祈ること

文字数 207文字

追い込まれて
踵に崖を感じた

あと半歩で
真っ逆さま
に落ちる
刹那、
ぼくは
初めて
祈りました

誰に
何を
みたいな
はっきりした
イメージ
はなくて

ただ
そっと
静かに
です

願いと
祈りの
違いが
際の際で
分かりました

祈りを
知っていたら
ぼくの
人生は
きっと
違っていた
ことでしょう

願い
ばかりで
願い
は叶わず

心と体が
ゆっくりと
満ちていく

際の際で
あっても
祈ることを
知ったぼくは
幸せでした

真っ逆さまに
落ちながら
優しさに
包まれています

底の底
そこは深く 
そこは遠い
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