第25話 ブロッケンの谷と牢獄
文字数 1,087文字
サバトの饗宴に加わり、美女たちに囲まれてうっとりとしているファウスト。
杯を手にしており、傍らに現れた幻影には気付きません。
そんなファウストを見て、メフィストはニヤリ。
でもこの時、ふとファウストの目にマルグリートの幻影が飛び込んでくるのです。
自分が大切な何かを置き去りにしていることに気づくファウスト。
彼は突然、杯を投げ捨てます。
第3場
黄金の宮殿は消え、あたりは荒涼としたブロッケンの谷。美女たちは悪鬼の姿に戻ってしまいました。
マルグリートの幻影は消え、ファウストは気も狂わんばかりに。
ファウストはメフィストを引きずり、悪鬼たちをかき分けて出て行きます。
第4場
牢獄にやってきたファウストとメフィスト。
看守が眠っている間に、牢屋の鍵をファウストに手渡すメフィスト。
今回は音声のみで(第4場~5場の途中まで)ごめんなさい。でもフランコ・コレッリ、ニコライ・ギャウロフ……往年の名歌手が揃った素晴らしい録音です。
小太鼓や金管楽器の音で冷たい牢獄の描写をし、これまで仲良くやってきた悪魔とファウストが、次第に対立を深めていく様子を描いています。