第9話:自民党の下野、子供の教育、口蹄疫

文字数 2,035文字

 輸出の回復や政府の景気対策による政策効果で今年4~6月期は年率2.7%増に持ち直した。その後もプラス成長が続いているが、内需主導の本格回復には程遠い状況だ。麻生太郎首相は、7月21日に衆院を解散し、第45回衆院選が8月30日投開票された。

 その結果、官僚主導の政治打破を掲げた民主党は過半数「241議席」を大きく上回る308議席を得て圧勝した。「実績」と「責任」を前面に公明党との連立継続を訴えた自民党は、公示前の300議席から119議席に激減した。そのため結党以来の歴史的大敗を喫した。

そして、戦後初となる野党第1党が単独過半数を獲得しての政権交代が決まった。参院で過半数でない民主党は政権基盤の安定化のため社民、国民新両党に政権協議を申し入れ連立政権樹立で合意した。民主党の鳩山由紀夫代表は9月16日の衆参両院本会議で第93代、60人目の首相に選出された。

 その後、3党連立の鳩山内閣が発足した。これにより日本で50年以上と長きにわたり続いた自民党政権が、惨敗して下野することになった。2009年10月のある日、猿島義彦が、娘の猿島清子が、覚えも早く計算が早くよく本を読んでいる姿を見ていた。

「そして、勉強は好きかと聞くと、はいと答えた」
「こうして解らない問題を解くのが、大好きと言った」
「今後も勉強をしていきたいかと確認すると、えーと答えた」
「それなら幸い現在、資金もあるから進学塾に入って慶応中学に挑戦してみるかと聞いた」

「すると是非、挑戦したいわと答えた」
「でも後から泣き言を言わないでと言うとわかりましたと語った」
 そこで、その週の土曜日、武蔵小杉のEゼミナールに猿島義彦が、娘の猿島清子を連れて行き入学の手続きを取った。その後、小学校を終わると毎週、武蔵小杉のEゼミナールに通い始めた。

 そして2010年が、あけた。今年も丸子山王日枝神社に初詣に行き家内安全、清子の成績向上、投資の成功をお願いして、多めのお賽銭を置いてきた。清子も神社で、お守りをいただいてきた。日本航空が、2010年1月19日、会社更生法の適用を東京地裁に申請し経営破綻した。負債額は、約2兆3千億円と事業会社では過去最大となった。

 京セラ創業者の稲盛和夫氏を会長に迎え、政府が出資する企業再生支援機構の下で再建を目指した。事業規模を3分の2に圧縮するとし、内外45路線からの撤退やグループで約1万6千人の人員削減など抜本改革に着手。パイロットや客室乗務員の退職数は目標に届かず、最大200人を整理解雇した。更生計画は債権放棄に応じた銀行団などの合意を得て11月末に確定した。

 支援機構は公的資金3500億円を出資した。11年3月末に更生手続きを終結し2012年中の再上場を目指す事になった。日本列島は梅雨明け以降、広い範囲で猛暑に襲われた。7月22日に岐阜県多治見市で最高気温となる39.4度を観測し8月の平均気温はほぼ全国で戦後最高を記録した。6~8月の平均気温も平年より1.64度高く統計を始めた1898年以降で最高であった。

 そのため、熱中症により高齢者ら多数が死亡した。総務省消防庁によると7~9月の3カ月間に熱中症のために救急車で病院に運ばれた人は5万3843人と前年の4.2倍。気象庁の異常気象分析検討会は「30年に1回の異常気象」と指摘。北半球中緯度の気温がエルニーニョ現象に続くラニーニャ現象で上昇した所に勢力の強い太平洋高気圧の影響を受けたのが主因と発表した。

 4月には、宮崎県で家畜伝染病の口蹄疫「こうていえき」が、国内で10年ぶりに発生、猛威を振るった。4月20日に感染牛が初めて確認されウイルスを大量に排出する豚にも感染、県東部の川南町を中心に急拡大した。国は家畜への初のワクチン接種でウイルスを抑制、ブランド牛の種牛を含む牛豚約29万頭が殺処分された。東国原英夫宮崎県知事は非常事態を宣言した。

 イベントの自粛や立ち入り制限は大分など隣県にも広がった。宮崎の子牛をブランド牛に育てている全国の畜産農家にも影響が出た。宮崎県が口蹄疫の終息宣言を出したのは、発生から約4カ月後の8月27日だった。政府は10月、日本の「清浄国」復帰を国際機関に申請した。

 この頃、猿島清子も武蔵小杉のEゼミナールに慣れて必要な参考書、問題集を購入した。そしてテストの成績を上げる様に遅くまで勉強した。そのため、塾での成績が上がってきたと嬉しそうに報告した。それを見て、よくやったと言い、欲しいものを1つ買ってやると言った。するとノートパソコンが欲しいというので12月に秋葉原へ行った。

 そして探してソニーバイオの最高機種ノートパソコンを28万円で買ってあげた。そのついでに自分もHP「ヒューレット・パッカード」で最高3画面、同時に使える最高級パソコンを80万円で購入した。帰りは、秋葉原の万世で、すき焼きを食べると猿島清子は、美味しいと笑顔になった。こうして2011年が明けた。
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