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文字数 278文字



声を潜めて息を殺す
奏でられる音は無機質で
こんなにたくさんの人がいるのに
生きていることを感じられない
閉ざされたこの空間には
みっちりと営みが充満していて
息苦しさすら感じるのに
まるで何もないかのように
虚ろな目が交差することなく
ただただ存在をしている
この世界は少しずつ形を変えながら
排除と融合を繰り返して
居場所を構築してきた
とりあえずのスペースを
我が物顔に歩く人をよそ目に
昔は良かったと言いながら
ひたすら前を向くだけ
誰かが作り出した
ニセモノとホンモノの
隙間に落ちている今を
ただただどこか望んでもがいてる
明日になれば何かが
変わるかもしれないという
淡い期待を抱きながら
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