第23話 引き留め・ミッション
文字数 635文字
後藤伊吹さんと身体が入れ替わってから二週間。以前の自分なら一人で過ごしているのに、イブキさんを取り巻く友達に囲まれて何かと楽しい毎日を過ごしている。
このまま元に戻らなくてもいいのかな?
などと思っていたら、黒いスーツを着た細身の男がいつの間にか部屋に居た。
「よう、一週間ぶりだな」
サタンだ。
「元の身体に戻しに来てくれたの?」
「俺も飽きてきたからそろそろ戻してもいいかなと思ったんだけどな。一つ問題があってな」
「問題……?」
「どうも元の状態に戻らせたくない奴が居るらしい」
メモを見ながら話していたサタンがチラッとボクの方を見た。
「そいつが引き留めているうちはダメだな」
「えっ、じゃあ、どうすれば元に戻るの?」
「まあ、元に戻ってもいいと思わせることだな。
後藤伊吹の方は今すぐにでも元に戻りたいと思っている。
あとはこっち側だけの問題だ。
じゃあ、伝えることは伝えたからな」
サタンは消え、代わりにヨシアさんが部屋に入ってきた。
「今、誰かと話していた?」
「あっ、いや独り言……」
「そう? それより、そろそろご飯の時間よ。食堂に行きましょうか」
「うん」
サタンの口ぶりだと、ボクが今の状況を抜け出したくないと思っているから元に戻れない!?
そんな……。でも、そうかもしれない。
このままだとイブキさんにも迷惑をかけることになってしまう。
どうにかしないと。
でもどうやって?
いくら考えても時間ばかりが過ぎていく。
このまま元に戻らなくてもいいのかな?
などと思っていたら、黒いスーツを着た細身の男がいつの間にか部屋に居た。
「よう、一週間ぶりだな」
サタンだ。
「元の身体に戻しに来てくれたの?」
「俺も飽きてきたからそろそろ戻してもいいかなと思ったんだけどな。一つ問題があってな」
「問題……?」
「どうも元の状態に戻らせたくない奴が居るらしい」
メモを見ながら話していたサタンがチラッとボクの方を見た。
「そいつが引き留めているうちはダメだな」
「えっ、じゃあ、どうすれば元に戻るの?」
「まあ、元に戻ってもいいと思わせることだな。
後藤伊吹の方は今すぐにでも元に戻りたいと思っている。
あとはこっち側だけの問題だ。
じゃあ、伝えることは伝えたからな」
サタンは消え、代わりにヨシアさんが部屋に入ってきた。
「今、誰かと話していた?」
「あっ、いや独り言……」
「そう? それより、そろそろご飯の時間よ。食堂に行きましょうか」
「うん」
サタンの口ぶりだと、ボクが今の状況を抜け出したくないと思っているから元に戻れない!?
そんな……。でも、そうかもしれない。
このままだとイブキさんにも迷惑をかけることになってしまう。
どうにかしないと。
でもどうやって?
いくら考えても時間ばかりが過ぎていく。