八十四 恩愛
文字数 2,166文字
もう何度目になるのか。何度見ても、でんきぃぃぃぃあんまぁぁぁぁ~の威力は凄まじく、喰らっている相手の、心と体を、これでもかと蹂躙して行き、喰らっている相手は、屈辱と快楽とくすぐったさと、それらの混ざった、あの、なんとも形容しがたい感覚を味わって、心と体を崩壊させて行く。
喰らっている者が女性であったなら、どれだけ、町中一を筆頭とした、男性陣は、心と体を踊らされたのだろうか。女性にしたって、女性同性愛者であれば、この時を、とっても甘美な時と感じられたのであろう。
だが。悲しいかな。現実は残酷である。喰らっている者は、でっぷりと太っていて腹がもっこりと前方に突き出ている、身なりだけは、如何にも領主然として、立派な、運動不足で、肥満化している、ただの、いや、むしろ、小汚いおっさんだった。
その場にいたほとんどの者が、絶望とまではいかないが、そんなような物を感じて、目を覆ったり、耳を塞いだり、今起きているこの事態とはまったく関係のない、夕食のメニューなどの話をし始めて、この、苦痛ともいえる時間を乗り切ろうとしていた。
「お、お前ら。領主様に、なんて事をしてくれるんだ」
うがちゃんのお父さんが、既に立ち上がっていて、車に轢かれた蛙のような格好になっていて、皆に、責められていた事など、なかったような顔をしていた、町中一に詰め寄る。
「お、おお。そうだそうだ。領主様を解放しろ」
城の兵士達が、皆、何かを思い出したような顔をしてから、町中一を、責め立て始めた。
「でんきぃぃぃぃあんまぁぁぁぁ~をやってみたい人~。この指とーまれ」
町中一は、うが父と兵士達を無視して声を上げる。
「やるんだわん」
「あくしもやってみたいわぁん」
「スラ恵もやりたい」
「そんなのやってみたいに決まってるじゃない」
「俺も良いのか?」
「町中一少年が、手取り足取り、他にも取って教えてくれるなら、吝かではない」
「俺も、一応敵だけど、良いのか?」
町中一ファミリーに交じって、スマック達や、数人の城の兵士達までもが、町中一の声に言葉を返して来た。
「兵士さん達は、止めはしないけど、仲間割れになるけど良いの?」
町中一は、返事をして来た兵士達に問う。
「辞めたいと思ってたところだし」
「俺も、実家に帰ろうと思ってた」
「俺は、王都に出ようと思ってる。金も貯まったからな。最後にあの馬鹿領主に復讐してやりたい」
「良し。実に良い心意気じゃないか。じゃあ、皆、いっくよ~」
皆の返事を確認してから、町中一は、返事をした者達全員に、期間限定で、強力なでんきぃぃぃぃあんまぁぁぁぁ~を、授ける魔法をかけた。
それから、阿鼻叫喚の地獄の時間が始まった。なにせ、おっとこれは、あくまでも、男目線のお下品な話であるのをお忘れなく。なにせ、でんきぃぃぃぃあんまぁぁぁぁ~を喰らわせるのはほぼ男で、喰らう方は全員男なのである。むくつけき男どもは激しい動きと激しい快楽とで発汗し、その汗が周囲に霧を作り、その体臭がその霧とともに、その場にいた者達を包み込んだりもしていて、そういう意味でも酷い事になっていた。
「もう。男の臭気に当てられて、もう、これは最高よ~」
お母さんスライムが、いつもよりも、激しく乱れ始める。
「スラ恵も我慢できない。もう、やっちゃうぅぅぅぅ」
スライム親子の声を聞いた町中一は、しまった。この二人はまずい。これは、うがちゃんが、って、いや、もう、この状況が、全部、うがちゃんの教育上良くないじゃないか。と思った。
「うが。見ちゃ駄目。聞いても駄目よ」
「お母しゃん。分かったうが。でも、お母しゃんは大丈夫うが?」
「大丈夫よ。だから、うがは、ここでじっとしていて」
「分かったうが」
いつから、そうしていたのか。うが母がうがちゃんの全身を包み込むように、ぎゅっと、抱き締めながら、うがちゃんの目と耳を、周囲のすべてから遮断するように、両腕で覆いつつ、うがちゃんに対して、うがちゃんが不安にならないようにと、懸命に声をかけていた。
「これは」
町中一は、己の配慮のなさ、己のうがちゃんに対する気持ちの軽さを思って、なんとも言えない気持ちになった。
「お母さん。もう手を放しても大丈夫です。魔法で、外との繋がりを遮断しました」
町中一は、魔法で、外の見えない防音の部屋を作り、自分とうが母とうがちゃんを、その中に入れた。
「貴方は、何度も、うがの事を、いえ、私達の事も、道中で助けてくれた魔法使いの方ですね?」
「そんな大層な者ではありません。ただ、自分勝手に、自分のやりたい事をやっているだけの者です」
「一しゃん。うがなら大丈夫うが。だから、領主様とお父しゃんを許してあげて欲しいうが」
うがちゃんが、母親の腕の中から出て、町中一の目前に来ると、町中一に、強い意志のこもった目を向けて来る。
「うがちゃん」
町中一は、うがちゃんの真剣な瞳を見て、言葉を失った。
「うが。本当はどうなの? 本当に、売られてしまって良いの? この方と離れ離れになっても平気なの? これから、ずっとずっと、会えなくなっても大丈夫なの?」
うが母が、うがちゃんの前に回ると、うがちゃんの両頬にそっと優しく、両方の手の掌を当てた。
「う、うが? お母しゃん、うが?」
母親の言葉を聞いた、うがちゃんの目が、大きく見開いた。
喰らっている者が女性であったなら、どれだけ、町中一を筆頭とした、男性陣は、心と体を踊らされたのだろうか。女性にしたって、女性同性愛者であれば、この時を、とっても甘美な時と感じられたのであろう。
だが。悲しいかな。現実は残酷である。喰らっている者は、でっぷりと太っていて腹がもっこりと前方に突き出ている、身なりだけは、如何にも領主然として、立派な、運動不足で、肥満化している、ただの、いや、むしろ、小汚いおっさんだった。
その場にいたほとんどの者が、絶望とまではいかないが、そんなような物を感じて、目を覆ったり、耳を塞いだり、今起きているこの事態とはまったく関係のない、夕食のメニューなどの話をし始めて、この、苦痛ともいえる時間を乗り切ろうとしていた。
「お、お前ら。領主様に、なんて事をしてくれるんだ」
うがちゃんのお父さんが、既に立ち上がっていて、車に轢かれた蛙のような格好になっていて、皆に、責められていた事など、なかったような顔をしていた、町中一に詰め寄る。
「お、おお。そうだそうだ。領主様を解放しろ」
城の兵士達が、皆、何かを思い出したような顔をしてから、町中一を、責め立て始めた。
「でんきぃぃぃぃあんまぁぁぁぁ~をやってみたい人~。この指とーまれ」
町中一は、うが父と兵士達を無視して声を上げる。
「やるんだわん」
「あくしもやってみたいわぁん」
「スラ恵もやりたい」
「そんなのやってみたいに決まってるじゃない」
「俺も良いのか?」
「町中一少年が、手取り足取り、他にも取って教えてくれるなら、吝かではない」
「俺も、一応敵だけど、良いのか?」
町中一ファミリーに交じって、スマック達や、数人の城の兵士達までもが、町中一の声に言葉を返して来た。
「兵士さん達は、止めはしないけど、仲間割れになるけど良いの?」
町中一は、返事をして来た兵士達に問う。
「辞めたいと思ってたところだし」
「俺も、実家に帰ろうと思ってた」
「俺は、王都に出ようと思ってる。金も貯まったからな。最後にあの馬鹿領主に復讐してやりたい」
「良し。実に良い心意気じゃないか。じゃあ、皆、いっくよ~」
皆の返事を確認してから、町中一は、返事をした者達全員に、期間限定で、強力なでんきぃぃぃぃあんまぁぁぁぁ~を、授ける魔法をかけた。
それから、阿鼻叫喚の地獄の時間が始まった。なにせ、おっとこれは、あくまでも、男目線のお下品な話であるのをお忘れなく。なにせ、でんきぃぃぃぃあんまぁぁぁぁ~を喰らわせるのはほぼ男で、喰らう方は全員男なのである。むくつけき男どもは激しい動きと激しい快楽とで発汗し、その汗が周囲に霧を作り、その体臭がその霧とともに、その場にいた者達を包み込んだりもしていて、そういう意味でも酷い事になっていた。
「もう。男の臭気に当てられて、もう、これは最高よ~」
お母さんスライムが、いつもよりも、激しく乱れ始める。
「スラ恵も我慢できない。もう、やっちゃうぅぅぅぅ」
スライム親子の声を聞いた町中一は、しまった。この二人はまずい。これは、うがちゃんが、って、いや、もう、この状況が、全部、うがちゃんの教育上良くないじゃないか。と思った。
「うが。見ちゃ駄目。聞いても駄目よ」
「お母しゃん。分かったうが。でも、お母しゃんは大丈夫うが?」
「大丈夫よ。だから、うがは、ここでじっとしていて」
「分かったうが」
いつから、そうしていたのか。うが母がうがちゃんの全身を包み込むように、ぎゅっと、抱き締めながら、うがちゃんの目と耳を、周囲のすべてから遮断するように、両腕で覆いつつ、うがちゃんに対して、うがちゃんが不安にならないようにと、懸命に声をかけていた。
「これは」
町中一は、己の配慮のなさ、己のうがちゃんに対する気持ちの軽さを思って、なんとも言えない気持ちになった。
「お母さん。もう手を放しても大丈夫です。魔法で、外との繋がりを遮断しました」
町中一は、魔法で、外の見えない防音の部屋を作り、自分とうが母とうがちゃんを、その中に入れた。
「貴方は、何度も、うがの事を、いえ、私達の事も、道中で助けてくれた魔法使いの方ですね?」
「そんな大層な者ではありません。ただ、自分勝手に、自分のやりたい事をやっているだけの者です」
「一しゃん。うがなら大丈夫うが。だから、領主様とお父しゃんを許してあげて欲しいうが」
うがちゃんが、母親の腕の中から出て、町中一の目前に来ると、町中一に、強い意志のこもった目を向けて来る。
「うがちゃん」
町中一は、うがちゃんの真剣な瞳を見て、言葉を失った。
「うが。本当はどうなの? 本当に、売られてしまって良いの? この方と離れ離れになっても平気なの? これから、ずっとずっと、会えなくなっても大丈夫なの?」
うが母が、うがちゃんの前に回ると、うがちゃんの両頬にそっと優しく、両方の手の掌を当てた。
「う、うが? お母しゃん、うが?」
母親の言葉を聞いた、うがちゃんの目が、大きく見開いた。