第5話 魅力的な幻影
文字数 1,126文字
悪魔から魂の取引を持ちかけられるファウスト。
しばし絶句し、迷いますが、メフィストの方はうやうやしく羊皮紙を取り出し、ファウストに見せてきます。
契約書の重みを表現し、オーケストラが不気味な音を奏でます。
メフィストは何かを指し示します。
するとそこには美しい幻影が現れました。
その清楚な姿に、ファウストは一目で心を奪われます。
一瞬にして心を奪われたファウスト。
もう迷っている場合ではありません。彼は無我夢中で署名します。
これで決まり。悪魔との契約が成立してしまいました。
メフィストは毒の入った小瓶を持ち上げます。液体は泡立ち、口からは不気味な煙が上がっています。
恐ろしい薬ですが、ファウストはもう恐れません。
恋をした男にとっては、何のこともないのです。
ゴクッゴクッ。
ファウストが毒を飲み干すと、魔法が効いてきます。
みるみる若返っていくファウスト。全身に力が漲ってきます。
オーケストラの音量がクレッシェンドしていきます。
両手を広げるファウスト。
オーケストラが大音量で、彼の感動を表します。
代わりに幻影は消えてしまい、ファウストはちょっとがっかり。
でもメフィストは、そんなことはどうでも良いとばかりに誘います。
様々な演出がありますが、こちらの動画では毒を飲んだファウストが宝箱(?)に頭を突っ込んで苦しみ(この間にカツラを取っているんでしょう)、再び起き上がった時には若者の姿に変身しているというもの。
皆さまのお好みに合うでしょうか?
動画の冒頭は、ファウストが世を呪い、メフィストを召喚するシーンから始まっています。