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文字数 298文字



何度目かの新しい年の朝を迎える
目標はいつも人から見たら
低すぎるハードルなのに
結局今年も乗り越えられずに
また同じ言葉をそっとかけ直す
そしてまた見ぬふりをして
さらにまた忘れたふりをして
大人げのなさと
大人になりたくない気持ちが
後押しして
心の中のクローゼットに
静かに鍵をかける
小さなプライドを
どれだけ集めて捨てても
湧いて出てくる
簡単に捨てられる日もあるのに
なぜか今日は邪魔をして
それがカッコいいんだと
レトロな気分にさせるから
また始まりをうまくできずに
いつものような見切り発車で
同じ一日を過ごしながら
あと何回のこの朝を
迎えることになるのだろうか
明日終わるかもしれない
今を送ろう
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