異世界侵攻軍
文字数 3,030文字
安東要は晴明に向けて心話で再び尋ねた。
(すでにライブ映像はネット経由の
そういえば、さっきから皮膚が火照って焼けるような、ギラつくような視線が安東要の身体に向けられていた。
彼らは要たちを包囲するように
今は何故かその
こんな短時間にお揃いの制服をどうやって大量に調達できたのか謎であるが、熱狂的なファンなのかもしれない。
安東要は自分の男の娘としての魅力に戦慄した。
清楚な黒服に白いエプロン姿の
そういえば、この
古風過ぎる。高齢者は一発でやられそうな粋なサービスである。
月読波奈はプレゼントを両手いっぱいに抱えてご満悦である。
神沢優も無言でついてきている。
ザザッ!
要が店を出ようとした瞬間、女装カメラ小僧やオタクのコスプレーヤーが一斉に立ち上がり、会計に向かった。それはまるで鉄の規律で鍛えられた軍隊のような統率であった。
外に出ると空は晴れていて、アキバは歩行者天国になっていた。
この世界では3月1日から3日まで女の子の祝日となっていて、それに連動して数年前から『女だらけのコミックマーケット』が開催されていると波奈ちゃんが教えてくれた。
東日本の大震災や父親の安東龍一郎の死の謎を知って、安東要の心は空のように晴れやかではなかった。
だが、何か自分の心境が徐々に変化しているように思えた。
それはかつてへタレでダメダメだった安東要にとってはいい変化の兆しであるのは間違いなかった。
月読波奈がすっとんきょうな声で叫んだ。
安東要が振り返ると、
と思ってるうちに、唐草模様の風呂敷づつみが開いて中から無数の虫のようなものが空にばら撒かれる。
神沢優が安東要に飛びついてきて、彼を守るように道路に伏せた。
そこへ、上空から無数の虫たちが急降下して襲いかかってきた。
絶体絶命の危機に無数の影が駆けつけてきて、安東要を守護する壁を作った。
直後、爆発音と共に何かがさく裂するような風圧が襲ってきた。
確かに、オタクたちの手首には青いモバイルウォッチがはめられている。
そんな超科学兵器を妄想たくましいオタクに持たして大丈夫なのか?
そして、たった数時間でそんな部隊を組織してしまう安倍清明の実力に、安東要はあきれて空いた口が
(あとがき)
超兵器である≪妄想式超高速7Dプリンター≫ですが、要は某人気アニメの空中窒素固定装置のようなものです。意味が分からない人はググってみよう。
ノーベル賞とキューティーハニー
http://hama-1987.cocolog-nifty.com/blog/2014/08/post-d3d5.html
3Dプリンタの次は、もちろん4Dプリンタだ…ぐにゃぐにゃのソフトロボットも作れる
http://jp.techcrunch.com/2015/04/25/20150424welcome-to-the-age-of-4d-printers/
3Dプリンターはおなじみですが、4Dプリンタも開発されているようです。
7Dプリンターも夢ではないかも?
次回は『激闘! アキバの戦い!』になる予定です。