第7話(舟木は)
文字数 363文字
舟木は実は仕事の上ではその頃に大きな転換期を迎えていた。順風満帆だった舟木にふと不安の影がよぎり始めたのがこのころだった。
突然、舟木の信頼するディレクターがやめることになったのだった。舟木は大きなショックを受けた。
コロムビアの体制が変わったのだった。
それは寒い時期への一歩であったのかもしれない。
舟木自身は「ああ、これで自分も終わりだな」。と直感したという。
そのマネージャーはそれほど大きな存在だった。
やがて、舟木は事務所を独立させる。
「舟木一夫音楽事務所」を立ち上げた。
社長は舟木がやることになった。
運営は舟木の父親の上田栄吉だった。マネージャー役も父親の栄吉がする。
この頃から次第に舟木は下り坂を転がって行くような感覚にとらわれ始めた。自分がずるずると蟻地獄の中へ入り込んでいくような気がしていた。
突然、舟木の信頼するディレクターがやめることになったのだった。舟木は大きなショックを受けた。
コロムビアの体制が変わったのだった。
それは寒い時期への一歩であったのかもしれない。
舟木自身は「ああ、これで自分も終わりだな」。と直感したという。
そのマネージャーはそれほど大きな存在だった。
やがて、舟木は事務所を独立させる。
「舟木一夫音楽事務所」を立ち上げた。
社長は舟木がやることになった。
運営は舟木の父親の上田栄吉だった。マネージャー役も父親の栄吉がする。
この頃から次第に舟木は下り坂を転がって行くような感覚にとらわれ始めた。自分がずるずると蟻地獄の中へ入り込んでいくような気がしていた。