ハピネスつかまえて

文字数 584文字


それからはジンヤと付き合うようになった私。

忙しいジンヤだけど
「いっぱい一緒にいたいな」

って私のわがままに

「なんだよお前。子供見てーな事言いやがって」

ってお腹を抱えて笑ってたジンヤ。

そんなだったけど、私のわがままをちゃんと聞いてくれたジンヤで、

バイトの前とか後とか、ライブ後にも会ってくれた。

だけど、何処か秘密のお付き合い。

バンドでこの辺りで人気のジンヤだから、

迷惑かけられないからっていう事で騒ぎになるのを避けて、


裏路地のお店に出入りしたり、

夜の街で過ごしたり、お互いの部屋に行ったり。



クリスマスには街を一緒に歩いて、ツリーやイルミネーションを見て、

その後夕ご飯はジンヤの行きつけのお洒落なお店でデコレーションケーキを頼んでてくれて、「メリークリスマス!」って言いながらシャンパンを飲みつつ美味しく食べた。


街でのデートもすごく好きだけど、

やっぱりお部屋デートがすごい好き。

普段吸っているからかタバコの匂いがするジンヤだけどその匂いの部屋っていうのが落ち着くし

添い寝出来るのが好き。

恋人として抱きしめ会って、それで。

毛布の中で暖かくて、気持ちよくて、すぐに眠気に襲わせる。

私よりたいがい先に寝ちゃうのはジンヤ。

バイトにバンドに疲れてるからだろうね。

子猫の様に可愛らしい顔で静かな寝息のジンヤ。

見ていると可愛くて、笑顔にさせられた。


静かな夜のとばりに愛しさで寄り添ってる。
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