第38話 もうすぐ日記は終わり
文字数 2,255文字
土曜日の朝。あくびをしながら庭へ出て、エンドウがたくさんサヤを付けていることに気付いた。皿を持ってきて付け根から取ったらこんなに。
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これは卵とじにして食べよう。フレッシュだからきっとうまいはずだ。
京都旅の前編を書き終えてアップしたら午前9時。起きてきた娘をキャッチボールに誘う。
運動不足がどうのというくせに、モッさんは自転車を漕ぎ出してしまう。絶対帰りは走らせてやると心に誓い、僕はランニングで公園へ。昨日歩きすぎたから足が痛い。
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どこ投げてるぅ。
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カメラに向かって投げるなよぉ。
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敬愛する涌井投手の真似を練習するモッさん。
キャッチボールしながら問うてみる。
「昼飯は何がいい?!」
「……肉!!」
「肉ってどんな肉だよォ!」
「えっと! ステーキ!!」
ボールを受け取り、しばし考える。
昨日僕は豚も牛も鶏も食べた。それ以外、かぁ。
「よし、決めた。じゃあ帰りはお前、走れよ」
「なんで?」
「その方が腹減るだろ」
「いやもうペコペコなんだけど」
「more減らせ。胃の中を空っぽにするのじゃ」
「だからもう空っぽ……あっ!!」
僕は娘の自転車で逃走した。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
いったん家へ帰り、モッさんが着替える間にデジカメで庭の写真を撮る。昨日デジカメの使い方に慣れたから、その経験を活かそう。
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昼飯はサラダバーありのお店で。
モッさんはビフテキコンビとベイクドポテト、僕はホタテと赤身肉をベーコンで包んだステーキを注文した。サラダバーに加え、ドリンクバーも付ける。コーヒーを飲みたかったからだ。
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「パパ、取りすぎじゃない?」
「大丈夫。食べ始めればあっという間だよ」
「はぁ」
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モッさんの。
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オイラの。
食べ始めて思った。サラダバーから取り過ぎた。ちと厳しいので、アイスコーヒーも取ってきて水分多めの対応をすることにした。ステーキをしっかり味わい、サラダはコーヒーやスープでガンガン胃に入れていく作戦だ。僕の眼前ではモッさんが「ほら見たことか」という顔をしているけど気にしない。取ってしまった以上食べなきゃね。だから取るなって話。
まぁなんとか食べ切って、食後のカフェオレを飲む。
「あれ? それ何杯目?」
「ええと、……5杯目、かな」
「飲み過ぎでしょ。お腹タプタプになるよ」
「このあとサウナ行くから、全部汗で出るよ」
なら最初から飲むなよ、そんな視線が突き刺さる。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
午後2時にスーパー銭湯へ行く。相変わらず人が多い。でもドライサウナ室が満員ということもなく、ミストサウナにいたっては誰もおらぬ。
そのためミストサウナにしばらく閉じこもることにした。部屋中を霧が包み込み、ずっと温かい大雨に降られているみたいな部屋で深部体温を高めていく。身体が濡れっぱなしなので汗をかいても気付かない。かなり汗をかくはずなので、部屋から出たあとはしっかり水分補給する。そうしないと時々のぼせてしまう。水風呂にて半身浴して強制的に熱を冷まし、外気浴スペースの寝椅子で横になる。
うおお、キタキタ。宇宙にいるような感覚。この瞬間が好きだ。
何にも考えられないけど、それが良い。ただ浮遊して、世界と切り離され自分の中の宙を泳ぐ。ただ生きていることが気持ちよくなる時間。今日はあったかいから、もし眠ってしまっても身体が冷えることはない。安心して視界を閉じ、異世界へと旅立てる。あっ、「旅」か。
この1か月間、色んな旅をした。日帰り旅行も旅、お酒を飲んで酩酊するのも旅。ランニングだって、ととのいだって旅だ。文章を書くのもミスチルのアルバムを通しで聴くのも旅。ポニーくんとのサシ飲みも。旅はどこにでもあって、これからも僕の傍にあり続ける。
……最終回じゃないのにまとめようとしてしまった。
ドライサウナも温泉も寝湯も楽しんで2時間。銭湯はコスパの良い趣味である。
帰りに瓶売りのコーヒー牛乳を飲む。もはや一連の流れであり、儀式となっている。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
夜はこれ。
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平安神宮スパークリング日本酒を飲みますえ。
蓋を開けた瞬間パァっと広がる柑橘系の香り。もう美味いじゃないか。
量が少ないから、そのまま瓶をラッパ飲み。プッハァー。
アルコール度数が5〜6パーとのことで、さらに炭酸入りのためゴックゴク飲めてしまう。つまみが無いので集中して飲んでしまい、京都旅の後編を書き始めて10分程度で飲み終えてしまった。しかし美味しいお酒でございましたな。また、いつか……。
日記を恥ずかしげもなく書くためには推進力が必要だッ!
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伊勢角屋の「ねこにひき」。木曜日にペールエールを飲んで、今日はこれ。どんな味の違いがあるのか試してみよう。
栓抜きで蓋を開け、ひと口試し飲み。……あ〜、これイイ! 苦みもちょうど良くて、ラベルに記載されてる通り、飲むと鼻にホップの香りが抜けていく。総じて爽快感が強い。これもグビグビいけてしまうなぁ。
さすがにこのビールは一気に飲まず、ゆっくりちびちび飲んでいく。それでも喉が渇いていたのか、1時間後には瓶がカラになっていた。僕はせっかちだから、ゆったり味わうのが難しい。高いお酒を飲むのに向いてないんだ。
さて、これを書いているのは午前1時。日曜日は特に用事が無い。
あれ? 10万字いけなくない?
【本日の出費】
ビフテキコンビ、ベイクドポテト、ホタテと赤身肉のベーコン包みステーキ
サラダバー付き、ドリンクバー追加
6,006円
スーパー銭湯 850円
瓶売りコーヒー牛乳 150円
計7,006円
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これは卵とじにして食べよう。フレッシュだからきっとうまいはずだ。
京都旅の前編を書き終えてアップしたら午前9時。起きてきた娘をキャッチボールに誘う。
運動不足がどうのというくせに、モッさんは自転車を漕ぎ出してしまう。絶対帰りは走らせてやると心に誓い、僕はランニングで公園へ。昨日歩きすぎたから足が痛い。
![](https://img-novel.daysneo.com/talk_02/thumb_076f4132bf929181bdf556c9642f4691.jpeg)
どこ投げてるぅ。
![](https://img-novel.daysneo.com/talk_02/thumb_2caaec150cce459c3226cc0b12349b83.jpeg)
カメラに向かって投げるなよぉ。
![](https://img-novel.daysneo.com/talk_02/thumb_f2d7d2b32e82cfa4c9fc32dfbce099fd.jpeg)
敬愛する涌井投手の真似を練習するモッさん。
キャッチボールしながら問うてみる。
「昼飯は何がいい?!」
「……肉!!」
「肉ってどんな肉だよォ!」
「えっと! ステーキ!!」
ボールを受け取り、しばし考える。
昨日僕は豚も牛も鶏も食べた。それ以外、かぁ。
「よし、決めた。じゃあ帰りはお前、走れよ」
「なんで?」
「その方が腹減るだろ」
「いやもうペコペコなんだけど」
「more減らせ。胃の中を空っぽにするのじゃ」
「だからもう空っぽ……あっ!!」
僕は娘の自転車で逃走した。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
いったん家へ帰り、モッさんが着替える間にデジカメで庭の写真を撮る。昨日デジカメの使い方に慣れたから、その経験を活かそう。
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昼飯はサラダバーありのお店で。
モッさんはビフテキコンビとベイクドポテト、僕はホタテと赤身肉をベーコンで包んだステーキを注文した。サラダバーに加え、ドリンクバーも付ける。コーヒーを飲みたかったからだ。
![](https://img-novel.daysneo.com/talk_02/thumb_2d67104eacab6b9f0c49f8bcc49ff651.jpeg)
「パパ、取りすぎじゃない?」
「大丈夫。食べ始めればあっという間だよ」
「はぁ」
![](https://img-novel.daysneo.com/talk_02/thumb_4b6d8ef222065741a5706cd2fc034510.jpeg)
モッさんの。
![](https://img-novel.daysneo.com/talk_02/thumb_0d6e35cc0eb9cf49d8f39fb86f34c3e3.jpeg)
オイラの。
食べ始めて思った。サラダバーから取り過ぎた。ちと厳しいので、アイスコーヒーも取ってきて水分多めの対応をすることにした。ステーキをしっかり味わい、サラダはコーヒーやスープでガンガン胃に入れていく作戦だ。僕の眼前ではモッさんが「ほら見たことか」という顔をしているけど気にしない。取ってしまった以上食べなきゃね。だから取るなって話。
まぁなんとか食べ切って、食後のカフェオレを飲む。
「あれ? それ何杯目?」
「ええと、……5杯目、かな」
「飲み過ぎでしょ。お腹タプタプになるよ」
「このあとサウナ行くから、全部汗で出るよ」
なら最初から飲むなよ、そんな視線が突き刺さる。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
午後2時にスーパー銭湯へ行く。相変わらず人が多い。でもドライサウナ室が満員ということもなく、ミストサウナにいたっては誰もおらぬ。
そのためミストサウナにしばらく閉じこもることにした。部屋中を霧が包み込み、ずっと温かい大雨に降られているみたいな部屋で深部体温を高めていく。身体が濡れっぱなしなので汗をかいても気付かない。かなり汗をかくはずなので、部屋から出たあとはしっかり水分補給する。そうしないと時々のぼせてしまう。水風呂にて半身浴して強制的に熱を冷まし、外気浴スペースの寝椅子で横になる。
うおお、キタキタ。宇宙にいるような感覚。この瞬間が好きだ。
何にも考えられないけど、それが良い。ただ浮遊して、世界と切り離され自分の中の宙を泳ぐ。ただ生きていることが気持ちよくなる時間。今日はあったかいから、もし眠ってしまっても身体が冷えることはない。安心して視界を閉じ、異世界へと旅立てる。あっ、「旅」か。
この1か月間、色んな旅をした。日帰り旅行も旅、お酒を飲んで酩酊するのも旅。ランニングだって、ととのいだって旅だ。文章を書くのもミスチルのアルバムを通しで聴くのも旅。ポニーくんとのサシ飲みも。旅はどこにでもあって、これからも僕の傍にあり続ける。
……最終回じゃないのにまとめようとしてしまった。
ドライサウナも温泉も寝湯も楽しんで2時間。銭湯はコスパの良い趣味である。
帰りに瓶売りのコーヒー牛乳を飲む。もはや一連の流れであり、儀式となっている。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
夜はこれ。
![](https://img-novel.daysneo.com/talk_02/thumb_ff6baca616abd349bc70fd7ae0bc9fcd.jpeg)
![](https://img-novel.daysneo.com/talk_02/thumb_5f400957b517d3af9be71a4f443e0c96.jpeg)
平安神宮スパークリング日本酒を飲みますえ。
蓋を開けた瞬間パァっと広がる柑橘系の香り。もう美味いじゃないか。
量が少ないから、そのまま瓶をラッパ飲み。プッハァー。
アルコール度数が5〜6パーとのことで、さらに炭酸入りのためゴックゴク飲めてしまう。つまみが無いので集中して飲んでしまい、京都旅の後編を書き始めて10分程度で飲み終えてしまった。しかし美味しいお酒でございましたな。また、いつか……。
日記を恥ずかしげもなく書くためには推進力が必要だッ!
![](https://img-novel.daysneo.com/talk_02/thumb_d2f79cb2c305fcc1f2c2f77064c7f09b.jpeg)
伊勢角屋の「ねこにひき」。木曜日にペールエールを飲んで、今日はこれ。どんな味の違いがあるのか試してみよう。
栓抜きで蓋を開け、ひと口試し飲み。……あ〜、これイイ! 苦みもちょうど良くて、ラベルに記載されてる通り、飲むと鼻にホップの香りが抜けていく。総じて爽快感が強い。これもグビグビいけてしまうなぁ。
さすがにこのビールは一気に飲まず、ゆっくりちびちび飲んでいく。それでも喉が渇いていたのか、1時間後には瓶がカラになっていた。僕はせっかちだから、ゆったり味わうのが難しい。高いお酒を飲むのに向いてないんだ。
さて、これを書いているのは午前1時。日曜日は特に用事が無い。
あれ? 10万字いけなくない?
【本日の出費】
ビフテキコンビ、ベイクドポテト、ホタテと赤身肉のベーコン包みステーキ
サラダバー付き、ドリンクバー追加
6,006円
スーパー銭湯 850円
瓶売りコーヒー牛乳 150円
計7,006円