第30話 名古屋城ほか

文字数 3,619文字

 土曜日、色々な場所を巡って帰り、写真を整理してみたところアップしたいものが20枚を超えた。(これを書いているのは日曜日の午前3時)もう、文章要らないのでは……。しかしこれは日記なのだ。写真は補助的な存在なのである。
 では、まずモーニングから。



 名古屋城へ向かう途中にあった喫茶店の日替わりモーニング。外が暑いのでアイスコーヒーを頼んだ。このチョイスは正解だった。スクランブルエッグをケチャップとドッキングさせ、パンに乗せて食べれば美味し。アイスコーヒーも濃くて良い。





 護國神社の境内にしだれ桜があって、満開に近かったのをパシャリ。
 縄文時代に発売された僕のスマホは古すぎて、ピントを合わせるのが苦手だ。頑張って撮ってこれである。



 護國神社を出、名古屋城の間にこんな綺麗な木があった。純色に近い赤、素晴らしい。これ、梅なのかな? 桜?
 あとこの時点でおそらく黄砂に目がやられてとんでもなく痒い状態となっていた。目がかすんで、遠景のビルも明らかに霞んでいる。景色に感動しているわけでもないのに涙が止まらないんだ。

 

 さて、名古屋城。外国人を含め、人、ヒトひと。耐震性不足で天守閣へ入れないにもかかわらず、これだけの人数が集まってくる理由は一体何なんだい。写真は人の少ない瞬間を撮影したもの。人数多い所の写真はバッチリ顔が映ってたりして使えず。


 
 キッチンカー大量。その向かい側もズラッとテントが張られていて、地酒や軽食なんかを売っていた。キッチンカーは唐揚げ、おむすび、おむすび、おむすび、宮古島ラフテーなんてのもあって何でもあり(腹減っておらずほとんど見てない)。モーニングを食べてなければ唐揚げいってたろうなぁ。



 本丸御殿は、家康の命を受け、9男である徳川義直の住居として造られた。戦災で消失するも実寸図や写真、障壁画を基に往事の姿で再建された美しい書院造の豪華絢爛な建物だ。10分ほど並んで入る。係員さんに中の写真をSNS等へアップして良いか訊いたら、たくさんの人に知ってもらいたいのでOKです! と快い返事をいただいた。









 こんな感じで、廊下も部屋も美しく彩られている。かつてこの場所を訪れていたであろう武家や宮家の目線を垣間見た気がする。いっぱい写真を撮ったけど厳選したものを載せました。



 名古屋城の天守。天守閣の上には金のシャチホコ。「金のシャチホコ」は確かミスチルのTomorrow never knowsの仮タイトルだったはず。
 色んな角度から天守閣を撮って、これが一番まともに見える写真だった。



 積み直しのため解体され、堀に置かれた岩たち。



 なぜかシカが2頭いた。もう食べられるものは食べ尽くした様子。通行人によるとここで飼われているらしい。



 桜が美しい。もっとたくさん咲いてると思ってたのに、数本しか咲いてなかったのは残念だ。もう少ししたら他のも咲くのか、それとも他のは梅とかで、あとは散るのみか。さぁどうだ。

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 他にも土産物屋、西の丸御蔵城宝館など訪れてたっぷり名古屋城を楽しみ、名古屋駅へ戻った。
 そして道中、昼に会食するはずだった友からラインが送られてきた。急な仕事が入り、今日は行けなくなったとのこと。ほぅほぅ、それなら……。



 名古屋駅から10分ほど歩くと行ける場所で、サウナと水風呂と休憩所のみの、ととのうためだけのサウナを訪れた。ビルの5階にある、都会のオアシスといったところか。

 受付スタッフさんに「初めての利用です」と伝える。

「ではこのQRコードから行けるサイトで、注意事項をお読みいただき、簡単なアンケートに答えてください。そうするとキャンペーン合わせて400円割引できます」

 400円割引に釣られたわけではないが、必須みたいなのでラインの友だち登録と、アンケートへの回答を済ませた。

「ありがとうございます。何分のコースにしますか? 60分、90分、120分とありますけど」
「……サウナだけですよね」
「サウナ、水風呂、休憩処ですね。お風呂はなくてシャワーになります」
「みんな、90分も何してるんですかね」
「外気浴があるので、寝てる方もみえます。みなさん90分にされますよ」
「みなさん……。では90分にします」

 僕はみなさん〜されますよという言葉に弱い、ステレオタイプの日本人です。サウナだけで90分か。何回汗を流すことになるんだか。

 タオルとサウナマットは使い放題とのこと。まずはシャワーで体を清め、『ZEN』と名のついた10人くらい入ることのできるドライサウナ室へ。
 小さな温度計は90度を指していた。いつも行ってるスーパー銭湯のサウナは100度〜110度なので、それよりかはお優しい熱さである。これなら15分くらい蒸されても大丈夫。

 じっくり蒸されたあと部屋を出て、3つある五右衛門風呂のひとつに沈む。溜められた冷水に浸かって身体を急速冷却する。とはいえ16度ほど、ヒェッとなる冷たさではない。ゆったり2分少々で出て、休憩室の引き戸を開ける。

 ヒーリングミュージックが聴こえる。「〜」みたいな形の椅子で仰向けに寝そべり、目を瞑る。まるで宇宙にいるような、そこかしこをたゆたう感覚。自分の鼓動と、ミュージックだけが強調された世界。あー、癒されるゥ……。ビルの中でも癒されちまう……。

 ……ハッ!
 どうやら20分ほど眠っていた様子で、残り時間はあと50分程度となった。6〜8人が同時に入れそうな『OCEAN』というセルフロウリュできる部屋、2〜3人くらい収容の『SUN』という部屋でもそれぞれ蒸され、水風呂、外気浴など楽しみ、90分なんてあっという間に過ぎていった。

 体をカラカラにして名古屋駅まで戻り、僕の足はラーメンに向く。今必要なラーメンは醤油でも味噌でも。塩でもない。あのラーメンにまっしぐら。



 味仙の台湾ラーメンだい。腹ペコの胃へ辛ーいスープを取り込んで、癒されてフニャフニャになった脳をビックリさせてやろうという魂胆である。さらに。



 台湾丼とキリン生ビール。台湾丼にはラーメンと同じく赤唐辛子がふんだんに使われており、一気に口へ運ぶとむせてしまう。ちびちび食べ進め、飲み進めて。ちびちび、グィッ。ちびちび、グィッ。
 ラーメンの麺もゴロッとした豚ひき肉も赤い。唐辛子や赤い油が纏わりついていて赤い。その赤さはそのまま辛さなのである。ご飯も赤いから、もう何を食べても辛い。特に誤って唐辛子なのか鷹の爪なのか分からない、赤いものを噛み砕いてしまった瞬間が一番辛い。

 ビールが足りねぇ……水……。と思っていたらホールスタッフさんがスッと水をくれた。あまりに汗だくだったので、見かねてのことかもしれない。それでも命を救われ感謝しかない。
 超辛くて超美味いラーメンと丼を食べ終えた。ラーメンのスープも全部いった。明日お腹が痛くなるとしても、今欲しいものを取り込めたらそれで良い。

 名古屋駅のゲートタワー1階では。



 F1カーの展示が行われていた。もう何年も観ていないから「今こんな感じなんだな」くらいの感想しかない。みんなが後ろから撮影しているので、僕もそれに倣う。



 観たことのないマイナーアニメに関する展示即売会へ迷い込んだ時くらい、残念ながら何の感情も湧かなかった。紛れ込んですいませんという感じ。高校生くらいの頃は夜遅くまでテレビ観戦してたんだけど。





 ゲートタワー12階では、中日ドラゴンズ選手のサイン色紙やサインボールが展示されていた。パシャパシャ撮影してモッさんに送る。直後に『いいなぁ』と返ってきたフフン。

 とまぁ、そんなこんなして、ほろ酔いで帰路に着いた。

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 家に戻ると、娘のモッさんが廊下を駆けて来た。

「パパ、キャッチボールしよう!」

 中島……じゃなくてモッさんはグローブの内側をバン、バンと叩く。プロ野球のシーズンが開幕して、居ても立っても居られなくなったか。
 いつもながらにモッさんは自転車で、僕はランニングで公園へと走り行く。胃の中で味仙が踊っているのが分かる。午後強めの陽射しを受けてまた汗だくになる。今日は何リットルの汗を出しているかな。



 ビールを飲んだせいで動き辛いが仕方ない。1時間ほどキャッチボールをして、帰りはモッさんの自転車を奪い、逃げるようにペダルを漕いだ。モッさんはゼェゼェ言いながら走ってついて来た。

 夜。ウイスキーをハイボールにして飲んでいたら、寝落ちしてしまった。
 今は午前3時。これを書き終えたあと、今日も遠征のため早めに家を出るのだ。
 お腹が痛い……。

【本日の出費】
 喫茶店 ブレンドコーヒー日替わりモーニング付き
 430円
 名古屋城 入城料
 500円
 sense sauna 入サウナ料90分
 1700円(2100円から400円割引)
 味仙 台湾ラーメン生卵つき、台湾丼、キリン生ビール
 2,630円

 計5,260円
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