Phase_003_「路地裏攻防」

文字数 6,952文字



 「助けて」という言葉が聞こえた。

 あの日、兄の救いを求める声は聞こえなかったのに、今は何故か聞こえる。

 当然ながら、諒世に人の心を読む能力はない。


 日中なのにも関わらず、高い建物に挟まれた通路には日が刺さない。

 雨は降っていない。風も強くない。

 あの日と変わらないのは、ただひたすらに走っていることだけだった。


 今朝の渋滞の原因は、魔法士と違法魔術使いとの戦闘に一般市民を巻き込まないための交通規制――『人除けの陣』によるものだろう。

 そして、その中に足を踏み入れた者には、お互い容赦はしない。

 現に、ヘリは違法魔術使いの手によって墜落させられた。

 もし、流一がいなければ、死んでいたかもしれないのだ。


 路地裏を進むに連れて、死のリスクは高まる。

 小さな爆発音が断続的に聞こえる。中には、発砲音や金属音が混ざっている。

 もしかすると、もう手遅れな程に深入りしてしまっているのかもしれない。

 それでも、諒世に引き返すという選択肢はなかった。


 もう誰も目の前で失いたくないのだ。

 脳裏にこびりついた拒絶と絶望が、諒世の鼓動を揺さぶる。


 諒世は急いで、曲がり角を曲がる。

 まさか自分以外がその先から走ってきているとは思わず、勢い余ってぶつかってしまう。


「――景火……!? 先に行ってたんじゃないのか?」

「諒世こそ、何でこんなところに……」


 見慣れた人物。しかし、件の声の主ではない。

 景火も諒世と同様に息を切らせていた。彼女も誰かを追っていたのか、あるいは追われていたのか。


「……声が聞こえたんだよ……」

「声って? ……あれ? 何か聞こえない?」


 景火に言われて初めて気がつく。低く唸るような声が、景火の走ってきた方から聞こえる。


「――ッまずい、景火っ!」


 迫り来る気配を感じて、諒世は危機感も何もない景火の身体を押し倒す。

 諒世のアホ毛すれすれを灰色の大きな塊が掠める。

 景火が地面に強く打ち付けられないように、諒世は上手く身体を動かして、自身がクッション代わりになって景火の小さな身体を受け止める。


「――ッいきなり何するのよ!」

「お前は危機感が無さ過ぎる! 今ここは魔法士と違法魔術使いの戦闘中なんだ!」


 景火は相変わらず、状況を理解していないのか、密着した身体は熱を持ち、顔は紅潮していた。

 当然、事態は急を要する。そんなラブコメ展開を繰り広げている暇はないのだ。


「犬……? いや贋作(ゴーレム)か」


 諒世は景火の身体を、子供を扱うように持ち上げ、無理やり立たせ退かせる。

 立ち上がると、嫌でも圧迫感を受ける。強い視線の元には、赤い瞳に、まるで狼のような大きな体躯に灰色の体毛の魔術霊魔が、牙を剥き出しにしていた。

 見るからに、殺意や悪意の権化かのようなその姿に、諒世の身体は身震いした。

 魔法には、こういった危険な存在を自由に取り出し出来なくする目的があるが、違法魔術使いは何らかの形で魔法の網をすり抜けているのだろう。


「権利外魔術か……」

「どうすんのよ、これ……」

「どうするって、どうにかするしかないだろ!」


 低く唸る声が、犬型のゴーレムから発せられる。その声は何処か地鳴りにも、機械的にも聞こえた。

 威嚇行動から攻めの一手までの時間は一瞬だ。二人で論争を繰り広げている中、既にゴーレムは距離を詰め、今にも飛びかからんとしていた。


「ああもう! ちょっと黙ってて!」


 諒世と景火が口論になればどちらかが譲歩しない限りは平行線を辿るしか道はない。

 だからこそ、どちらかの譲歩もしくは、それを引き起こすアクションが必要となる。

 この時、即座に動いたのは景火だった。その動作は一瞬にして完璧。足払いと抜刀(・・)がほぼ同時に行われた。

 諒世は呆気に取られながら、身体が横たわるのを感じる。それと共に叩きつけるような斬撃がゴーレムを横殴りにして建物の壁に磔にする光景が目前で再生される。


「ふん、どうよ」


 慌てて立ち上がろうとする諒世に、景火は自慢げに手を差し伸べる。


「何も足払いする必要は無いだろ」

「これが一番効率的だからに決まってるじゃない」


 手を取ろうとする諒世だったが、景火の快活な笑みを見てかその手を拒む。


「それにしても……」


 景火の両手で握られた柄の先には、大きな刀身が備わっている。通常の刀剣類に比べ、横に広い刃、所謂グレートソードに部類されるそれを諒世の視線がなぞる。


「量産型魔術武装『クラゼヴォ・モル』。刀身については特注だけどね」

「魔術武装に携帯魔術か……いつの間にそんなものを」

「この程度の魔術ならどうってことないわよ」


 魔術を使用するためには、相応の使用権限を要する。

 いくら魔術の技術があろうと、魔術師は常に魔法の下に設けられた権限(ライセンス)制度に跪くことになる。

 魔術武装といった、魔術師が持つ魔力を効率良く機能させる媒体もまた、所持に際し、魔法の例外ではない。

 また、魔術武装を扱う権限を持つ『武装者(ウォーリアー)』の多くはその携帯に際し、携帯魔術という手段を欠かさず離さない。

 空間の隙間を鞘として、納刀する。旧来の科学には実現出来ない非現実的な現象。如何にも魔術らしい魔術だ。

 その現象を可能するまでのプロセスは容易ではない。実際に前線に立つ魔法士が使う程度には、使用者が限られている。

 魔法士を目指す手前、そこが一つの目標として働くわけだが、景火は携帯魔術をいとも当然のような所作で行う。


「《オン・マリシ・エイ・ソワカ》」


 両手を前に突出し、握った左手に右手を添える形で印を結ぶ。同時に景火はその印を具現化させるための詠唱に入った。

 ようやく体勢を整え、再び臨戦態勢に入ったゴーレムを陽炎が包み込む。そして、次の瞬間には炎々と燃えあがった。


「はい、おーわりっ」


 印を解き、景火はパンパンと手を叩く。

 しかし、その余裕が逆手となった――。


「景火! まだだ、まだ殺りきれてない!」


 火達磨になりながらも、ゴーレムは道連れ覚悟で、特攻を仕掛けてきたのだ。想定外の奇襲に、景火の身体は固まっていた。

 既に回避では間に合わない位置まで景火とゴーレムの距離は縮まっていた。

 それなら、相応の盾を、魔力による壁を作りさえすれば良いだけの事だ。しかし、景火にはそれが出来ないでいた。

 魔術の腕は十分あるのにも関わらず、景火は口を噤み、詠唱を諦める。


「……ッ!」


 何もかも諦めてしまう。あらゆる選択肢がそこにはあっただろう。しかし、景火は立ち止まってしまった。

 諒世も全身全霊を尽くして対応に向かうが、あと少しの距離が届かないでいた。僅かな距離がいくらでも遠くに感じてしまう。止め処無い悔しさが叫びとなる。

 届け、届け、届け。そう強く願う。


「《Drómi(ドローミ)


 凛とした声。小さく空間に響いたその声は何処からか二人の感情を突き刺した。

 「助けて」という声と同じ色の声だった。

 ゴーレムの背後の、さらにその向こうに、少女らしきシルエットが見える。


「今度は、わたしが――助ける」


 その声をトリガーにして、一瞬ゴーレムの動きが遅れる。

 ゴーレムから立ち上る煙で、その姿ははっきりと見えないが、恐らくは彼女の魔術だ。

 

「届いた――ッ」


 咄嗟に展開した防御魔術。人除けの膜にも似た半透明の膜。

 景火を自身の背後にし、かざした左手の直径一メートル程に薄い盾が展開され、ゴーレムの突進を防ぐ。しかし、諒世の防御魔術では、全ての勢いは殺しきれない。

 魔術による盾が押されてしまうなら、残りは諒世の身体能力そのものだった。

 他人よりも筋肉が発達しているし、頑丈に出来ている。基礎的な鍛錬は怠っていない。時にフィジカルに対処することも求められるのが魔法士である。


 標的を諒世に変えたゴーレムは、体毛が燃え盛りながらも、重く伸し掛かる。

 余った左手を地に当てて、上半身の筋肉で受け止めつつ、下半身の筋肉で全体を支える。

 即興で朧げな防御魔術であるが、ようやく力が相手と拮抗する。

 その瞬間を見逃さず、諒世は一瞬だけ力を緩めたと思えば、その緩めた分の力を一気に開放する。

 繊細な魔力の制御は出来ないため、ほとんどは身体能力によるものだった。


 ゴーレムが怯んだ隙に、右手にも同じ防御魔術を展開し、盾で叩きつけるシールドバッシュを行おうとする。

 が、そこまで手が回らない。同時に二つ展開すれば、攻撃に割く分の防御が削がれてしまう。

 ゴーレムが少しだけ後退した隙は僅かだ。躊躇っている時間など無い。自身に見合った最も効率的な方法を選択する。


 諒世の第二手は、魔術を一切絡めない渾身の蹴りだった。

 ダメージが蓄積されているためか、図体の割には容易に蹴り飛ばされるゴーレム。一時のクールタイムが訪れる。


「景火! 何で、防御魔術を使わない!?」

「……」


 景火は完全に無防備のまま立ち呆けている。しかし、景火の動揺を気にかけている程、時の流れは遅くない。

 軽い火傷によって赤く晴れた左手と、再び体勢を整えようとしているゴーレムを見て、次の一手で否が応でも決定打を与えなければならないと思った。

 大きく一歩を踏み出した諒世だったが、何度目かの現象に呆気を取られた。


 自身も体勢を整えようとした瞬間、その考えとは裏腹に手の平が地面と平行に接触してしまう。

 決して怖気づいたわけでは無かった。防戦一方では状況は変わらない。にも関わらず地に伏している現状は不可解であり奇怪であった。

 しかし、これは諒世だけではない。一緒にいる景火さえも、立っていられないようで、跪きながら苦悶の表情を浮かべている。


「なるほど、『送り犬』か……」


 ゴーレムの攻撃の際、多少の時間差があるものの三度とも結果的に諒世は地面に伏せたり、掌を接触させたりしていた。


 奇怪であること、その多くの原因は魔術である。

 日本に生息するという妖怪の一種であり、夜の山道を行く者を襲う――『送り犬』。

 転んだ人間にだけ危害を加えるという謂れだが、時に自ら標的となる人間を転ばせて襲う習性もあるとされている。

 魔術は時に伝承に過ぎない事象でさえ、目的のための手段として利用する。

 そこに強い意志さえあれば、不可能でしかないことが可能となる。ただ、その伝承の知名度が加わる事で、さらに精度が増すのも事実である。


 諒世の目前に迫る火達磨のゴーレムは、その容姿こそ違うが、本質は『送り犬』に違いない。

 容姿は外来種のようだが、この独特な能力は送り犬に違いない。

 そして、送り犬の“相手を転ばせる能力”は遭遇した時から弱まっている。

 現に、今は地面に接触している部位は全身ではなく脚と掌のみだ。“地に伏せる”から、“跪く”に変化している。

 諒世の持論は感受能力とは関係無く加速し、一つの解答を出した。


「《ここらで休憩にするか》」

「諒世……?」


 諒世はそう言って、寝転がった。

 “転がされた”のではなく、送り犬の作り出したルールの中で唐突にイレギュラーな行動をしたのだ。

 ピタリと、送り犬ゴーレムは確実にその脚を止めた。


 ――その一瞬を()()は見逃さなかった。


「《魔石開放》」


 今度も少女の声だったが、「助けて」という声とは異なる別の声だった。直後、諒世達の頭上に風を切る音が圧し掛かり、辺りが一瞬明るくなった。


「な……ッ!?」

「ま、こんなもんかな」


 ゴーレムが頭上から降り注ぐ火に押し潰される。

 大きな火の柱から、一人の少女が現れた。

 火の中でも、平気だと言わんばかりの平常心。一流の魔術師には言霊が纏うと言うが、彼女は言葉がなくとも威厳のようなものがあった。

 その上で、あどけなさも感じる。まるで火の中でも溶けない氷だ。

 もしそんなものがあるのなら、彼女という存在そのものだろう。


 諒世は火の粉から逃れるために一歩また一歩と下がる。

 すると、何か大きなものが背中に当たった。

 見上げると、そこには築山流一の姿があった。


来晴(こはる)君……君はもう少し火加減という言葉を覚えた方がいい。端山(はやま)らしいといえば否定は出来ないが……」

「端山らしいって、ウチが? そんなまさかー……」


 流一が来晴と呼んだ少女は、消し炭となったゴーレムを足で小突く。


「ところで、何故君がここにいるのかね?」

「助けてって声が聞こえて……」

「一応、魔法士からの連絡では、一般市民が巻き込まれた様子はないらしいが、君らを除いてね」

「えっと……すぐそこにいるはず……っていない?」


 諒世は、ゴーレムを小突いている来晴という少女に尋ねる。


「んー? こっちには何もおらんかったけど?」


 妙に訛りのある関西弁で、彼女は応える。


「それより端山と聞いて驚かない? 一応、五山家言うんやけども」

「いや、まぁ正直何がなんだか……」

「五山家?」


 来晴は、諒世に詰め寄る。

 後ろで束ねられた茶色の長い髪が揺れている。カーディガンの袖から伸びる小さな手が諒世の両手をしっかりと掴む。

 確かにこれだけ苦戦を強いられたゴーレムを容易く屠ったその能力には驚いたが、どうしても華奢な彼女がやったとは信じ難かった。

 景火に至っては、五山家が何を意味するかわからないといった風だ。


「ふぅん、そっか……」


 来晴は何かを悟ったように諒世の手を離し、流一の傍に寄る。


「雷公サマに言われてきてみれば、こないなおもろいことになってるとは……」

「来晴君……その呼び方はよしてくれないか?」

「はぁい」


 流一が、にこやかに微笑みながら、来晴の肩に手を置く。

 別の意味で威圧感があるのだが、来晴は動じない。

 五山家同士耐性でもあるのだろうか


「さて、本題に戻そう。どこかの使い魔の見落としで、私は三人を今度こそしっかりと確実に学校へ送らねばならない」


 そう言われて、気付いたが、流一の背後でタヌキモドキの震が、身体を震わせていた。


「オ、オイ、それは無いゼ! もちろん見送ったさ。ここにアキセがいるのは、もちろんその意志に他ならない、な?」


 同意を求めるように目配せをする震だったが、諒世はわざとらしく口笛を吹くだけだった。


「あんちゃんの眼は節穴だ……そしてオレの眼も同じ……」


 一人――いや一匹で、ネガティブに空回っていく使い魔を見下ろして、呆れた顔で流一は話を始める。


「しかし、何よりも良い判断であったに違いは無い。君の魔術の適才についてまでは何とも言えないが、その洞察力と判断力はそこらの魔法士に比べるまでも無いだろう」

「諒世、何かしたの……?」 

「まぁ嬢チャンが分からないのも無理ないさ。送り犬への対処法として、“転んでいない素振りを見せる”ということがある。それをすぐに気付いたアキセがすごすぎるってだけだゼ」


 景火が首を傾げている中、流一も震も、諒世の行動に感心していた。

 流一は路地裏を少し進んだところで、瞬間転移魔術の魔法円を準備していた孝晴に声をかける。


「孝晴、準備は出来たか?」

「完璧、完璧。もう超完璧だって」


 返って不安になる。一度失敗していることもあってか、諒世は円に入ることを一瞬ためらう。


「ほな、いこっか。遅刻せんようにね」


 来晴が、諒世と景火の手を握って、一緒に円の中へと入る。

 流一や震が見盛る中、孝晴が先程と同様の詠唱をする。

 円内に張り巡らされた術式は青白く光り、次第に諒世の視界を遮っていく。


 光が全身を包み込む中、諒世はまた声を聞いた。

 やっぱりまだ近くにいる。声の少女に、今あの場所で会っておかねばならないと思った。

 諒世は瞬間転移魔術の魔法円から、飛び出し、孝晴や景火の制止を振り切って、曲がり角のさらに向こうへと向かった。


 そして見つけた。

 路地裏に背を向ける少女の姿は、どこか寂しそうなものだった。


「やっぱり、いた……。さっきはどうもありがとう」

「え……?」


 ビル風に彼女の長くて白い髪がなびく。

 彼女は驚いたように振り返った。


「それと……助けて、ってのは? いやこっちが助けられちゃったからさ……」


 諒世は苦笑する。

 それもそうだ。助けようとしていた人物に助けられるなんて、何だか恥ずかしい。

2017/10/23 11:59
2017/10/23 12:00


「もしかして――覚えてる?」

「覚えてる? ……何を?」

「わたしの名前……佐藤(さふじ)かえで……っていう名前」

「なんか甘そうな名前だな……。どっかで会ってたっけ……ごめん物忘れが激しいってわけじゃないんだけど――」


 初対面だ。確かにそのはずだが、この少女とはどこかで会ったような気がする。

 思い出せない。

 そう言おうとする内に、彼女の顔が表情が、諒世の傷に触れた。

 あの日の兄の顔を思い出した。


「――やっぱり覚えてない。期待したわたしがバカだった――ッ」


 彼女はそう言って、路地裏から出て行った。

 変わりゆく彼女の表情を最後まで見ることは出来なかった。

 追いかけることも出来たが、脚が(すく)んで動くことすらままならなかった。

 きっと彼女は泣いていた。

 何でそんな顔をするのだろう。


 背後から景火の急かす声が聞こえた。

 胸が締め付けられる。すぐに応えるだけの自信がなかった。


 彼女には、いずれまたどこかで会う気がする。

 その時、どんな顔をして彼女に接すればいいのだろうか。


2017/10/23 12:01
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登場人物紹介

扇谷諒世(おうぎがやつ あきせ)』

 主人公。身長一八〇程の年齢不相応な二枚目。

 他者からの拒絶に敏感。防御魔術特化の魔法士志望。

 好きな食べ物はちくわ。熟考してから動く派。

佐藤かえで(さふじ かえで)』

 ヒロイン。長く白い髪にコウモリの羽を模した髪飾りが特徴的な少女。

 人間と悪魔との混血。

 どこを見ているか分からずイマイチ掴めない人物。

羽生景火(はにゅう きょうか)』

 諒世の幼馴染。ピンク色のロングヘア―で赤い瞳が特徴。それとアホ毛。

 分数が出来ない程度にはバカ。魔術や身体能力に関しては新入生の内で一二を争う程。

 しかし、防御魔術が一切使えないという欠点持ち。方向音痴。

端山来晴(はやま こはる)』

 魔術師の名家である五山家火神の端山。茶色い長髪で先端近くで髪を結っている。魔術変異はあまりない。

 自分が正しいと思うことに真っ直ぐ突き進むスタンス。

 火神の力が使えないが、魔石で発火魔術を可能としている。氷神の恩恵を得ている。

奥崎楫次(おくざき しゅうじ)』

 魔術変異もあまりなく、身長も年齢相応の少年。白縁眼鏡

 器用であるが、率先して前に出ようとはしない裏方。

 情報収集と家事全般が得意。五人兄弟の長男。

壱岐秀策(いき しゅうさく)』

 青みがかった黒髪で、吊目の少年。

 必要なことしかしない主義で、魔法士になりたいという願望が人一倍強い。

 得意とする魔術は発電魔術。

神庭裕紀(かんば ゆうき)』

 全体的に美形ではあるのだが、目つきが悪く、年齢不相応の外見をしている青年。

 『アタラクシア・フィールド』の管理を任されている最強の魔法士。諒世の魔術の師匠をしていたこともある。

 裏で動くことが多く、自身を『語り手(キーパー)』と呼んでいる。

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