第4話 呪具

文字数 7,087文字

 八咫(やた)が、池を埋め立てた土の山から見つけた木偶は、手のひらぐらいの大きさで、古く、かろうじて人型に見えます。そして中央には、何やら文字が書かれておりました。

「鹿……野宮……唐路(とうろ)。大旦那様の名前だな。」

 お師匠様が、木偶を裏返すと、そこにも何か書いてあります。ですが、普通の文字ではないようです。

「……ん……なんだ?これは……。」
「なぁ、それ妖字だろ?怪異と契約する時の。呪具だよな?呪具?」

 八咫(やた)が目を輝かせます。

『ええ。これが妖字なら、契約した怪異の署名、怪異本人しか知り得ない、本当の名が書かれているはずです。この怪異を探し出せれば、何もかも解決です。』
「さすが俺!やった!」

 大喜びをする八咫(やた)の背後では、晝馬(ひるま)さん達が、「マジかよ……」と舌打ちをしました。

『呪源はこれですね。ご遺体が出ると思い込んでいたので、うっかり見落としました。』
「でかしたぞ八咫(やた)!」

 お師匠は嬉しそうにそう言うと、わしゃわしゃと八咫(やた)の頭を撫でくり回しました。

「やめろよ!もう〜。他の人の木偶もあるかな?」

 僕らは、大きな土山を崩しながら、木偶を探す事にしました。
 ご家族分を全て見つけられるか不安ですが、せめて、まだ生きてらっしゃる方々の木偶は、見つけて差し上げたいです。

 晝馬(ひるま)さんは、悔しそうにお金をお師匠さんに返すと、「賭けは賭けだ」と、頼まれもしないのに木偶探しを手伝ってくれました。
 案外、律儀な良い方なのかもしれません。

「呪具は危険ですので、決して素手では触らないで下さい。見つけたら、直ぐに知らせて下さい。」

お師匠さんが、素手で土を掘っている晝馬(ひるま)さんに声をかけました。

「それぐらい知ってる。祖母が祈祷師だったからな。」

 護衛長が僕らを手伝い始めてしまったので、他の護衛士の方々もしぶしぶ手伝ってくれました。

 小さい物を探すのは、埋立地を掘り返すより一苦労で、作業は深夜にまで及んでしまいました。

唐久(とうく)に、玲奈(れいな)唐渡(からと)唐九(からく)唐黄(からき)唐里(とうり)阿奈(あな)……。家族分あるな。」
「これが呪いの原因で間違いないよな?お師匠!」

 八咫(やた)の言う通りだとは思うのですが、僕は違和感を感じました。
 この木偶が呪源であり、呪具なのは間違いないでしょう。けれど、最初の段階で、僕らはその木偶を見落とし、何もないと思ってしまった……。
 いくらご遺体が出てくると思い込んでいたとしても、呪源となってる呪具に気づかないなど、あり得るでしょうか?
 呪具を探すと言う事は、どんなに小さくても、土の中に埋まっている熱々の石炭を探し出す様なもの。近づけば近づくほど邪気は濃く見え、嫌でも気づくはずですし、うっかり触れば……。

『お師匠さん!それっ!』
「あぁ……。残念だが、これは……抜け殻だな。」

 お師匠さんも僕と同じ事に気づいた様です。

「抜け殻?」
八咫(やた)。これに触る前、防御術を唱えてから触ったか?」
「あっ!……そういえば……。普通に……触ってた。」
「コラっ八咫(やた)!」

 普通、なんの処理も対策もしないで触れば、大怪我をするか、その呪術をかけた怪異か、その下僕が現れるはずなのです。

「この木偶には、もう呪う力はない。ただの板だ。」
「はぁ?お師匠、どう言う事だよ?俺にだって分かるぜ?邪気はこれから出てるって!」
八咫(やた)。その邪気は、おそらくこの木偶を使って呪いをかけた怪異の残留気です。お屋敷の邪気も、その怪異の残留気でしょう。』

 人には読めない妖字で書かれた署名を、僕は指差しました。

「この池が、その怪異の元棲家で、この敷地全体が縄張りだったんだろう。今はもう居ないみたいだな。」
「残留気?なんで居ないってわかんだよ?」

 八咫(やた)が、責め立てる様に言いました。

 『この池にいた怪異は、この残留気の濃さから察するに、かなりの大物だと思います。居ないと言えるのは、もし今も居たのなら、この敷地内で彷徨っている下級霊達全員、今ごろ餌食となってしまっていたはずだからです。その怪異によって。』

 僕は、成仏もできず、恨みの対象に復讐する力すら持たず、ただ彷徨う事しか出来ない哀れな怨霊達を見上げました。

「じゃあ、怪異の原因はなんなんだよ?あの下級怨霊達の数が多すぎるから?残留気が濃すぎるから?」
八咫(やた)、急くな。怪異が起きてる状態を、まだ見てないんだ。」
「だってさ!」

 八咫(やた)は、ただの板となってしまっている木偶を、恨めしそうに睨みました。

「なぁ、お師匠。この妖字で書かれてる名前、なんて読むんだ?」
「妖字なんか読める訳ないだろ?」
「なんで?それでも師匠かよ?」
「それでもって、和尚だって読めねぇよ。人間が発音できない字なんだ。」
「え〜っ!なんだよ偉そうにしてるくせに。」
「関係ないだろ!それに、実際お前より偉いんだから、偉そうにしていいんだ。」
「せっかく見つけたのに……。あ〜あ、役に立たないのか〜。」
「そんな事はないぞ、八咫(やた)。妖字は読めなくても、歴代の妖術士が調べ上げた資料から、この辺りを縄張りにしていた怪異が誰なのか、分かるかもしれない。怪異は、滅多に引っ越しをしないからな。で、分かれば、この木偶を使って、召喚もできるだろう。」

 お師匠さんはそう言うと、召喚術で赤烏(せきう)という真っ赤なカラスの連絡係妖怪を呼び出しました。そして、伝言を言付けると赤烏(せきう)は、布能洲(ふのす)寺の方へ飛んで行きました。

「今日か明日にでも、返事が来るだろう。
 とりあえず、下級霊の浄霊をしとくか。原因がそれかどうかはともかく、これ以上増えれば、新手の大物が狩に来てしまう。」

 お師匠さんはそう言いながら、浄霊の準備を始めました。
 浄霊の方法は、色々ありますが、今回は除霊灯で行う様です。
 一見、ちょっと派手な提灯の様に見えますが、もちろん普通の提灯ではありません。
 中心の特殊な蝋燭に火を灯すと、提灯がくるくると回り始め、聖水が含まれたシャボン玉がぶくぶくと飛び出し、霊がそれに触れると捕らわれてしまう仕掛けとなっております。
 シャボン玉の中に囚われた霊は、聖気が満ちた空間によって浄化され、浄化が終わるとシャボン玉が割れ、成仏されます。
 霊の数が多い時には、とても便利な道具なのです。まぁ……便利は便利なのですが……、これは、狙い撃ちできないのと、下級霊にしか効かないという弱点がございます。
 幸い、昼間に設置した翡翠の浄化装置も、効果を表し始めている様で、設置前に比べると、霊達の動きが弱々しく、数も減ってきた様に見えます。今回は除霊灯だけで済むかもしれません。それでも浄化できない場合は、お師匠さんが直接浄霊か除霊をするでしょう。除霊灯が効かない程の霊だと、八咫(やた)と僕程度の力では無理なので……。

「おい、妖術士。何か手伝える事はあるか?」

 僕らの会話を聞いていた晝馬(ひるま)さんが、心配そうに声をかけてくれました。

「いや、もう大丈夫です。こんな時間まで手伝わせてすみませんでした。」
「そうか。手伝える事があればいつでも言ってくれ。今夜は大旦那様のお部屋で警護をする予定だ。
 それと……、俺は、あんたの奴隷だからな。」
「あぁ……、その賭けは無かった事にしましょう。呪具は、もぬけの殻でしたし。半分は、あなたが正しかったと言う事です。」
「……いいのか?」
「はい。
 そうだ、一つだけお願いがあります。もし、母屋で怪異が起きたら、直ぐに知らせて下さい。」
「分かった。部下達にも知らせておく。」

 晝馬(ひるま)さん達が引き上げてから、僕らは除霊灯を使い、この敷地内にいる全ての霊達を浄霊をして廻りました。
 その間、きっと怪異が起きるだろうと思っていたのですが、その晩は何も起こりませんでした。
 毎晩は、起こらないのでしょうか?それとも、除霊灯で全ての下級霊を浄霊したから?翡翠によって邪気が薄れたからでしょうか?

 朝日が登り始めた頃、ようやく浄霊を終わらした僕らは、銭湯ですか?っというぐらい大きなお風呂につかり、僕らには不相応な上品な客間の寝台に倒れ込み、お昼近くまで休ませて頂きました。フリフリと花と鳥の刺繍が施された絹地の枕に、ヨダレを垂らしながら……。
 到着したばかりは邪気に当てられて、屋敷に居られないほどだったのに眠れたの?ですか?
 ご心配ありがとうございます。先程も申しました様に、邪気が薄れてくれたおかげで、その頃には何とも感じない程度にはなっておりましたので、ぐっすり眠れましたよ。しかも、目が覚めた頃には邪気はすっかり無くなっておりましたので、気分良く目覚める事ができました。
 気分が良くなったのは、僕だけではありませんでした。屋敷の家人の方々も、「空気が綺麗になった気がする。」「良い香りがする。」「体調が良い。」などと噂し合っているのが聞こえます。

 僕らは、呪具だった木偶を持って、明部(めいぶ)さんの所へ報告をしに伺いました。
 明部(めいぶ)さんは、僕らに豪華な(ここでは普通)昼食を振る舞って下さいましたが、僕には、量が多すぎて、食べきれませんでした。

「あれ?ミツチ、食わねぇの?」
『美味しいのですが……。もう……。』

 っと言いかけた時、八咫(やた)が、僕の目の前にあった、車海老の生春巻きを引き寄せ、むしゃむしゃ食べ始めました。

「あっそ。じゃあ俺が変わりに食ってやるよ。」
『……やぁ……、もう、召し上がってますよね?』

 まあ、残すよりは、誰かが美味しく食べた方がいいですよね。
 お食事が終わった後、珈琲とやらを頂きながら、本題に入りました。苦っ!

「呪われてない?ただの病気という事ですか⁈」

 珈琲を思わずこぼしてしまう程、明部(めいぶ)さんは驚かれました。

「そういう意味ではありません。今分かっているのは、この呪具を使った呪いが、もう解けていると言う事。そして、その呪いをかけた怪異も、もうここにはいないと言う事です。」

 お師匠さんは、鹿野宮(かのみや)家の方々の名前が書かれた木偶を、机に並べながら答えました。

「ますます不可解です……。」

明部(めいぶ)さんは、恐々と木偶を見つめながら、ゆっくりと腕を組み、首を傾げました。

「要するに、かつて何者かが、鹿野宮(かのみや)家に対し呪いをかけたと言う事ですか?」
「そうなります。」

もう一度、明部(めいぶ)さんは、う〜んと唸り、首を傾げました

「今回の事以外で怪異が起こっていたなど、全く思い当たらないのですが……。」
「確か、大奥様と、その息子さんが亡くなられたとか?それは、いつ頃ですか?」
「大奥様方がお亡くなりになられたのは、もう30年以上も前の話です。
 それが呪いによるものだとしたら、若奥様やお子様達のお名前が、その呪具に書かれているのはおかしいです。」
「そうですか……。他にお身内が亡くなられたとか、仕事が上手くいかなくなったとか、体調を崩されたとかありませんか?」
「思い当たりません。ご存知の通り、鹿野宮(かのみや)家は、この国一の大貴族となのです。体調の方も、風邪程度の軽症な病はあったものの、重症となるほどの病も怪我もされた事は無かったと記憶しております。
 むしろ、今回の怪異が起こるまで、順風満帆だったと言えます。」

 お師匠さんも明部(めいぶ)さんも、う〜んと唸り、考え込んでしまいました。

「なあ、お師匠、この木偶の怪異、呪いに失敗しちゃったって事ないのかよ?」
「小物怪異と契約したのなら、呪いが失敗するという事はあるが、あの池に棲んでいた怪異は、残留気の濃さから絶対大物だ。呪いが失敗するなどありえない。」

 速攻否定されてしまった八咫(やた)は、ブーっと頬を膨らませました。

「とにかく怪異を実際に見てから判断しましょう。そういえば、昨晩は、起こらなかった様ですね。怪異。」
「……えっ?あぁ……ええ……まぁ。」

 変ですね?明部(めいぶ)さんのお返事、なんだか歯切れが悪くありませんか?しかも、目を逸らしています。織り目正しい明部(めいぶ)さんらしくない行動です。

「怪異は

だと伺っていたと思いますが?」
「……ええ……。あぁ……、その事ですね。」

 明部(めいぶ)さんは立ち上がると、給仕をして下さっていた方々全員を、下がらせました。そして、食堂の鍵をカチャリとかけたのです。どういう事でしょう?

「……申し上げにくいのですが……、既に、阿奈(あな)様を除く、鹿野宮(かのみや)家の方々には、暴力的な2人目が現れる様になっております。
 そこで……、医師と相談を致しまして、大旦那様の許可の元、ここ最近は

を使用し、夢さえも見れないぐらい深い眠りについて頂いていたのです……。
 昏睡状態になる事は、非常に危険であるのは承知しておりますが、殴られるよりはマシでございましょ?」

 

とは、いわゆる御禁制の麻薬であり、麻酔薬の原料。
 ですが、医師が処方されたのなら、違法では無いはずですが?
 
「まさか、昨日の昼間、唐里(とうり)様に打たれた薬も、

だったのですか?」
「……おそらく。」
「で、昨晩にも?同じ日に二度も?殺す気ですか?」

 お師匠さんは、不快そうに尋ねました。
 なるほど。それで、給仕の方々を下がらせたのですね。歯切れが悪いお答えも。

「殺す気などっ!そのような事は、誓ってございません!」

 明部(めいぶ)さんは、お顔を真っ赤にして力強く否定をされました。

「危険なのは承知しております。
 ですが、唐里(とうり)様は、幼少期から薬の効き目が弱いのです。普通の睡眠薬は全く効かず、

の効果も短時間で、最近では免疫ができてきてしまっておられるらしく、更に効かなくなってきている次第でございます。
 故に、一刻も早く、解決をして頂きたいのです。」
「分かりました。とりあえず今日は、

を使わないで頂けませんか?全員。」
「はい。医師に指示をしておきます。」
「あと、この呪具ですが、もう影響がないとはいえ、今回の怪異と無関係とは思えません。この呪具を作った術者の方も探しましょう。」
「術者を特定できるのですか?」
「この呪具に書かれた怪異を特定し、その怪異から、どの様な呪いをかけたのか、術者は誰なのか聞き出す事ができれば。
 今、寺の方に問い合わせているので、今日明日にでも返事が来るでしょう。」
「それは……、ここに、その怪異を呼び出すと言う事でしょうか?危険では……ありませんか?」

確かに危険です。しかも、呼び出した所で、素直に話してくれるとは限りません。

「それが、最短なのです。別の方法も一つだけありますが、時間がかかるでしょう。」
「時間…ですか……。因みに、どのような方法なのでしょう?」
「この呪具には、呪いたい相手の名前を、契約者の血液で書いてあります。その血液から、探索術を使って契約者を辿ります。犬が、持ち物から持ち主を探す様に。」
「要するに、その契約者が遠くに住んでいるかもしれないから、時間がかかるという事ですか?」
「その可能性もありますが、それ程単純な話ではありません。」

明部(めいぶ)さんが、小首を傾げました。

「怪異と契約するという事は、怪異にもよりますが、大抵は契約者の命を捧げるという事。贄になると言う事です。
 怪異がそれを望むのは、永遠に自分の下僕にするか、取り込んで、己の力にする為です。」
「命を捧げると言う事は、相手を呪った後、術者が死ぬと言う事ですか?」
「はい。」
「となりますと……、この呪具による呪いが解かれていると言う事は、大旦那様達を呪った術者は、もうお亡くなりになっている。亡くなっている故、どの様な呪いをかけたのか聞き出せない。そういう事ですか?」
「契約者と術者が同一人物なら。」
「同一?違う場合があるのですか?」
「人の世でもたまにある話ですが、例えば、私が、ヤクザ者から借金をする事になったとしましょう。ですが、借用書には、自分の名前ではなく、明部(めいぶ)さんの名前を書き、明部(めいぶ)さんの印を押したら?」
「あぁ……、そう言う事ですね。」
「怪異としては、(ちから)さえ貰えれば、誰でもいいのです。」

お師匠さんのその言葉に、明部(めいぶ)さんが、眉間を寄せました。

「なんのリスクも負わずに済むのなら、誰でも気軽に呪いがかけられるではありませんか⁈」
「いいえ、そうはなりません。この呪具を見て下さい。呪いたい相手の名が書かれていますが、ここで使われてる墨は、先程も申した様に契約者の血液です。」

お師匠さんは、木偶に書かれてる『鹿野宮(かのみや)唐路(とうろ)』の字を、指差しました。

「なるほど……。ある程度の血液を、採取しないといけないわけですね?」
「はい。」
「それを聞いて安堵致しました。勝手に生贄にされては敵いませんから。」
「ホッとされるのは、まだ早いです。」
「はい?」
「昔から、闇市で呪術用の血液を売る医師や看護師がいるんです。かなりの高値で売れるので。
それで、時間がかかるかも……という訳です。」
「何ですって⁈なんと恐ろしい!それは、ここ貴族街の話ではございませんよね?」
「残念ながら、貴族街ほど、そういった取引が行われてます。庶民が買える金額ではないので。で、それを買った貴族は、呪禁師と言うヤクザ者に依頼をし、呪いをかけてもらう。」
「……そ、そんな……。」
「なので、検査とかで、やたら血を採取された場合は、気をつけた方がいいですね。」
「……そうします。」
「とにかく、あの池を棲家としていた怪異を呼び出すかどうかを決めるのは、大旦那様方に起こってる怪異を見た後です。それまで、もう一つの方法も試してみましょう。」

 早速、僕らは追跡術を使って、8枚の木偶から匂う血を辿る事にしました。
 内心、この方法で術者を探し出し、なんの呪いをかけたのか知り、解除できる事を願っておりました。僕らだって、できる事なら大物怪異など呼び出したくないのですから。
 僕らの願いが通じたのか、意外にも契約者は、このお屋敷内で発見できました。
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登場人物紹介

八咫(やた)  


布能洲《ふのす》寺、カラス門戸の妖術士見習い。15歳。


性格:楽観的でお調子者だが、たまに、冴えた事を言う。素直で、努力家。

能力は:妖術士の中では、一番第六感が弱いが、体力は見習いの中で一番で、駿足は妖術士の中で、一番。

以前は、兄と住んでいたが、ある怪異事件によって兄が死んでしまった。その後、布能洲《ふのす》寺で引き取られる事になった。

ミツチ


布能洲《ふのす》寺、カラス門戸の妖術士見習い。14歳。

性格:心配性で、頭でっかちになりがちだが、謙虚で、誰にでも優しい。

能力:妖術士の中では、一番の第六感の持ち主だが、その分、邪気に当てられやすい。小柄で、痩せ気味なため、体力があまりないが、勉強家。

幼い頃、水妖に襲われ、カラス門戸の妖術士達に助けられた。だが、記憶を失っていた為、布能洲《ふのす》寺で引き取られる事になった。

嶺文(れいぶん)


八咫とミツチの師匠。

布能洲(ふのす)寺カラス門戸の上級妖術士。年齢不詳。

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