話し合い

―　ふーん、、、ずいぶん汚れている部屋ね　―


月葉の何年まえの写真だろうか一人の若い女性と写っている。

可能が軽く見た。

その視線に気づいた月葉が

「　ああ、それは妻だ　」

月葉の目線には柔らかさが混じり。

沙　可能はうそぶく様なカマをかけ。

「　どうして別れたの？　」

そう大きくない、ただベッドとキッチン、シャワールームがある４階建ての石造りの建物の一室

「　どうして分かったんだ　」

聞き返していて。

「　そうか。この汚部屋をみれば一人暮らしがわかる、か　」

短髪の上でそれに見合っているのだがなぜかクラシカルな眼鏡をはずし鼈甲色(べっこういろ)のふち眼鏡に替える。

神経質な性格になっていた。

しかしそれを無視する様な言葉を「　昔より物ごしが柔らかくなった？　」

「　それより風呂に入ってくれないか。血の匂いがする　」

「　気になるの？　」

「　ああ　」

一瞬で月葉が侮蔑するような顔になった。

だが表情を戻して。

「　着替えは妻のいない今、置いていった服になる少しぶかぶかだがな　」

さらに

「　下着は勘弁してくれ　」

少し可能は微笑んで。

「　そんなこと気になるの？　」


頭からお湯をシャワーのみだけれども浴び。

全身は濡れ。

崔と別れたときより髪を短くしていた少しでも動きやすくした為。

それでも肩以上はあった。


可能は自分の体を少し洗い月葉自身が言っている汚部屋に戻る。

そこでは月葉がキッチンでいつの間にか食事が用意され作っていた。

月葉はすでに白米を口に放り込みながら「　ぐちゃぐちゃ　」と食っていて。

さらにサラダを箸でつかみ「　なにを呆けているんだ　」

「　あの　」

「　以外に自炊暮らしに驚いて　」

「　現場に復帰予定は無いんだ　」

続けて

「　今や東京はバイオの化け物の巣になった。そして、全世界から叩かれた後。お前を中国の要請で体を作った。おかげで罪には問われてはいない　」

さらに

「　今やどこに所属しようが自由な社会なんだ　」

今ではどうでもいい事でも気になった。

「　どうしてあなたの思考を読めないの？　」

「　それはお前そのものが機密に当たるため証木がさらに清華大学が、俺の判断そのものすら読めないように補助脳から意識へアウトプットできない風になっているんだ　」

その裏表無い言い方に　―　引退したのか　―

そう感じ取った。