第15話 苺のパンケーキとフルーツ杏仁とSNS
文字数 569文字
土曜日の夜、西原にメッセージを送った。
デートじゃ……いや、それはもういいって。
西原とも、二度ほどカフェに行ったことがある。デートの申し込みをするときと、デートで美術館に行った後に。
そのほかにも何度か一緒にものを食べたことがあるのだが、どれも切なくて、忘れられない思い出だ。
たしかに、西原と一緒のときは、やたらとヘビーなものばかり食べた気がする。俺が大盛りのカルボナーラを食べている前で、西原はかわいらしくフルーツ杏仁を食べていたっけ。
ただ、最初から1ミリの可能性もなかっただけで。いや、今はそんなことはどうでもいいのだ。