挿し絵がタブーな世界線・Ⅰ
文字数 1,305文字
誰が描いたのかも分からないような、古いくすんだ挿し絵が好き。
もちろん大御所の、中原淳一さんも蕗谷虹児さんも高橋真琴さんも
おおば比呂司さんも小松崎茂さんも竹久夢二さんも大好きだけれど、
そしてそれが、webの読み手界隈で割と一般的なのを知って、ビックリした。
小説には挿し絵があって当たり前、って概念だったから。
初見は訳が分からなかったわよ。
絵なんか描きたいと思ってるから描くんだし、
自分の絵が読者の想像の邪魔してるのなんか重々承知で、
それも含めて自分の作品だから一緒に公開してるんだろうし。
・・と思ってたら、どうも考え方の出発点が違ったみたいなの。
「この作者は、絵がある方が読まれると思っているから、
自分で描いて載せているのだろうが、
未熟だったり、小中学生バレしちゃうような絵は、ブラバの対象になる」
って事を教えようとしていたのよ、多分。
そういえば、自分で紙の本を作った時も、
「挿し絵を何枚描いてやるぞ」ってノルマを課して、
無理に描いた部分もあったな、って思い出した。
ノルマを課して頑張ったから描けた絵もあれば、
苦しんでやっぱり不満足な出来の奴もあった。
よしこれだ! ってピッタリはまったと思えた挿し絵なんか、二十枚に一枚ぐらい。
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