第14話:老人施設入所手続きと東日本大震災

文字数 2,045文字

「まるで、駄々をこねた子供の様に言うと、笑いの渦が巻き起こった」
「父が、家の家族は、最高だ。本当にそう思えると涙声になりながら訴えた」
 こうして、空が白々明けてきて散会となり部屋に帰って寝た。その後、元旦の10時過ぎに起きてきて新年のあいさつをして軽く食事した。その後、6人が、ハイエースで初詣に出かけた。こうして2010年が明けた。
「今年も近くの九十九里の海に出て海を眺めたり釣りをした」
「めいめい、好きなように過ごして、夕方、実家に帰って来た」

 その後、2010年1月3日、また、千葉裕一を乗せ、駅へ送り、列車が出るのを見送ってくれた。2010年に入り1月1日、日本年金機構が発足した。1月19日、JALが会社更生法の適用を申請し事実上の倒産となった。4月初旬、千葉末吉の両親、千葉裕富と常子さんが80歳になるので子供たちに迷惑かけたくないから老人施設に入ると言った。資金は、あるので亀田総合病院の系列の老人施設が良さそうなので、そこに入ると言った、

 そこで千葉裕富に送って行って欲しいと言われ了解した。翌日、ハイエースを使い持って行きたい物をすべて載せて実家を出発して外房を南下し1時間半で指定された鴨川の老人施設に到着した。その後、書類を書いて振込先を調べ、初回に必要な金額を指定された口座に入金した。その後、今後、必要な事を聞いて、言われたように自動振り込みにした。そして、持参したものを両親の部屋に運び入れて約2時間で、全て終了した。

 そして。実家の処理は、すべて千葉末吉に任せたと父が、晴れ晴れした表情で言った。帰り際に私が亡くなった後、揉めない様に遺言もしっかりと書いておくから心配いらないと笑顔で語った。2人の安心した顔をみた千葉末吉は、今まで本当有難うございましたと深々と頭を下げた。それを見て母が、たまらず涙を流すと父も千葉末吉の奥さんも泣きながら、また、来ますから心配なさらないでくださいと言うのが、精いっぱいだった。

 老人施設の担当者に、くれぐれも宜しくお願いしますと言い、その施設を後に帰路についた。
「帰り道の外房の海は、祝福するかのようにきらきらと輝いていた」
 その後、秋を迎えた。政府・日銀は2010年9月15日、1ドル、82円台に突入した15年ぶりの急激な円高をとなった。それを見て約6年半ぶりとなり日本政府は、円売り、ドル買いの市場介入に踏み切った。

 総額2.1兆円余りと1日の介入額では過去最大規模だったが、米国経済の減速懸念を背景に円相場は、その後も一時80円近辺まで上昇した。1995年4月、遂に戦後最高値「79円75銭」に迫った。輸出企業の業績など円高による景気への影響を懸念する日銀は10月5日、事実上のゼロ金利政策の復活を含む包括的な金融緩和策を決定。日本国債に加え不動産投資信託「Jリート」など幅広くリスク資産を買い取る基金も創設しデフレ克服への取り組みを強化した。

 11月23日、北朝鮮が、韓国西方の黄海にある延坪島に80発の砲弾を撃ち込んだ。その結果、民間人2人を含む4人が死亡、民家なども多数被害を受けた。北朝鮮は、韓国側が定める海上軍事境界線を認めず、自らの領海内で韓国側が射撃訓練を行って挑発したのに対して反撃したと主張した。韓国領土に対する攻撃は朝鮮戦争以来初。世論が激しく憤る中で、韓国は新たな挑発には徹底して反撃すると強調した。

 米国と黄海で合同軍事演習を実施し朝鮮半島情勢は極度に緊迫化した。冷静な対応を求める中国は6カ国協議首席代表会合の開催を提案したが、日米韓は開催に否定的な見解を表明した。こうして今年も12月29日、千葉末吉は、早乙女優美さんの家に昼頃、行って、彼女の母と共に3人で、忘年会を開いた。女性たちが好きなケーキを買っていきスパークリングワインで乾杯して夕方暗くなる前に自宅に帰って来た。

そして翌12月30日、九十九里浜近くの実家に帰り大掃除の手伝いや家族全員の忘年会をした。しかし、早乙女優美さんの事は明かさなかった。いつものように2011年1月3日の朝、駅まで送ってもらった。そして、千葉へ帰り、いつもの宅急便店で遅番の仕事を早乙女優美さんと共に開始した。1月、前年のクリスマスから、児童養護施設に匿名で寄付を行う「タイガーマスク運動」が全国に広がった。贈り物の多くは、品物だったが、一部、お金の寄付もあった。

 こうして、善意の輪が広がったと日本中で話題になった。2月26日、任天堂初の3D携帯ゲーム機「ニンテンドー3DS」が新発売され話題となり、かなりのヒット商品になった。2011年3月11日、日本時間、14時46分頃、東日本大震災」が、発生した。マグニチュード9.0で日本国内の観測史上最大であり、世界でも1900年以降で4番目に大きな巨大地震であった。最大震度7を宮城県栗原市で観測、高さ10メートル以上の大津波が、岩手県・宮城県・福島県を中心とする東日本太平洋沿岸に甚大な被害をもたらした。
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