに注ぎ、電気コンロでお湯を沸かす。お茶はサウダ。カップに粉にしたサウダの葉を入れ、お湯を注ぎスプーンで掻き混ぜれば、すぐさま溶けて、はい出来上がり。カップには抹茶のようなエメラルドグリーンの水面が広がっている。飲むのが、勿体無い美しさであった。
「美味しそう。いただきます」
「はい、いただきます」
 口に含めば、ほのかに甘い味がやさしい。
 ひと息ついたら隣りの両親の家に行かないか、と誘われた。なんでも、長年のチポへの教育支援に対して、ふたりから礼を述べたいのだそうだ。
「わたしじゃないけど、いいのかな。それにもう十五年以上前のことでしょ」
「いいのよ。それでふたりの気が済むんだから」
「そっか。そうね、分かった」
 あっ、でもその前に。忘れないうちに一番肝心なこと聞いとかなきゃ。それは父保雄のオルゴールについて。するとチポも別の用事を思い出したらしく、急に椅子から腰を上げた。
「そうだ、その前に」
 チポはそのままベッドルームへと向かった。それから直ぐに手に何かを携え、戻って来た。初めは何か分からなかったが、見るとそれは折り畳まれた、すっかり古びた麦わら帽子だった。
「昨夜、テロの話をしたでしょう」
「うん」
「その時、わたしの家も爆破されちゃってね」
「えっ、嘘」
「その際に、昨日も言ったけど、ヤスオからもらったエアメールも、あなたが写った写真も、ヨコハマの海の写真もね、みんな、みんな焼けちゃったんだけど」
 てことは、あっ。ミサは悪い予感に襲われた。もしかしてオルゴールも。どきどき、どきどきっ……。ミサの鼓動が高鳴った。
「じゃ、父のオルゴールも」
 恐る恐る確かめるミサに、チポは曇った顔でかぶりを振った。
「ごめんなさい。命より大事なヤスオのオルゴールだったのに。それも、駄目だった」
 えっ、やっぱり。ミサは落胆した。そこへチポが、持っていた麦わら帽子を広げてみせた。
「これが、瓦礫の中から拾い集めた、部品」
「チポ。あなた、大事に取っておいてくれたのね」
 その時ミサの耳に、昨夜聴いたチポの歌が甦って来た。確かに残念ではあるけれど、でももうどうしようもないこと。そう思い、ミサは潔く諦めた。
「ありがとう、チポ。父も絶対喜んでくれてると思うわ。だって父のオルゴールは壊れても、あなたの歌の中で、今も父のメロディは生き続けているんだから。そうでしょ」
「そうね。あなたの言う通りだわ、ミサ」
 暗かったチポの顔に笑みが差して、いつものチポに戻っていた。ミサはそして、やっぱり歌って凄い、そう改めて思い直していた。そんな大事な歌を、わたしは日本で捨てようとしていたなんて。シンガーソングライターとしてわたしは恵まれた環境にありながら、あんな些細なことで、歌うことを止めようなんて。なんて愚かなわたし……。ミサは自分が恥ずかしくてならなかった。
 結局アシスエデンには来たものの、父保雄のオルゴールは既に壊れ、長旅の最大の目的でった、念願の父の幻のメロディを二十年振りに聴くことは叶わなかった。ミサはギターと共に車に載せて来た、カセットテープレコーダーのことを思い出した。
 どうしよう。もうお父さんのオルゴール、録音出来ない。でも……、そうだ。ミサは閃いた。チポの歌を録音させてもらおう。しかし、もし録音するとしても、それは今でもなければ、このチポの自宅の中ででもない。ミサは鮮烈だった昨夜のエデンの森でのチポの歌との出会いを、思い出さずにはいられなかった。もしチポの歌を録音するのであれば、あそこ。エデンの森で、しかも夜でなきゃ。それしか有り得ない。そこでミサは一旦、チポへの録音の申し出を先延ばしした。

 サウダを飲み干すと、ふたりは表に出た。
「あれっ、でもカポは」
「どうかしたの、ミサ」
「カポは、ランチを食べに戻って来ないのかしら」
「ああ。あの人のことなら、心配しなくて平気。広場で適当に食べるし、今頃はゴロンと横になって、くつろいでるから」
「へえ、のんびりしてるのね。羨ましい」
 チポの後に付いて、アポ・トウカの家詰まりチポの実家を訪ねた。と言ってもお隣りさん。トントンとドアを叩けば、中からミポ・トウカのしゃがれた声が返って来た。グリラ語である。
「はーい、入ってらっしゃい」
「さあ、入りましょう」
 ドアを開け入ってゆくチポに付いてゆく。家の間取りと構造は、チポの所と変わらない。しかしこっちのベッドルームに、ベッドはふたつ。その分空いたスペース、ベッドとベッドの間に、手作りのテーブルがひとつ置かれていた。トモロウの木で、アポがこしらえたそうだ。トモロウの木と言えば『サン=テグジュペリ』の『星の王子さま』のお陰で、日本ではすっかり悪者扱いだが、広大な大陸にあっては貴重な存在なのである。
 トモロウの木のテーブルの前に、アポとミポのふたりがひっそりと佇んでいた。二人とも小柄な痩せた老人。ミサを見るなり、ふたりは静かな歓声を上げた。
「おお」
「あーら」
 チポの弟のタポは既に結婚し、集落の中に別の所帯を構えていた。
「パパ、ママ。連れて来たわよ」
 グリラ語でチポが威勢良く声を掛けると、老いたふたりはゆっくりとミサに近付いた。ふたり同時に握手を求めて来た。困りながらも右手でアポの、左手でミポの手を、ミサは握り締めていた。ふたりの手は細くて皺だらけ、でもあったかかった。
「ドリム、ミサ」
「ドリム、アポ」
 アポが顔を皺くちゃにして笑えば、ミポは涙ぐみながらミサに話し掛けた。
「会いたかったわ、ミサ。丸で夢みたいよ」
 チポの通訳で意味も分かり、ミサは感激と感謝で一杯、胸が熱くなった。
「駄目よ、ふたりとも。ミサは泣き上戸なんだから」
 しかしチポとて通訳係に徹し切れず、思わず目頭を熱くした。
 本当にここはいい人たちばかりで、羨ましい。みんな邪気のない子どもみたいな人たちばっかり。それに比べて、日本って国は……。でも今は日本のことは忘れよう、そう思うミサであった。
「さ、みんな。座って、座って」
 キッチンから椅子をふたつ、チポが運んで来た。チポとミサがそれに座り、アポとミポは各々のベッドに腰掛け、小さなテーブルを囲んだ。
「ランチは食べたの」
「さっき、うちで済ませてきちゃった。ごめんね」
「まったく気が利かないねえ、おまえって子は」
「だってふたりとも、お腹ぺこぺこだったのよ」
 ミポの問いに、チポが答える。グリラ語であるから、ミサには意味は分からない。しかし流石母娘、息ぴったり。それに感じも良く似てるし。ミポとチポとのやり取りをただ眺めているだけで、充分に楽しかった。自然ミサは、日本にひとり残して来た美鈴のことを思い出さずにはいられなかった。
 ところがアポとミポの表情が、突如崩れた。海野保雄の死を、チポがふたりに知らせたからのようである。ミポはミサの前に跪き、ミサの手を握り締めて言った。
「あらまあ、なんてことでしょう。真(しん)に生きる人程、早く天に召されるものなのねえ」
 ミポの言葉に頷きながら、アポは沈痛な表情でミサとミポの肩に手を置いていた。言葉の意味は分からねど彼らの誠意を受け止めたミサは、老いたふたりに感謝の言葉を返した。
「ミスュ、アポ。ミスュ、ミポ」
 気を取り直したアポとミポはしみじみと語り、笑い合った。
「でも良かったねえ。生きているうちに、ヤスオの娘さんにお礼が言えたわ」
「そうとも。長生きも、たまには悪くないもんだ」
 それ程までに海野保雄から受けた恩、娘チポへの善行をいつまでも忘れないふたりであった。流石にミポのサウダまでは断れず、本日二杯目の喫サウダと相成った。
 サウダはミルクもシュガーも入れないのにそれでいてコクが有り、甘いのはサウダ自体に糖分があるからだと言う。これがサウダ糖となって、アシスエデンの人々の貴重な糖分になっているそうだ。そんなサウダはこの地球上で唯一、アシスエデンでのみ獲れる貴重な自然の恵みなのである。

 トウカ家を後にした。外に出れば、むせ返るような広大な大地に降り注ぐ強烈な太陽。ぎらぎらとした午後の陽射しが、ふたりの体に痛い程に照り付ける。チポにすればいつものことであるが、慣れていないミサには堪らない。それに日焼け止めは持って来たが、帽子の類をうっかり日本から持って来るのを忘れた。
 そこで一旦自宅に引き返し、チポが自分の分と共に、娘ピポの帽子を持って来てくれた。麦わら帽子である。
「あの子には内緒よ。こっちにいる間、使って頂戴」
「でも悪いわ」
「いいから、いいから。あの子には学校のを貸してもらうから」
「じゃ、遠慮なく」
 ピポの麦わら帽は、ミサの頭にピッタリだった。試しにチポのそれを被ってみたら、ぶーかぶか。最初は帽子に染み付いた持ち主の頭のにおいが気になったが、直ぐに帽子の一部として慣れてしまった。
 チポに案内してもらいながら、集落の中をゆっくりと巡って歩いた。
「ドリム、チポ」
「ドリム、サマニ」
「ドリム、チポ」
「ドリム、ナミデ」
 通り掛かるチポに、気さくに声を掛けて来る近所のみんな。路地で立ち話をする主婦や、家の窓辺から顔を出す老人たち。みんな陽気で人懐っこそう。ミサも思い切って挨拶をしてみた。
「ドリム」
 すると聴き慣れない声に向かって、誰もがにこっと返してくれた。
「ドリム」
「ドリム」
 温かい声と笑顔である。いつしか好奇心でみんなが寄って来て、チポとミサを取り囲んだ。
「チポ、お客さん」
「何処から来たの」
 皆、グリラ語でチポに尋ねる。
「みんなに紹介するわ。ジャパンから来たミサよ。よろしくね」
「あーら、ジャパンからですって。珍しい」
「可愛らしいお嬢さんね」
「綺麗なお洋服、お高いんでしょ」
「ジャパンもこの時期は、暑いのかしら」
「ちょっと、みんな。グリラ語で話し掛けても、通じないってば」
 わいわい、がやがや。何処の国でも、おばさん連中は賑やかなものである。一頻り騒いだ後、波が引くように皆去っていった。
「ふうっ。みんな元気でしょ」
「うん。なんかパワフルで凄かった」
 しばし歩いた後、一軒の家に立ち寄った。うっ、臭い。周囲に独特の臭いが漂っていた。そしてそのにおいの原因も直ぐに分かった。
「ドリム、ムアナ」
 チポが呼ぶと、返事は家の裏の方から。
「チポ、悪いけど今そっち行けないから、こっち回って来て」
「あいよ」
 チポと共に、声のする方へ向かった。するとそこには、小さな家畜の小屋が建っており、奥で女が忙しそうに牛の世話をしていた。
「ムアナ、友人を連れて来たわ」
「あーら、あら。こんなとこから、どうしましょ」
「いいのよ、そのまんまで。ジャパンから来たミサ。よろしくね」
「これはこれは。ドリム、ミサ」
「この人が、ムアナ・カポーテ。五人家族で、ほら、牛と豚を育ててるのよ」
「ほんとだ、凄い。ドリム、ムアナ」
 ムアナの背中に大声で呼ぶと、済まなそうにムアナの声が返って来た。
「ミサ、ごめんなさいね、取り込み中で。今手が汚れちゃってるもんで、握手も抱擁も出来ないのよ」
「いいの、気にしなさんな。じゃ、またね」
 ミサに代わって、チポが答えた。
「じゃ、また。広場でお会いしましょう、ミサ」
「はーい。ハッピ、ムアナ」
「ハッピ、ジャパンの可愛い娘さん」
 何処の家もエンデ家同様、トイレも風呂もなく、水道もなかった。女も男も大人も老人も子どもたちも、集落のみんなは広場にある共同トイレと井戸、そしてシャワーを仲良く使っているのだった。
 このように水廻りに関しては、共同でも集落内に使える場所があるから良いが、TV、ラジオ、新聞に関しては、集落の集会所にすらなかった。アシスエデンの人々はトピアの市街地まで行かなければ、マスコミの情報を入手することは出来ないのである。
 教育環境だって、チポが子どもの頃と大きな違いはないらしい。みんな小学校までが精一杯で、チポのようにPFAの援助によってなんとか中学校まで行けるのである。
 それでも集落の人々はみんな元気で、いつもにこにこ、実に幸せそうでならなかった。きっとみんなで互いに信頼し合い、助け合って生きているからなのではないかとミサは思った。
 日本とは全然違う、いや西欧のどんな先進国とも異なる。ここは別世界のようだ。そしてお父さんはこんな遠い国のチポに、教育支援をしていたのだ。凄ーい。現にチポは顔を合わせた集落のみんなに、こう言ってミサを紹介するのだった。
「わたしを中学まで行かせてくれた恩人、ヤスオ・ウミノのお嬢さんなのよ」
 するとみんなはあたかも自分が世話になった恩人であるかのようにミサと接し、ミサに握手を求め、抱擁して来るのだった。生前ミサに対しては無口で無愛想だった父保雄のことが、急にいとおしく思えてならなくなった。
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