第24話 探偵小説を探偵しましたのぢゃ!【8】

文字数 685文字

【8】

 あ、さて、今回の探偵帳はですな、ポワロの『マースドン荘の悲劇』を取り上げたいと思うちょります。

 物語の舞台となります、マースドン荘ですがな、日本のトキワ荘みたいな安アパートではございませぬぞ。
 原題の“Manor”を調べてみますとな、「荘園」と云う意味でしてな、地方貴族の領地全体を表す言葉でございます。

 儂しゃ、この作品は小説の方を先に読んどりましてな、なんとタイムリーな事に、読んだ直後にテレビドラマが放映されましたのぢゃ。

 この『マースドン荘の悲劇』ですがの、小説の方はですな、文庫本のページ数で24ページ、文字数にしたら1万6千文字程、400字詰原稿用紙にしたら40枚程の小品ですわい。
 この作品が収められております、短編集『ポアロ登場』の解説を読みましたらの、

「掲載は、各篇とも著者の初期作品を多く載せた The Sketch誌で、全作1923年の発表」

 との事。
 そこで、The Sketch誌を調べてみましたらの、英語版のWikipediaにしか出ておらんぢゃったが、どうやら日曜版のような週刊新聞らしい事が判明しましたぞな。

 当時の読者は、毎週日曜日を心待ちにして、ポワロの活躍を楽しんでおったのでしょうな。
 日曜日のティータイム……、紅茶かブラックコーヒーをお供に、パイプをくゆらせながら、新聞連載の探偵小説を読み耽るイギリス紳士……、なんだか、そんな光景が目に浮かぶようですわい。

 てなとこで、本題に入る前の前説で、今日はここまで。

 儂しゃもう、一回の投稿は5・600文字位までにする事に決めましたのぢゃ。
 年々、目が疲れていかんのですわい。
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