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文字数 718文字

 それから俺は、給油トラックのスタッフに、フードを開ける様に、手話で指示され。
 開けると、上半身を中に被せると、スタッフは12番ユニットを嵌め込み。俺にはスポーツドリンクとゲル状の栄養食を渡した。
俺はそれを飲み干した。ニヤリと笑うと髭面の白髪のおっさんは、フードを閉めた。
まったく何人だ?と思ったが。
 兎に角、これは親父1人の作戦ではないのだなと実感した。だが疑問は増える一方だった。

 再び機体はゆっくりと垂直上昇した。
そして、あっという間にマッハを出して。流れる景色の中、ヨーロッパ上空へと到達した。
 すると、あれ程煩かった迎撃機がまったく、上がって来ない。
オーバーバードのコンピューター、
リンダだったか?彼女も沈黙した。

「何だか静かだな。核でも撃ってくる気かな。
それとも、ミサイル衛星か、ビーム兵器で宇宙から攻撃する気かな?」

俺は考えられる可能な限りの攻撃を口にした。         すると、

「来ました。最も嫌な奴が」

とリンダが言った。
 それは肉眼で、はっきりと見えた。
どう見ても、いやわざとなのだろうか?
それは空飛ぶ円盤だった。アダムスキー型?
所謂UFOだった。
 何でも有りとは、こっちの話かと思ったら。
敵までそうなのか?!
俺は絶句した。オーバーバードは急旋回した。
 そして、山の上へと向かった。街の上空ではお互いに攻撃して、民間人に被害を出したく無い様だった。
 一体、何の武士道だ・・・。

「あれは何だ?!」

俺の質問にリンダは、

 『スウェーデン空軍。最新鋭、無人戦闘攻撃機。SFAー2A、トランスフォーゲルです』

 何なんだ?!
俺は未来にでも来てしまったのか?
 そこで俺の最大の疑問が浮上した。
俺はいるのか?!この作戦に!だった。
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