第12話:ゴルフ接待の仕事

文字数 2,504文字

 明日は池田松男君の接待上手に期待してるので是非、宜しくと話した。その後、部屋に戻り寝る前に接待のシナリオを手帳に書いて寝た。翌朝、山北社長が8時に起きて今日のスタートは10時20分と伝えた。露木泰之社長と里村猛専務は伊東温泉に泊まって車で来ると言い、約束の時間はゴルフ場のスタート地点に10時とした。川奈ホテルで朝食をとってから9時20分頃にゴルフ場のレストランでお茶しながら彼らの行動を監視するようにしようと話し合った。

 ベーコンエッグとトーストを頼んで、9時過ぎにホテルをチェックアウトしてゴルフ場のレストランに行き珈琲を頼んで彼らの到着を待った。すると9時半過ぎ、彼らが現れて、練習場に行く所が見えると山北社長が行こうと言うので池田松男が止めた。いま緊張したりして決して良い気分ではないので1人にしておいた方が良いと言った。戻ってきた時に知らなかった様に、おはようございますと挨拶した方が良いと助言。

 9時40分に彼らが練習場から戻ってくる姿が見えたので池田松男が行きましょうと告げ1階のスタート地点に下りていった。露木社長と里村専務が来るのが見えて自然におはようございますと、はっきりとした口調で言い、今日は宜しくお願いしますと、池田松男が言った。

 すると露木社長と里村専務が挨拶したので池田松男が池田と申します宜しくお願いしますと挨拶。それ以外は口を閉ざした。スタート時間が近づき打つ順番を決める棒を池田が持ち、どうぞお取り下さいと露木社長と里村専務に言った。露木さんが最初で、続いて里村さん、山北社長が取った。

 その結果1番目が山北社長、2番目が里村さん、3番目が露木さんがで、池田が最後という順番で打つことが決定。その後、山北社長が離れた所で少し素振りをして打ちますといい体をほぐした。その後、アドレスに入って、ゆっくりとしたスイングでドライバーを打つとアウトサイドインに入りスライスとなった。

 第2打が、つま先上がりの難しいライの場所に飛んだ。2番目の里村さんがそれを見てドライバーから5番アイアンに替えて打つと素晴らしい弾道の描いて、まっすぐ飛んでフェアウェイ真ん中に落ちた。次の露木さんは、それを見てドライバーをゆっくりと素振りして大きな軌道を描いて、すごい勢いでヘッドがボールに当たるとフックボールが出てOBちょっと前まで飛んでいった。

 キャディーさんがセーフと言った。4番目の池田が3番ウッドを取って心の中でイチ・ニーの三と素振りして、実際に同じ様に振り下ろすと、腰のためがある良いスイングでヘッドがボールに上手くあたり、まっすぐにフェアウェイセンターにボールが落ちて、一番遠くまで飛んだ。これにはキャディさんも仲間からもナイスショットの声が飛んだ。それに対してありがとうございますと池田が答え軽く会釈した。

 次に一番飛んでいない山北社長がボールの所へ行くとキャディさんがついて行き、つま先上がりだから左に出やすいから、まっすぐねと言った。山北さんは言われた様にクラブを放り投げるような感じで手を伸ばして打つと、まっすぐ良い方向へ飛んでいき、池田のちょっと先まで飛んだ。次に里村さんがセンターから5倍アイアンできれいなスウィングで打つと、まっすぐ飛んで残り130ヤード迄、飛び、これにはナイスショットのかけ声が飛んだ。

 里村さんがありがとうございましたとニコニコと答えた。次に露木さんが、つま先下がりのライから打つのでキャディさんがスライスが出やすいのでまっすぐお願いしますと言うと5番アイアンで手をまっすぐ伸ばす感じで振り抜けてグリーンに向かった一直線に飛び残り70ヤードまで飛びナイスショットの声が飛び、笑顔でありがとうございますと返した。

 今度は、池田が5番アイアンで、いつものリズムで打ってパチンと良い音を立てて勢いよくまっすぐ飛んでいった。これもナイスショットの声が飛んだがキャディさんが、ちょっと強いかなと言った通りに長いフェアウェイの奥にのった。ナイスオンの声が出て上機嫌だったが行ってみると、ちょっと長い距離が残っていた。次に山北社長が打つ番になってキャディさんに5番アイアンか7番アイアンが良いかなと聞くと6番アイアンと教えられた。

 すると6番アイアンに替えて、打つとぴちっとあたり良い方向へ飛びピンそば4メートルにのったのでナイスオンの声が飛び山北さんはこの日一番の笑顔で答えた。次に里村専務が8番アイアンでパチンと上手く当ててピンそば2メートルにおちる最高のショット、素晴らしいの声が飛んだ。このショットには里村さんも破顔一笑で答えた。

 次に露木さんがピッチングウェッジで軽くあわせると高く上がりピンのそばに落ちて転がって3メートル強にナイスオンし拍手が起き気を良くして笑顔になった。グリーンに行くと池田のボールがグリーンの奥、約10メートル、キャディさんが逆目ですから強くと言い、ラインは、まっすぐで良いんじゃないというので方向を確認してパチンと強めに打つと内心まずい強すぎだと思ったが、急ブレーキが掛かりピンそば1メートルで止まった。

 ナイスの声に、喜んで答えた。次に山北さんがピン横4メートル、8の字の目で芝目がきついから、まっすぐで少し強めにと言った。パチンとパターをあわせると8の字を描いてピン方向へ向かって、ちょっと前で止まった。次に露木さんがピン手前3メートル強、キャディさんがまっすぐで、ちょっと強めにと言いパターで打つと強めに出て、ピンの向こう側にあたりカップイン、ナイスパーの拍手。

 次に里村専務がピン横2メートル、キャディさんが芝目が強いからカップの向こう側に当てるくらいで強めにと言うと、その通り打って、丁度良く、すんなりカップインパー。次に池田が難なくパーでナイスパー、山北さんが残り1メートルを沈めてボギーで1番ホールを終えた。その後のミドルホールで里村と池田がパー、山北と露木がボギー、午前中最後のロングホールまでに、里村が+1、池田が+2,露木が+3,山北が+4で回ってきた。
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