第8話(紀子は夢の)
文字数 379文字
紀子は夢のデートを重ねていた。
昭和46年半ばに舟木さんからの突然のお付き合いを申し込まれて以来、胸が躍るような幸せの日々だった。
東京公演のあとの少しの時間、しかもそれも時々しか会うことはできなかったがそれでもしばしの間の逢瀬は胸焦がれる悦楽のひと時だった。
母親同伴とはいえ、その頃はもう舟木さんと二人きりで出会っていたしそれはまさに心がとろけるような甘い時間だった。
舟木さんは会っている時は難しい仕事の話などは一切しなかった。
紀子も舟木さんの仕事のニュースの断片は後援会員なので少しは知っている。
夏には明治座で「忠臣蔵異聞薄桜記」の一か月公演。
公演日程すべて終わったあと、お忍びでホテルで一緒に会食した。
楽しく幸せな時間だった。
年末の紅白歌合戦には舟木さんは「初恋」を歌った。その時も応援に駆けつけて紅白が終わってから真夜中のデートをした。
昭和46年半ばに舟木さんからの突然のお付き合いを申し込まれて以来、胸が躍るような幸せの日々だった。
東京公演のあとの少しの時間、しかもそれも時々しか会うことはできなかったがそれでもしばしの間の逢瀬は胸焦がれる悦楽のひと時だった。
母親同伴とはいえ、その頃はもう舟木さんと二人きりで出会っていたしそれはまさに心がとろけるような甘い時間だった。
舟木さんは会っている時は難しい仕事の話などは一切しなかった。
紀子も舟木さんの仕事のニュースの断片は後援会員なので少しは知っている。
夏には明治座で「忠臣蔵異聞薄桜記」の一か月公演。
公演日程すべて終わったあと、お忍びでホテルで一緒に会食した。
楽しく幸せな時間だった。
年末の紅白歌合戦には舟木さんは「初恋」を歌った。その時も応援に駆けつけて紅白が終わってから真夜中のデートをした。