第7話:小説サークルを開始

文字数 3,010文字

 池田松男は学生時代、中央大学で小説のサークルに参加して一時、小説家をめざした。幸恵も高校時代は文学少女であり多くの本を読んだ。そこで飯能の地区センターで小説サークルを作り、宣伝ポスターを地区センターに貼り募集をかけた。それと同時にインターネットにホームページを作った。

 そして西武池袋線沿いの人達にも小説サークルに参加を呼びかけると8人の人達が応募してきた。2009年9月16日「日曜」に初の会合を8人で開いた。池田松男、池田幸恵、田島華子、横山輝彦、石井好恵、犬山晴彦、稲田幸夫、安川晴美の8人が参加。

 池田松男が、今後、400字詰め原稿用紙、20から50枚程度の小説を書いて読み合って批評と問題点、訂正方法を考えようと話すと賛成してもらえた。今回、参加者総数は8人で自分の書いた小説を持参した人が3人いて、それを近くの市役所で1枚5円で、急いで、奥さんの幸恵さんにコピーをお願いした。

 かかった費用は各自の負担としてもらうようにして次回から自分の小説を7部コピーして持参する様にお願いした。そして各人からの要望を1人ずつに聞くとカルチャースクールに行って勉強したが参考にならない。通信教育、シナリオスクールに高い金を払って通ったが上手くいかなかったとか、納得いかなかったようだ。

 そんな話をしていると幸恵さんがコピーをもって戻ってきた。そして池田松男が月に1回の教室にして月謝を月2千円としてやっていきたいと言った。そして自分の書いた小説を池田松男、宛に郵便で送るかインターネットのメールで送るかして下さいとお願いした。

月謝は後払いで翌週からいただきますと言うと了解してもらい今回のコピー代金も出しておきますと言った。何曜日が一番都合が良いか聞くと土曜か日曜が良いという人が半分以上いたので、土曜か日曜の16から18時としましょうと言った。予約でき、次第、メールでお知らせしますと言った。

 まだ終了まで1時間があるので1番、短い小説の田島華子さんの小説20ページを30分で黙読して感想や、良い点、悪い点、訂正したら良いと思う所などを話し合おうと言うことになった。30分後、読んだ感想、意見はありませんかというと、特に誰も意見を言わなかった。

 そこで池田松男が良い点は起承転結ができていて、わかりやすい点が良い、訂正すべき点は、文章にくせが強く、読みにくい点。具体的には、です、ます、調と、だ、だった。が混在している点、また、総じて語尾が、た。が多すぎ。そのため文章が稚拙にみえる。まず、最初に、です、ます、名刺で終了とか、・・・。調に統一して、た。を減らす様にした方が良いと言われた。

 そのためには、うまく、接続後をつかって、2つ、3つの文章をつながたり、工夫して・・・た。を減らす事と指摘した。すると、田島華子さんが話をきちんとノートに書いて非常に参考になると言ってくれた。他に意見はと聞くと横山輝彦さんが的確な、ご指摘でわかりやすかったと言った。

 次回は是非、私の小説も見て欲しいというのでコピーした。2つの小説は、次回までに、みんなで読んで来て指摘し合いましょうと言った。そこで、丁度時間となり終了。家に帰る途中で幸恵が小説ってあまり興味を持ってる人がいないのかなと思っていたが意外に多いんですねと言った。

 松男さんの説明、上手だったわよと言ってくれた松男は照れ笑いを浮かべた。その6日後、残りの5つの小説がインターネットメールで送られてて、それをプリンターで印刷。次回の地区センターの予約が10月7日「日」でとれた情報と送られてきた5編の小説を小説勉強会のメンバーにメールでに送った。

 そして10月4日、当日は前回と同じ8人が出席して会合を始めた。それでは、どなたの小説を取り上げますかと聞き要望の多い順番にやりましょうと言った。すると何と池田松男のが選ばれ御意見をと聞くと横山輝彦さんが手を上げた。そこで読んでみて一番感じた事はと聞くと引き込まれる様なストーリー展開が良いと感じた。

 どういう風に構想を練ったのですかと聞かれ松男が。私は下手の横好きで、既に30編の小説を書いています。その中の起承転結で一番合いそうな物語を組み立て、更に文章を読み直して、しっくり行くように手直ししましたというと、ワード、ワープロソフトでですかと質問された。

 それに対し、いやエクセルに、起・承・転・結の文章を分解して組み合わせるというと、なる程と言った。しかし、相当、文章を作ってないとできないですねと笑った。池田松男が小説は、まず構想を練って多少、文章のおかしな点は目をつぶって、とにかく書いて書いて書きまくるのが一番大切だと思うと話した。

 構想を練ったりするのが面倒臭いとか出来ないと言う人は小説のドアを開くことができないと言った。皆さんはドアを開いて来た人だから、小説を書ける。だから、できるだけ多くの文章を書いて欲しい。これは書いてあった事だが、自分の好きな文体の小説家の本を5回、写し取れば、その文体を習得できると話した。

 まーこれには時間がかかるから、みんなが真似できると言う訳にはいかないかもしれないと話した。次に、手が上がったの石田好恵さんが池田さんの小説は構想とストーリー展開は素晴らしいと思う。しかし文学的表現という意味で、もう一つという感じがした。

 写実的でわかりやすい反面、うっとりするような上手な文章が作れない気がすると語った。これに対し賛成、それが欠点ですと池田松男が認めた。この意見に対して山田修吉さんが完璧な小説なんて存在しないし文句を付けようと思えば、いくらでも付けられる。

 また、小説って好き、嫌いがはっきりしていて、それを議論しても意味がない。その人の個性で良いと思った所があれば取り入れるしかないんじゃないかと思いますよと言った。これには横山輝彦も言う通りと言い私は池田松男さんみたいな文章をめざしたいなと言ってくれた。

 他に意見がなかったので、2つ目の小説、稲田幸夫さんの時代小説を読んで御意見は、ありませんかと聞くと、意見が出なかった。そこで池田松男が時代小説に詳しくなくて話すのも変ですが、話の展開も文言も問題なく良いんじゃないですかと言った。

 更に説得力があると思いますというと稲田さんが笑顔でありがとうございますといった。池田松男が、この程度しかわからないので、ごめんなさいと言った。次に安川清美さんの中世ヨーロッパの魔女狩りの小説について御意見はありませんかと聞いた。

 するとと意見が出ないので困っていると池田幸恵さんが特殊なテーマの小説で批評するのが難しいのですが海外の時代小説を書く時は、やはり下調べをきちんとしないとできないですねと言い、安川清美さんの御意見は、いかがですかと聞いた。

 現在、ライトノベルが大流行で変身したり時間を飛び越したり人に乗り移ったりする作品が多い。正確性よりも、その大胆な発想の方が重んじられると言った。ライトノベルについては池田松男も知識が無く何も言えなかった。そして時間が来て終了した。

今日来た6人に2千円づつを徴収した。その後7人からメールで入会希望のの連絡がありうち、5人は小説書くのではなく、読んだり、批評したりしたいというので了解した。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み