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文字数 374文字



あんなにウザかった
どこまでも続く厚い雲と
なかなか上がらない雨と
まとわりつくような湿気が
無くなった途端
灼熱の太陽の日差しで
体が焼けて悲鳴が上がる
なんだか体温並みの気温に
あの雲も雨も今すぐに召喚したい
アスファルトが
白く浮き上がり
僕たちが望むないはずの水を
照らし出してる
虫が鳴き空を飛ぶ
そんな長閑な風景は
もう何年も長く感じてなくて
どこかの日陰にかくれんぼ
ちょうどいい暑さは
どこに消えたのかわからないけど
外が危険な場所に
なった事だけはわかる
一日中外で楽しめるような
待ち望める夏に戻るといいな
僕たちはいつかあの懐かしい日に
戻ることが叶うのだろうか
窓を開けたくらいで過ごせた
あの夏が待ち遠しいな
この先まだしばらくは
そんな楽しめる夏を
過ごせそうもないけれど
想い続ければきっといつか
僕らの街に笑顔の花が咲くだろう
だから今日は静かに
この暑さが過ぎゆくのを
待ち続けよう


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