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文字数 257文字
あなたへの思いを
託したチョコレートを
結局渡せずに
自分で食べた日の夜は
いつもよりほろ苦く
10代での恋は
ひとつも叶ったこと
ないけど
今思えば
その過程も
楽しい思い出で
みんなで会った時の
思い出話笑い話
義理チョコだからとか
小さな嘘ついて
渡して終わりでも
良かった恋なのに
要らないって
言われるのが
ただ怖かったから
たったそれだけなのに
家で一人寂しく
チョコを食べるシーンは
同じなはずでも
きっと苦さだけじゃなく
しょっぱさも
加わって
こんな笑って
話せなかったのかな
チョコレートが
美味しいから
また今年も
思い出して
みんなで笑おう
甘く切ない
恋の話