第５話：米の記録的、不作とタイ米騒動
文字数 2,032文字
しかし意外な事に沼田の実家に帰ることはなく東京での生活を楽しんだ。そんな、奇妙な生活が、続き、夏の暑い時に東京の有名な品川のホテルのプールに行こうと言われ出かけた。その時、アメリカ人の富裕層らしき家族が来て近くに座ると、彼女が、親しそうに英語で話しかけた。すると彼らも応対してくれ昼食を一緒に食べ、いろんな話をした。
その家族の旦那さんが、村沢に話しかけた。職業はと聞かれ商社マンだと話すと原油、金、為替の話を始めた。アメリカ人の男は、どうも商品市場で、投資をしている様に商品について良く知っていた。英語で話をしてるのを聞いた祥子さんが、あなたも英語できるんじゃないと驚いた。一応、早稲田実業を出て早稲田大学経済学部を出たというと、なんで、もっと早くアピールしないと言った。何で、奥さんにアピールしなければならないのと聞くと日本人らしいわねと笑った。
８月の記者会見で、自民党副総裁の金丸信氏が、佐川急便からの５億円授受を認め、自民党副総裁の辞任を表明した。同じ頃、日経平均株価が、１万５０００円を割った。金丸信元副総裁は、衆議院議員をも辞職した。その後、１９９２年８月１９日、早朝、村沢が、田沼に電話をしてソニー株の気配値が、３６００円で安いと言われ同意し２千株、成り行き買いを指示。その後。７２０万円で買え、残金９８万円となった。１９９２年１０月、有効求人倍率が１を切った。
その後、２００５年１２月に１に回復するまで１３年以上にわたり、いわゆる就職氷河期となる。この頃、１２月２５日で仕事を終えた村沢の奥さんは、さっさと沼田の彼女の実家に帰った。こうして１９９２年が終わり、１９９３年を迎えた。そして、田沼里恵、柴橋聡、星崎純代は、今年も冬のスキーバスで来るスキー客の指導員として、働き始めた。シーズン開始時期は、標高の高い丸沼高原スキー場に行きスキー指導を始める。
この時、一緒にスキーのコーチをしていた星崎純代が、田沼に、私、今年、柴橋君と結婚すると告げた。それを聞き、田沼は、本当？、それはめでたいと、喜んだ。いつごろと聞くと、スキーとテニスのシーズンオフの１９９３年４月４日と告げた。場所は、沼田の神社で結婚式をして、その近くの料理屋で披露宴を行うと言った。その後、結婚式には、同年代の人を中心に８人が来てくれ、披露宴には１６人が、集まった。新婚旅行は、まだ決めていないと話した。
柴橋聡は、以前通り、酪農の仕事があれば、そちらをして、その仕事がなければ、スキー。テニスのコーチをする暮らしを奥さんの純代さんと友人の田沼里江と一緒にしていた。酪農の仕事だけでは、食べていけない、ご時世だった。８月６日、九州南部の記録的な集中豪雨により鹿児島市内で大規模な河川氾濫・土砂災害が発生、多数の死傷者を出した。８月９日、さきがけ・新生・日本新党の新党３党に加え、社会・公明・民社・社民連・参院の民主改革連合が、できた。
１０月２６日、東日本旅客鉄道「ＪＲ東日本」が、東京、大阪など４市場に上場。３８万円の売り出し価格を大幅に上回る６０万円の初値がついた。１１月１１日、東京地検、ゼネコン汚職事件で鹿島建設の清山信二社長と大昭和製紙の斉藤了英、名誉会長を逮捕。１２月１４日、日本政府は各国からの米輸入を決定。いわゆる１９９３年、米騒動の始まりである。やがて１９９３年となった。この年は、梅雨前線が長期間日本に停滞し、一旦は、例年通りに梅雨明け宣言が発表された。
しかし気象庁は８月下旬に沖縄県以外の梅雨明け宣言を取り消すという事態となった。日照不足と長雨による影響で米の作柄が心配されるようになった。この年の日本全国の作況指数は「著しい不良」の水準となる９０を大きく下回る７４となった。北海道が、７４だったが、東北地方では、それをさらに下回り、東北全体の作況指数は５６、秋田県が８３、山形県が７９、福島県が６１、やませの影響が大きかった太平洋側の青森県が２８、岩手県が３０、宮城県が３７であった。
第二次世界大戦後では格段に低い数字となり、下北半島では「収穫が皆無」を示す作況指数０の地域も続出した。１９９３年のコメ需要量は１千万トンあったが、収穫量が７８３万トンになる事態となり政府備蓄米の２３万トンを総て放出した。しかし需要と供給の差で２００万トン以上不足し、東北の米農家が自家用の米を購入するほどであった。北東北では翌年の種籾の確保が出来なくなる地域もあった。
高度経済成長期以降、消費者が食味・品質を追求したため、生産地で冷害に弱くても質の良いブランド米への志向が高まった事、農家が日本国政府「農水省」の減反政策に翻弄され営農意欲を削がれ深水管理などの基本技術を励行できなかった事も被害を拡大させた。米価は、秋口から少しずつ上昇を始めた。細川内閣は、９月、タイ王国・中華人民共和国・アメリカ合衆国から合計２５９万トンのコメの緊急輸入を行うと発表した。
その家族の旦那さんが、村沢に話しかけた。職業はと聞かれ商社マンだと話すと原油、金、為替の話を始めた。アメリカ人の男は、どうも商品市場で、投資をしている様に商品について良く知っていた。英語で話をしてるのを聞いた祥子さんが、あなたも英語できるんじゃないと驚いた。一応、早稲田実業を出て早稲田大学経済学部を出たというと、なんで、もっと早くアピールしないと言った。何で、奥さんにアピールしなければならないのと聞くと日本人らしいわねと笑った。
８月の記者会見で、自民党副総裁の金丸信氏が、佐川急便からの５億円授受を認め、自民党副総裁の辞任を表明した。同じ頃、日経平均株価が、１万５０００円を割った。金丸信元副総裁は、衆議院議員をも辞職した。その後、１９９２年８月１９日、早朝、村沢が、田沼に電話をしてソニー株の気配値が、３６００円で安いと言われ同意し２千株、成り行き買いを指示。その後。７２０万円で買え、残金９８万円となった。１９９２年１０月、有効求人倍率が１を切った。
その後、２００５年１２月に１に回復するまで１３年以上にわたり、いわゆる就職氷河期となる。この頃、１２月２５日で仕事を終えた村沢の奥さんは、さっさと沼田の彼女の実家に帰った。こうして１９９２年が終わり、１９９３年を迎えた。そして、田沼里恵、柴橋聡、星崎純代は、今年も冬のスキーバスで来るスキー客の指導員として、働き始めた。シーズン開始時期は、標高の高い丸沼高原スキー場に行きスキー指導を始める。
この時、一緒にスキーのコーチをしていた星崎純代が、田沼に、私、今年、柴橋君と結婚すると告げた。それを聞き、田沼は、本当？、それはめでたいと、喜んだ。いつごろと聞くと、スキーとテニスのシーズンオフの１９９３年４月４日と告げた。場所は、沼田の神社で結婚式をして、その近くの料理屋で披露宴を行うと言った。その後、結婚式には、同年代の人を中心に８人が来てくれ、披露宴には１６人が、集まった。新婚旅行は、まだ決めていないと話した。
柴橋聡は、以前通り、酪農の仕事があれば、そちらをして、その仕事がなければ、スキー。テニスのコーチをする暮らしを奥さんの純代さんと友人の田沼里江と一緒にしていた。酪農の仕事だけでは、食べていけない、ご時世だった。８月６日、九州南部の記録的な集中豪雨により鹿児島市内で大規模な河川氾濫・土砂災害が発生、多数の死傷者を出した。８月９日、さきがけ・新生・日本新党の新党３党に加え、社会・公明・民社・社民連・参院の民主改革連合が、できた。
１０月２６日、東日本旅客鉄道「ＪＲ東日本」が、東京、大阪など４市場に上場。３８万円の売り出し価格を大幅に上回る６０万円の初値がついた。１１月１１日、東京地検、ゼネコン汚職事件で鹿島建設の清山信二社長と大昭和製紙の斉藤了英、名誉会長を逮捕。１２月１４日、日本政府は各国からの米輸入を決定。いわゆる１９９３年、米騒動の始まりである。やがて１９９３年となった。この年は、梅雨前線が長期間日本に停滞し、一旦は、例年通りに梅雨明け宣言が発表された。
しかし気象庁は８月下旬に沖縄県以外の梅雨明け宣言を取り消すという事態となった。日照不足と長雨による影響で米の作柄が心配されるようになった。この年の日本全国の作況指数は「著しい不良」の水準となる９０を大きく下回る７４となった。北海道が、７４だったが、東北地方では、それをさらに下回り、東北全体の作況指数は５６、秋田県が８３、山形県が７９、福島県が６１、やませの影響が大きかった太平洋側の青森県が２８、岩手県が３０、宮城県が３７であった。
第二次世界大戦後では格段に低い数字となり、下北半島では「収穫が皆無」を示す作況指数０の地域も続出した。１９９３年のコメ需要量は１千万トンあったが、収穫量が７８３万トンになる事態となり政府備蓄米の２３万トンを総て放出した。しかし需要と供給の差で２００万トン以上不足し、東北の米農家が自家用の米を購入するほどであった。北東北では翌年の種籾の確保が出来なくなる地域もあった。
高度経済成長期以降、消費者が食味・品質を追求したため、生産地で冷害に弱くても質の良いブランド米への志向が高まった事、農家が日本国政府「農水省」の減反政策に翻弄され営農意欲を削がれ深水管理などの基本技術を励行できなかった事も被害を拡大させた。米価は、秋口から少しずつ上昇を始めた。細川内閣は、９月、タイ王国・中華人民共和国・アメリカ合衆国から合計２５９万トンのコメの緊急輸入を行うと発表した。
