お守り

文字数 161文字

いつも
鞄に入れて
蛇を持ち歩く

底で
静かに
佇んでいる

鳴くことも
這い出ることもない

とにかく
賢いのだ

とても
きれいな
金色だから
お披露目したいのだが
蛇を嫌いな人もいるから
ひとりの楽しみとする

嫌なことがあると
鞄に手を入れ
蛇の体に触れる

ひんやりと
落ち着く
お守り

いつも
一緒だった
蛇が死んだ

お守りを
亡くした
わたしは
外に出られなく
なってしまった

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