第5話 魔道具と魔道獣について

文字数 1,068文字

 わあ、また私のお話を読みに来てくれたんだね。

 うれしいよ。

 今回は魔道具と魔道獣についてお話するね。

 この世界では魔道具が普及しているって以前書いたけど、この魔道具は、魔力を消費することで動作するの。

 私が以前いた世界の電化製品と同じようなものは、だいたい魔道具としてこの世界にも存在するわ。

 魔道具は、魔道具の専門家である魔道具職人が作っているの。

 彼らは日々新しい魔道具を作るために研究をおこなっているわ。

 ここだけの話だけど、古代の地層や遺跡から発掘される魔道具の方が、この世界の現代のテクノロジーよりもはるかに優れているらしいの。

 だからそういうオーバーテクノロジーの魔道具を解析している学者さんもいるわ。

 私のお友達の学者さんにこっそり教えてもらったんだけど、はるか昔、巨大な機械人形が空からこの世界に降ってきたみたいなの。

 その人形が今この世界にある全ての魔道具の原点となっているらしいわ。

 機械人形は完全にオーバーテクノロジーの産物で、今でも内部のデータの解析が続けられているんだけど、その解析データを元に現代の魔道具は作られているらしいのね。

 その機械人形の内部に保存されているデータは膨大で、しかも複雑だから、現代の技術を持ってしても、まだ三分の一程度しか解析出来ていないみたいなの。

 おそらく、過去の魔道具の方がテクノロジーが進んでいるのは、過去の文明の方がこの機械人形のデータをより多く解析出来ていたからなんじゃないかと思うわ。

 その後、その文明になんらかの重大な危機が発生して、一度文明が衰退してしまったのかもしれないわ。

 この世界にも、過去に暗黒時代なんて呼ばれていた時期があったみたいな話を聞いたことがあるしね。

 話が脱線したわね。

 魔道具の中には、生きた魔物を改造して作られたものもあるの。

 これは、魔道獣と呼ばれていて、生粋の魔道具職人たちからは忌み嫌われているらしいわ。

 魔物を使った魔道具は、寄生タイプと呼ばれるものが多いの。

 人間に寄生させることで、人間の能力を高めることを目的としていることが多いわ。

 でも、元の魔物に侵食されて、身体を乗っ取られてしまうアクシデントが多発したから、今は製造が禁止されているの。

 そして、製造禁止になった寄生タイプの代わりに、有機的な素材を使って身体に馴染むようにした魔道具が作られるようになったの。

 私も、体内にとある魔道具を入れているの。

 どんな魔道具かって?

 それは秘密よ。

 うふふ。

 ここまで読んでくれてありがとう。

 また読みに来てくれるとうれしいな。
 
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