第25話「最終話」:感染症、赤潮、凶悪事件と神頼み

文字数 2,805文字

 7月2日、三菱電機は鉄道用装置の空調装置での不正検査は35年以上が続いていたことが発覚し杉武村史社長が引責辞任した。重大な事故や欠陥が見つかっていないことから法令違反は免れ顧客との契約違反の恐れがあると説明した。7月3日、記録的な大雨に見舞われた静岡県熱海市伊豆山地区で大規模な土石流が発生し20人以上が巻き込まれ多数の安否が不明となった。

 7月9日~7月23日から開催される東京オリンピック・パラリンピックについて政府の首都圏に対する緊急事態宣言の発令を考慮し無観客での開催とすることが決定した。そのため、チケットの払い戻しを順次行い対応する予定と発表した。7月23日東京オリンピックの開会式、新型ウイルス感染症の世界的流行の影響により近代オリンピック史上初めて前年夏の開催日程から延期、無観客開催を経て8月8日まで開催される。

 その後、東京オリンピックが開かれ、205か国・地域と難民選手団を合わせて約1万1千人の選手が参加した。2021年8月6日、20時半頃、小田急小田原線ので走行中の上り快速急行電車で36歳の男が刃物を振り回す事件が起きた。逃げた際に転んだ乗客を含め10人が重軽傷を負った無差別刺傷事件が発生した。犯人と見られる男は当日夜に現場から約4キロ離れた東京都杉並区内のコンビニエンスストアで警視庁に身柄を確保された。

 この頃、新型ウイルス感染症が急増してきた。8月11日〜8月17日、前線が停滞し線状降水帯も発生したことから九州北部などで総雨量が千ミリを超えた。年間雨量の半分に達する地域も出るなど、西日本を中心に記録的な大雨が降った。そして土砂災害や河川の氾濫による被害が出た。8月13日、海底火山福徳岡ノ場が噴火し、新島が出現した。

 2021年9月15日、朝、キーエンスの気配値が75450円を見て全株、2700株成り行き売り注文を出した。すると全株売れて税引き後利益が18761万円で残金が32442円となった。その後、根室市から様似町沖合にかけて広範囲で発生。10月6日までに秋鮭やサクラマス、ウニなどで漁業被害の影響がみられており、道では最大級の赤潮被害に陥った。

 9月29日、菅義偉の自民党総裁としての任期「1期目、任期途中で辞任した安倍晋三の残任期間を継承」が9月30日に満了することに伴う総裁選挙の投開票が実施された。決算投票の結果、岸田文雄が第27代自民党総裁に就任した。10月18日、中国海軍及びロシア海軍の艦艇10隻が津軽海峡を横断した。通過前の14~17日には、日本海で合同軍事演習「海上連携2021」を実施していた。

 10月23日、中露海軍艦艇10隻が鹿児島県・大隅海峡を同時通過。日本列島を半周した。10月28日、沖縄県沿岸などに今年8月に噴火した海底火山福徳岡ノ場の軽石が帯状で大量に漂流。その後、多くの港に漂着し漁業などに深刻な被害が発生した。10月31日、第49回衆議院議員総選挙が執行された。任期満了日「10月21日」以降に総選挙が執行されるのは、現行の日本国憲法下では初めてであった。

 自由民主党は、公示前の276議席から減らし261議席を獲得としたが「絶対安定多数」と位置付けられる議席数を単独で確保した。公明党は32議席と増やし与党で293議席となった。立憲民主党は公示前の109議席からやや減らし96議席に留まった。日本維新の会は公示前の11議席を大幅に超える41議席を得て第3党に躍進。国民民主党は11議席を獲得し公示前の8議席から伸ばした。

 日本共産党は10議席で前回の12議席に届かなかった。れいわ新選組は比例で3議席を獲得。社会民主党は公示前と同じ1議席。また、与野党の幹部や重鎮が小選挙区やその救済の比例重複で多く敗れ苦杯を喫する選挙戦となった。衆院選小選挙区神奈川13区においては、自由民主党幹事長の甘利明が立憲民主党所属の太栄志に敗れた。11月1日、比例代表の南関東ブロックで当選した。

 小選挙区導入後で初の現職幹事長敗北となった甘利は辞意を表明した。同日、岸田首相は次期自由民主党幹事長に外務大臣の茂木敏充を起用する方針を固めた。また、万博担当相の若宮健嗣も小選挙区「東京5区」を落とし比例復活した。立憲民主党は党副代表の辻元清美や党選挙対策委員長の平野博文が小選挙区及び比例で復活当選できず、落選した。前回より現有議席をやや減らしたことを受け党幹事長の福山哲郎は辞任を示唆した。

 同日、東京都調布市京王線を走行中の特急の車内で男が乗客を刃物で刺傷するなどし17が負傷した。そのうち刃物で刺された乗客1人が一時意識不明の重体であった。京王特急は、国領駅で緊急停止した。男はハロウィーン特有の仮装を身につけ犯行に及んだ。12月8日、実業家の前澤友作と平野陽三がロシアのソユーズMS-20に搭乗して打ち上げられ宇宙飛行に出かけた。日本人の商業宇宙飛行は1990年の秋山豊寛以来31年ぶり。

 日本の民間人として初のISS滞在となる。12日間滞在し12月20日に帰還。12月10日、自由民主党の石原伸晃は、自身が代表を務める党東京都第8選挙区支部が60万円の「雇用調整助成金」を受け取ったことで混乱を招いたとして岸田文雄首相の意向によって任命された内閣官房参与「観光立国その他特命担当」を辞職。12月22日、オミクロン株の市中感染が大阪府で確認された。これ以降、過去に例のないスピードで感染が急増、いわゆる「第6波」に入った。

 この頃、500万円で7人乗りのアルファードを購入した。しかし、日本では、新型ウイルス感染が、今までにない、スピードで患者数の記録を更新した。そのため、千葉裕一と奥さんの優美さんは、自宅のリビングから見える太平洋に向かって、毎朝、新型ウイルス感染症が治まりますようにと祈っていた。そして2022年、新年が明けると地元で有名な天津神明宮に初詣でに出かけた。

 この神社は、源頼朝公が伊勢の神宮より御分霊を勧請し創建された八百余年の歴史をたたえ、この地生誕の日蓮聖人とも縁の深い神社。頼朝公の正室、北条政子が家来を派遣し安産祈願をされ、源家の世継ぎを無事出産されたと伝えられており、天照皇大御神、豊受大神、八重事代主神「えびす様」を主祭神としておまつりしていると書いてあった。初詣での時には、一刻も早く、流行り病が、おさまる事。

 父母の長寿、子供たちの健やかな成長を祈願してきた。しかし、その後もあまり良い知らせは、届かなかった。そのため、家族4人で、アルファードに乗って南房総、白浜の厳島神社にお参りに出かけた。ここは、松林に囲まれて、荘厳な雰囲気が漂う古社で、小高い丘にそびえる七福神を境内に祭った神社であった。その後、海の見える場所から南に向かい、今年こそ良い年でありますようにと4人は、手を合わせた。【完結】
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