第28話:車で宿泊とバンガローの客の増加で収益増

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 そして、駐車場で、泊まりは、できないかと質問された。当初、治安の問題やトイレの問題で、考えてないというと夜の星を見たい人もいると思うので営業して欲しいという意見が多く聞かれた。そのため、会議にはかると自己責任なら許可する事で、営業開始を了解した。宿泊費用は、1台、1泊、ワゴン車、8名まで5千円と決めた。その他。事務所のトイレは使えることにして、夜勤のスタッフを男性2名常駐することにした。

 また、今年もバンガローの予約が、入り、この収益が大きい。今年は、ワゴン車で泊まる人、バンガローも予約で埋まった。8月お盆の頃、涼しくなったが、客足が落ちることはなかった。そして、駐車場で車中泊の人数が、多かった。そのため、レストラン売店の売上げで伸びたのは嬉しい誤算だった。こうして、牧場の累計の純益が、貯まってきて、村沢、柴橋達は、笑いが止まらなかった。

 こうして10月、秋を迎えると、紅葉、初霜、初雪となり牧場は、ひっそりとして、常勤職員も休暇を取って、温泉、都会へ遊びに行った。こうして2018年を迎えた。この年は、4月からお客さんの入りが増えて、忙しい毎日を送った。この頃、池上博和先生が、太陽光発電装置を使い電気を供給した。これをバンガロー、売店、牛舎、レストラン、宿舎の電気に利用した。このような試みは、実質的な利益よりも一歩先ゆく牧場としての宣伝効果も大きいと話した。

 それを聞いて村沢も同意し早速、東京の業者が来て費用の見積もりを取り1億円の見積もりが、出された。それに対して池上博和先生、業者の責任者に、この牧場での新しい試みは、きっと、貴社にとっても大きな宣伝効果になるはず。そのデーターを利用して構わないから5千万円にして欲しいと訴えた。それを聞いて言われる事は理解できるので上司と相談してみると言った。

 翌日、設置費用は、1億円ですが、3年間データーを利用させてもらい費用として広告宣伝料5千万円を支払うと語った。その話を村沢に伝えると喜んでデーター提供しますと答え、この条件で、大勢の人が集まり一気に工事が、進み、4月28日には、全ての工事が、完了した。その後、テストを行うと予想通り電気を供給することができた。そして太陽光発電の電力を牧場で、使い始めた。

 5月になり東北北部では記録的な大雨となり秋田県の雄物川で氾濫が発生したが、北関東では問題なかった。5月中旬になると、群馬県では、この時期としては記録的な暑さになった。2018年、全国的に気温の上がるペースが、早く、5月16日、全国のアメダスの188地点で真夏日を観測し、今年初めて真夏日地点数が、100を超えただけでなく、1978年以降では「5月中旬までの真夏日最多記録」を更新し5月中旬は、猛烈に暑くなった。

 東京は、5月14日〜19日は6日連続の「夏日」になり5月中旬の日最高気温の平均値は、26℃近かった2015年に次いで2番目の気温の高さだった。このため、牧場に来る観光客の出足も早く、レストランでのチーズ、ケーキ、アイスクリームの製造では足らなくなった。そのため、沼田、前橋、高崎の乳業メーカー、チーズ、乳業メーカー製造の商品をOEMとして大型冷凍庫を3つ揃え在庫した。これにより売り切れることはなくなった。

 さらに多くの種類ケーキ、パン、バケット、菓子パン、おにぎりなど大量に在庫できるようになり、運搬は早朝か夜間に行ってもらうので、非常に助かった。この頃、バンガローの人気が高く、キャンセル待ちが、あまりにも多いので、メゾネット型2LDKの6室のシャワー付き、簡易ホテル2棟、合計12室、1室4人定員、総定員48人を9千万円で、立てる計画を立てた。最近、3年の収益で、十分に支払える金額だったので、村沢と柴橋が、話し合って決めた。

 2016年7月下旬から建設工事を始め10月中に完成して引き渡ししてくれた。やがて簡易ホテルと付帯設備が、10月末日に完成し、試用し問題が起きなかったので、業者にに9千万円を送金し、これにより村沢の資産合計が、4億1千万円となった。その後、太陽光発電の電気を牧場全体で使い、余剰電力を大型バッテリーにため込んで使い出すと、牧場の電力のほぼ、全てを賄えるようになり電気代が浮き、費用が減ることによって利益が上乗せできた。

 やがて2017年が、開けた。この年、昨年の米大統領選で既存政治に不信を抱く白人労働者の心を捉え、予想外の勝利を収めた共和党のドナルド・トランプ氏が1月20日、第45代米大統領に就任した。トランプ氏は、就任演説で「米国第一主義」を宣言し、直後に環太平洋連携協定「TPP」からの離脱を指示した。

 国際協調を掲げたオバマ前政権からの様変わりは世界に衝撃を与えた。トランプ氏は地球温暖化対策の国際枠組み脱退も表明した。内政ではイスラム圏からの入国禁止や国境の壁建設を打ち出した。ただ、幹部の解任が相次ぎ、トランプ氏とティラーソン国務長官の不和も伝えられた。
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