大花火

文字数 433文字

「ひゃーは!ここは楽しいな。なんてったってキノコが食べ放題だ!」
私達が張り込んでいる事に全く気付かない使い魔。
それにしてもあの小さい体でよく食べるわね…。
「うまい、うまい、この世界さいこー!」
使い魔は森に生えたキノコを1つ残さずたいらげると高い木の上で居眠りを始めたの。
「すず、あんな高い場所じゃ魔法だって届かないよ? どうしようか?」
確かに私達の魔力であんな高いトコロまでは届かないの。
魔法は…ね(笑)
「・・・・・・!」
そっとランカに耳打ちして作戦を伝えたら…
精神統一で魔力を高めて…
魔法語を組み立てて…
同時に放つ!!
「!!?」
その瞬間、“花火の魔法”とはかけ離れた強烈な閃光と火花、そして爆発音が辺りを襲ったの。
驚いた使い魔は木からおっこちて目を回してる。
だけど私達も身動きがとれないの。
少しやり過ぎたかしら(汗)
「うーん、うーん…ガンバレオレ! もう少しオレは遊びたいんだー! それじゃあな!」
先に持ち直した使い魔はまたどこかへ飛んで行っちゃった…。
作戦失敗。
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登場人物紹介

鈴音(すずね)


修道院の貧困を救うためにお金を稼げる大人を目指している孤児院出身の女の子。

努力と根性で高名な魔法学校に次席入学を果たした。

過去に壮絶な死別を経験しており、食べ物を粗末にする事を極端に嫌う。

明るく積極的で協調性にも優れ友達が多い。

しかし実は周囲の生徒と価値観が合わず、本当の友達と呼べるのはランカ一人しかいない。


演者:CHOCO鈴音

蘭華(ランカ)


すずねの親友で魔法学校を主席で入学した秀才。

天才肌で大抵の勉強は授業のみで覚えられる。

しかし将来に対して何の希望も目標も持てず悩んでいる。

明るく行動的なすずねに刺激を受けてうわさ話を追いかけている。

意外と抜けている一面も。

好物はラーメン。


演者:CHOCO蘭華

亀谷商店のトメさん


駄菓子屋の店主をしている蘭華のおばあちゃん。

とっても優しくて、すっごく恐い。


演者:無糖あず

※本作の監督です。トメさん役が見つからずピンチヒッターとして俳優デビュー。二次創作“君影草と魔法の365日”の作者。

消えた石像


とっても恐い形相をした石像。

魔法学校の玄関に2対飾られている。


演者:猫威ガーディー

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