「戦争について考える」

文字数 906文字

「どうしたら戦争が止められるか、というテーマを課題文学で募集したら、どんな作品が集まったろう」と書いて投稿したのが、去年の秋頃だった。
 村山さんからレターを頂き、その課題に向かって何か一緒にやりましょうか、みたいに話が進み、「戦争について考える」という「お題」に向かい始めたのだった。

 まったく、戦争が始まって、もう一年が経つ。
 あの時のショック、というより悲しさ、無力感。あれからほんとに一年が経ってしまった。
 戦争というのは、言葉にすれば、大袈裟だけれども、人類、人間の問題だと思った。人間とは何だ、とも改めて思った。
 戦争について考えるというより、この世界に人類の一員(実際そうなのだ)として生きているということを考えた。
「人間」「世界」、そして「人類」など、わかりきった言葉のようでありながら、途方もなく漠然として見えた。

 国内でも、悲惨なニュースが日常茶飯のように流れている気がする。
 だが、戦争が起きている現実というのは、それらのニュースとは何か異質に感じられた。
 人が人を殺める悲惨さは変わらない。でも、戦争というのは、ルフィがどうしたの、誰がどうたという、いわば個人的な、個人や少数の集団による犯罪というものではなく、「人類」としてやってはいけない最低限のこと、という、「人類」という言葉がどうしても出てきてしまう。

 今起きている戦争に対して、何か言いたい、強い衝動のようなものだけは確かに感じ、しかしそれをどうにも言い表せない。
 大切な、大切なことでありながら、それを書き切ることができない。わだかまりばかりの中で、それでも投稿を続けていた。
 そんな時、いただいた村山さんからのレターはほんとうに嬉しいものだった。
 ひとりで悶々としていたところに、「戦友」を得たような気になったのだ。
 そのうちmikaさんからもコメントを頂いて、ああ、ノベルデイズに投稿をし続けて、よかったと思った。

 コメントもいいねもなくても、このサイトへの投稿は続けていたと思う。
 でも、村山さんがいなかったら、今この文章を書いていないことは確言できる。重ねがさね、ありがたい、滅多にいらっしゃらない、貴重な存在だと思う。
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