第14話 和歌十六 法輪寺 和歌十七 大井川

文字数 554文字

ほうりむにこもりたるころ人のとひきてかへりならむとするに
法 輪
和歌十六  もろともに きくたにさひし 思いおけ かへらむあとの みねの松かせ
                    峯
ほうむり 法輪寺。京都市右京区嵐山中尾下町。渡月橋の南山の真言宗の寺。日本三虚空の一。
いかだ
和歌十七  おほゐかは つなくいかたも ある物を うきてわか身の よるかたそなき
    大井川     筏
大井川・大堰川。右京区嵐山麓における桂川の名。徒然草五十一段、二〇七段に出
※大井川には繋ぐ筏もあるけれど、浮いている我が身は、寄るべきなにもない。
五十一段は亀山殿の池に大井川の水を引き入れる水車を大井の土民に依頼されたが動かなかった。宇治の里人に再度依頼すると、見事の出来栄えで水を池に汲みいれた。その道を知れるものは格別である。二○七段は、亀山殿を建てる前、地面を掘ると大きな蛇が数多く凝り固まっている塚があった。皆は「この地の神様だろうから、無造作に捨てれません」と、天皇に進言した。実基大臣一人「天皇が治められている土地におる虫、皇居を建てるのに何の祟りがあるものか、天地の神霊は曲がったことは行わない。皆掘り出して捨てるべし」と主張した。



ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み