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文字数 359文字
間違えて割と大切にしていたモノを
捨てたか無くしたかしてしまった
そんなことに気がついた朝
もっとしょうもないモノを
いつまでも大事にしてることにも
なんとなく思い当たって
思い切って捨ててしまおうと
朝ごはんを食べながらスマホを開く
色んなことがあった一年は
割とあっという間に通り過ぎて
昔は楽しんでいた記念日たちも
気づけばただの日常が多くなった
通過駅の順番もわからない
そのくらいの日常に溶け込んでいて
いつのまにかまた一つ歳も取ってた
自分のそういうところは
捨てられないから直すしかないけど
それ以外なら多分いらないのだ
服も小物も使いかけの香水も
そして大好きだっはずのあの人も
サヨナラとスマホひとつで
終わらせるのは今時でいいのかな
たった一言の「わかった」の言葉に
安堵してる自分の方が
悲しみよりも何倍も大きくて
清々しさを覚えた
新しく始まる朝