ふかふかモップ
文字数 350文字
あと数時間たったら
空と地面の隙間もすっかりなくなって
頭の骨もぺしゃんこにされちゃうんだろうなって全てを諦めた12時53分に
僕の椅子の左側からあなたが現れる
「ふかふかのモップあげる」
渡されたふかふかのモップはたしかにふかふかして暖かかった
「要らなかったら捨てていいからね」
と云ってあなたは消えた
外に出ると空と地面はあなたに怒られてしょんぼりしていた
あなたが忘れていること
最初にあなたは僕を人の形にして
気まぐれでピエロのぬいぐるみにして
遊び相手に困ったら大きな犬にして
寂しくなると美しい恋人にした
でも いつしか
あなたはふかふかのモップになった僕を忘れてしまった
だから 最後は捨ててほしい
要らなくなったら捨ててほしい
あなたの手で どうか
空と地面の隙間もすっかりなくなって
頭の骨もぺしゃんこにされちゃうんだろうなって全てを諦めた12時53分に
僕の椅子の左側からあなたが現れる
「ふかふかのモップあげる」
渡されたふかふかのモップはたしかにふかふかして暖かかった
「要らなかったら捨てていいからね」
と云ってあなたは消えた
外に出ると空と地面はあなたに怒られてしょんぼりしていた
あなたが忘れていること
最初にあなたは僕を人の形にして
気まぐれでピエロのぬいぐるみにして
遊び相手に困ったら大きな犬にして
寂しくなると美しい恋人にした
でも いつしか
あなたはふかふかのモップになった僕を忘れてしまった
だから 最後は捨ててほしい
要らなくなったら捨ててほしい
あなたの手で どうか