第2話:株投資成功とデートの日々

文字数 2,319文字

 1996年4月に太一の妹の多惠が転職が決まり以前よりも大きなスーパーに転職し姉ヶ崎駅の近くに店で働くことが決まり君津からだと遠いのでスーパーの女子寮に入る事になり、君津の家族寮から引っ越していき、家族寮には両親と太一の3人となった。

 1998年7月21日、久しぶりに浜田浩二さんから朝8時40分の電話で成り行きで売りを入れろと指示されて、その通り売りを出すと1株7700円で売れ1200株、全株が924万円で売れ、税引き後利益827万円で残金が867万円となり証券口座に新たに700万円を入れ1567万円とした。

 その後、1998年10月30日に、午後13時過ぎ、浜田幸雄さんからの電話でソニー株を7300円で買えと指示され2100株注文を出し1533万円買えて残金が34万円となった。この頃、秩父太一が働く、コンビニに、夜7時過ぎに買いに来る、里美由美子という東北出身の日大の学生で、この店の近くの日大の女子寮があると教えてくれた。

 そして、ある晩、太一が何をお探しですかと聞くと美味しい夕飯が食べたいと言い何が良いかなと聞いてきたので、お好みはと聞くと冗談よと大笑いした。すると余り良い冗談では、ありませんねとムッとした。それからも毎晩のように来て、ある日、あなた日曜日だけ休みで、ずーっと夜勤で働いてるのね、偉いわと言うので、そんな事、あなたに言われる筋合いはないときつく言うと、ごめんない、私って馬鹿正直なものでと笑った。

 そして今度の日曜日、デートしてくれませんか言うので、からかうのは、やめて下さいと大声で言った。すると彼女が大粒の涙を浮かべて泣き出た。そして太一が、わかったよ、どこに何時に待ち合わせると聞くと1999年3月24日・日曜の午前11時、駅前と言い、昼食を一緒に食べましょう泣きながら言った。太一が、わかったから泣くのをやめててと頼んだ。

 すると泣き止んで、じゃー約束よと言って、由美子さんは店を出て行った。翌、日曜の11時、駅前に行くと彼女が来ていて彼女が何がお好きなのと聞くと、好き嫌いはないと言うと、私はステーキが好きと言い、駅近くファミリーレストランに入りステーキ定食を頼んだ。食事を終え、混んでない喫茶店に行って、ちょっと話しましょうというので店を出て駅の裏のレトロな喫茶店を見つけ入った。

 そして彼女が先に自己紹介を始めた。出身は福島県郡山市で実家は母が眼科で父が皮膚科をやっている開業医。兄弟3人の末っ子。日本大学附属中学から高校、大学と進んで、現在大学3年生、経済学部と言った。将来は証券会社の受付で電話を受けて定時に帰れる楽な仕事が良いなと笑いながら言った。

 次に、あなたはと聞かれ中学を卒業し人と話するのが、苦手で特に人に怒られるのが大嫌いで一度就職したが上司に怒鳴られ口論の末、辞めてやったと言った。それからはコンビニで夜勤の仕事と昼間に日本株投資を友人の父の助言を受けてやっていると話した。いくら稼いだの聞くので700万円弱というと、すごいわねと驚いていた。

 彼女も経済学部で詳しく株の投資法と実際のソニー株の売買の話題を話し出すと話が長々と続き時計を見ると17時過ぎた。もっと聞きたいと彼女が言うので小さい頃の話をすると御苦労なさったねと言い涙ぐんで話を聞くではないか、何か俺が君をいじめてるみたいに見えるから泣かないでくれと言っても、苦労話を聞いて泣くのは当たり前でしょと反論した。

 泣き疲れて、お腹空いちゃったと言い、夕食も食べていきましょうと言いハンバーグ定食、ライス大盛りで2つ頼んだ。私って感激したりすると、お腹空くたちなのと言いハンバーグを旨そうに平らげた。また来月も会いたいわと言い、ここなら目に付きにくいから、ここに第2日曜日の11時に待ち合わせましょうと、彼女が言って、そうしましょーと彼女が勝手に納得した。

 とても秩父太一が口を挟む余地はなく、完全に彼女に主導権を握られハイとしか言えられずに支払いを済ませた。店を出て、ありがとうと言うと急に頬にキスして逃げるように彼女は、帰って行った。彼女の香水の匂いと甘い口づけが、いつまでも太一の鼻に残り思わず、にやけながら、家路を急いだ。

 その後、1999年4月14日、5月12日、6月9日とデートを重ね映画も見に行き、すっかり意気投合し仲良くなった。7月14日も会って話をしている時、来月8月10日から16日まで郡山に帰るのけど8月10日一緒に郡山に来て下さると聞くので思わず、何でと聞くと、もちろん、あなたと結婚したいからよと言った。

 これを聞いて、こんな貧乏人と結婚して決して良くないよと言うと、それは私が決めるのと
、むきになった。もし俺が一緒に行って両親に結婚を反対されたらと聞くと、その時は結婚しますと報告をするまでよと言った。私は一度決めたことは絶対にやる主義なのと言い、だから両親も反対しないわと言い切った。それならコンビニに休暇届を出して行くと言った。

 それを聞いて喜んで、はしゃいだと思った瞬間、大きな声で泣き始め、恥ずかしくて喫茶店の勘定を精算して店を出た。店を出た所で彼女が太一に抱き付いた。やがて2人は別れて家に帰った。しかし結婚の話が決まるまでは、この話は両親にせずにおこうと太一は心に決めた。

 やがて1ケ月がたち8月10日朝8時に駅前に行くと由美子さんが先に来ていて切符は先に買ったわと言い改札口から駅に入った。東京駅で東北新幹線に乗った。初めて乗る新幹線を見て太一は豪華さに驚き、席について走り出すと、その速さを感じ、また、感動した。
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