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文字数 334文字



自分のことが
信じられなくなった日に
自分のことを
見つめ直してみる
棚卸しはしていたつもりだけど
賞味期限の切れた
かつて大切だったものが
その片隅で雑音だけを
発し続けていた事実を
今日改めて知ることになる
捨てればイイと明日の自分は言う
直して使えよと昨日の自分が言う
どちらが正しいかは既に答えが出ているのに
空になったその場所が
空いたままになるのが怖いから
手を伸ばさずに見て見ぬふり
どんなにしがみついても
食べてなくすことも
直して使うことも
そんな今日はもう二度とはやってこないのに
新しい住人も新しい荷物も
土砂降りの外に放置し続けていた
ため息一つ吐き出して
返る答えなんて手に入らないのに
いつまでも待ち続けて
またそんな自分を
大嫌いになって眺めた空は
そんな僕に問いかけるように
大きな虹をかける
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