文字数 366文字



重い瞼をゆっくりと開ける
多くは望んでないとは
思っているけれど
見渡す限りのモノたちは
僕を幸せにしてくれる
決して誰かの領域に
踏み入れるつもりはないけれど
ひととき迷い込んだモノには
ほんの少し僕の時間を
費やしてでも構わないと思ってる
肌触りのよいそれらのモノは
その日の僕の気分を
上向きにさせてくれるから
何処かで誰かが決めた線引きは
足に僅かに合わない
既製品の靴のようだ
立ってるだけほんの少し歩くだけ
そのくらいなら十分に機能する
でも長い時間履き続けた後
しばらく歩くのも煩わしくなる
僕を幸せにしてくれるモノ
枠を少し取り払ったら
苦しかったあの頃より
見つけやすくなった気がする
瞼を閉じて深呼吸して
目を覚ましたこの
見える世界の全てが
僕には必要でちょうどいい
誰かの既製品には
収まりきれないけれど
この僕の目の前にある
見える世界の全てが
僕には必要でちょうどいい
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