信長の歌、イエズス会の謎
文字数 3,754文字
信長は自分の手を見た。
少し汗が吹きだしていた。
明智光秀改め、天海は信長同様に合理主義者である。
武士の意地とか、名誉などは意外と意に介さないところがあった。
信長はそれとなく鎌をかけた。
イエズス会にも派閥がある。イスパニア(後のスペイン)に併合されたポルトガル出身のルイス・フロイスとイタリア出身のイエズス会東インド巡察師ヴァリアーノは全く違う派閥に属していた。
かのフランシスコ・ザビエルもイエズス会の創立メンバーだという。
当時はイスパニア、ポルトガルがイエズス会の二大派閥だと言われているが、イタリア、つまりローマのバチカン派閥が背後にいて、二大派閥を牽制していた。
信長への交渉役がルイス・フロイスからヴァリアーノに交代したのもバチカンの意向が働いていたからだろう。
花のような笑みを浮かべるベアトリスはさりげなく聞いてきた。
信長と天海は神沢優からもらったダークブルーのサイバーグラスをかけていた。
ベアトリスは碧い目で上目遣いに信長を見る。
光秀、過去の天海の顔はベアトリスの
天海は己自身を笑った。
逆に言えば、正気を取り戻した本来の光秀が戻ってきたとも言えた。
信長は一同を見回して宣言した。
光秀の表情が何とも複雑に変化した。
この句は信長が天皇家への忠誠を誓って、天下を治めるという意味合いであった。
信長らしくない平和裏な挙句と言えた。
そう言い終るとすっと立ち上がって、信長と天海は乗ってきた馬に跨った。
一同はあっけにとられていた。
ベアトリスだけが笑顔で信長に言葉をかけた。
天海も同意見だった。
†
安東要たちと合流した信長と天海はそれぞれ、式鬼<
移動迷宮の入り口は京都の本能寺付近にあって、どうしてもそこまでは辿り着かないといけなかったのだ。
そこまで怒ることないだろうというぐらい月読波奈は怒りだした。
副隊長のザクロから通信が入る。
全員が空を見上げる。
そこにはブーメラン型の巨大な黒い飛行物体が見えた。
次の瞬間、その飛行物体からパラシュートをつけた無数の機体が地上に舞い降りてきた。
数は200機ぐらいはいるだろうか。
赤色の人形の機体に胸に十字の紋章が見える。
<薔薇十字騎士団>、魔女ベアトリス忠実な
(あとがき)
二日間、高熱が出て棒に振りましたが、ようやく更新です。
次回は<薔薇十字騎士団>との戦いになる訳ですが、メガネ君も頑張りますが、天海が活躍する予定です。
さてはて、どうなるでしょうか?
しかし、安土桃山時代編がなかなか終わらないし、細川幽斎もそろそろでき来ますが、イエズス会は表と裏のギャップが激しいと言うか、全く信仰とか布教を考えてはなかったとは思いませんが、なんでこうなった?という感じですね。
日本の歴史教科書はキリシタンが日本の娘を50万人も海外に奴隷として売った事は教えないのはなぜか?
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/e/5a197e856586baf726f6a0e68942b400
ポルトガルを1000年恨み続ける
http://my.shadowcity.jp/2014/03/1000.html
「イエズス会の世界戦略」高橋 裕史 著
http://kousyou.cc/archives/6526
【イエズス会は軍事諜報組織である:日本のイエズス会人脈】
http://www.asyura2.com/0406/bd36/msg/111.html