禁断!パンツは白作戦!
文字数 2,232文字
月読波奈はゴスロリメイド服姿でオタクたちの前に立った。
メガネを取った姿はなかなかの美少女で、隠れ巨乳と相まってオタクたちの期待の視線が熱く集中していた。
そのエールが逆効果になったのか、波奈は内股気味に両手でスカートを押さえて躊躇していた。
安東要は正論を唱えた。
その発言でオタクたちが一斉に鼻血を出した。
<TOKOYO DRIVE>の左回転は最高潮に達して、邪悪な暗黒の邪気に<ボトムストライカー>が包まれていく。
意外な人物であるハネケ・ブロンソンが<ボトムストライカー>を降りて、月読波奈の隣に躍り出た。
ハネケ・ブロンソンといえば、帰国子女で素晴らしい金髪で碧眼、モデルのような体型の女性である。
彼女の今日の装いは純白の軍服にミニスカ、やはり純白のブーツを履いていた。
その時、メガネが叫んだ。
彼は一体、何に気づいたのか。
何故か彼は正気で<ボトムストライカー>は全く暴走してなかった。
ハネケは<刀剣ロボットバトルパラダイス>のプレーヤーの中では屈指の美少女で、月読波奈がメガネを取ったら美少女だったという事実が発覚する前から男性プレーヤーの憧れの存在である。
彼女と一緒にプレーしたいと思って、メガネのに加入してくる新隊員が後を絶たない。
確かにメガネはリアルのハネケとも同盟の秘密作戦の打ち合わせで面識もあるが、彼は一体、何を知ってるのだろうか。
メガネが泣きそうになっている。
何故かこの事実を知っていたらしい。
神沢優は冷静に状況を見ていた。
確かに<TOKOYO DRIVE>の左回転は停止して邪気は消えてるが、<ボトムトライカー>が<ブラックナイト>の重力波攻撃に膝を屈して成す術がない状態に戻っていた。
中には両手をついて土下座してるように見える機体もあった。
と安部清明ものんきなことを言ってる場合ではない。
副隊長のザクロは泣きながらつぶやいた。
神の声を聴いたジャンヌダルクような何ともいえない神々しい表情をしている。
メガネも高らかに宣言した。
ハネケはしょんぼりしていた。
メガネの号令の元、オタクたちの<ボトムトライカー>隊の生体エンジン<TOKOYO DRIVE>は右回転で全開稼動していた。
<ボトムトライカー>が白銀の光に包まれていく。
『パンツは白!』それはオタク魂を起動する魔法の言葉であった。