マカロン浄土

[恋愛・ラブコメ]

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8件のファンレター

登場人物:久良木 結(くらき ゆい)、綾瀬 圭(あやせ けい)、香坂 明音(こうさか あかね)、お地蔵さま

地蔵浄土:お爺さんが団子を穴に落としてしまう。穴に落ちてしまった団子を追いかけていくと、その先でお地蔵さまに出会う。
お爺さんは転がった団子の綺麗な部分をお地蔵さまにお供えし、自分は土で汚れた団子を食べる。お地蔵さまはお礼に鬼の宝を手に入れる方法を伝授し、お爺さんは大金持ちになる。それを見た隣の欲張り爺さんが真似して失敗する。
〈異郷訪問型〉〈呪宝譚〉 

登場人物

登場人物が未設定です

ファンレター

マカロン甘いか……

佐久田さんの書かれる、少年少女の奇妙な明るさの中に滲む影のようなものが気になって、『君の名は夕顔』にレターを差し上げたかったのですが、引き続きこちらの作品を拝読して、恋愛って人間が互いの弱さを補い合おうとすることなのかしら、と思い至りました。お地蔵さまから見ると、そんな弱さも狡さも強がりも愛おしいものなのでしょうか……久良木さんの言いっぷりが堪りません!ユーモラスで、爽快で、しんみりしました。素敵な小説を有り難うございました。

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カタルシス

ポップな表紙とは裏腹に、一行めから赤裸々な胸のうちが語られていくこの物語。出だしからグッと心を掴まれました。 「菓子もうるせえな」のひとことが秀逸です。わたしはここで完全にやられました。この一行に、贈り主の人となりというか印象が表されていて。 そんな戦闘能力低そうな格好で仕事に来るなよとか、もう随所に共感しまくりで、溜まりに溜まった鬱憤を晴らさんばかりに心情を吐露する場面では、その荒々しい口調がものすごくリアルで、なんだかわたしまですっきりしました(*´-`) 「うるせえ菓子」がたどり ... 続きを見る

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お地蔵様がクールです

 主人公のやりきれない気持ちが文章から伝わってきて脳内画像がドブネズミ色になったところに、突然登場した鮮やかなマカロンの色が目に突き刺さるようでした。お地蔵様とマカロン、このミスマッチ感が良いですね。「地蔵浄土」という話があるのは知りませんでしたが、おむすびころりんと、笠地蔵と、こぶ取り爺さんを足したような話ですね……と思ったらちゃんと〈異郷訪問型〉〈呪宝譚〉という注釈がさりげなくついていて、「さすが、わかってる~~!」と思わず笑ってしまいました。  主人公にとってなんだかカウンセラーの様なお ... 続きを見る

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小説の浄土かもしれない

おはようございます。「マカロン浄土」を拝読しました。 まず、タイトルから興味をそそられます。そして読み始めるとどうやら現代風の恋愛もの。それも闇感情っぽい……。 これはこっそり楽しむタイプの、と思いきや、タイトルの意味がゆっくりと明らかに。 そして、ファンタジー世界に、違和感なく入って行く。 ここ、ここで僕は挫折することが多いのですが、本作には全く自然に、本当にすんなりと、入ってました。 内容的には、多分エッセイの方に書かれていたものが下敷きになっていて、説得力があります。 そし ... 続きを見る

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三千字世界

マカロンと浄土だと? 人目を引かせる秀逸なタイトルだなと思ったら佐久田さまのでした。 負け惜しみにしか聞こえない『最高の日』。毒抜きなんて宣言しようが、過去を引きずり一人悶々と。そんな記述があるからこそ、あのまき散らしが際立ちますね。昔話や時代劇の勧善懲悪シーンを彷彿させてくれました。夢の中で爆発させていただけるとは、さすがは庶民のヒーローです。 最後はさらりと流した振りしてユーモアがぽつぽつあって、立ち直るための強い意志より笑い飛ばすのを選んだみたいで、四人目の方も苦笑いされていそう。でも ... 続きを見る

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絶妙なミスマッチ

お地蔵様とマカロンの絶妙なミスマッチ感が、逆に魅惑的に感じました。 リアルな現代社会と昔話とか、最低で最高な日とか、色んな対比の中で揺れ動く物語。 こういう構図はすごく好き! そして、久良木さんがお地蔵様との交流(リアルな吐露に圧倒されました!)を経て、その心情が物語の冒頭と比べると、見違えるぐらいに晴れやかになっていく様子が清々しかったです^ ^

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心から素晴らしいと思います

なぜ、このような文章が書けるのですか……? スミマセン。。自分の作品で散々もがいた後なので、より一層佐久田さんの凄さを感じました。 久良木さんの心情の吐露や、お地蔵さまとの出来事、綾瀬や香坂の行いや性格。 それをこんなに淀みなく物語の中に取り入れておられて、一つひとつのエピソードが絵に描いたように思い浮かびますし、気がついたら自然に久良木さんに共感しています。 お○○○まの存在も温かく、久良木さんの未来はきっと明るいと、わたしの気持ちも明るくなりました。 なんか訳の分からないお手紙にな ... 続きを見る

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心に刺さりまくる文章

佐久田さん、この文章すごいです! フレーズの一つひとつ、センテンスの一つひとつが心に突き刺さってきます。 「最〇で最〇な日」、「もうあの2人の〇〇〇を見るのはやめる」「〇れているような綾瀬を助けようと一緒にいると、自分も〇れていくようだった」……久良木さんの心理があまりにリアルに描かれていて、息を呑むような迫力がありました。また、バスが道の向こうに見えてくるシーン、サツキの鮮やかな色など、さりげない描写がとても印象的です。 後半は、お地〇様のちょっととぼけた雰囲気が救いになっていて、昔話を ... 続きを見る

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小説情報

マカロン浄土

佐久田 和季  202004

執筆状況
完結
エピソード
4話
種類
一般小説
ジャンル
恋愛・ラブコメ
タグ
【課題文学賞1】, ビターコメディ, 社内恋愛, 失恋, 地蔵浄土
総文字数
3,185文字
公開日
2022年05月12日 22:54
最終更新日
2022年05月16日 07:10
ファンレター数
8